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70歳はまだ青春 [随想]

 70歳になってさまざまなことを思う。

 亡父の従兄で元久留米医大名誉教授脇坂順一先生が、山と渓谷社から「70歳はまだ青春」という本を出されたのは、今から20年以上前のこと、先生は当時75,6歳くらいだったと思う。彼は48歳頃から本格的に山登りをはじめられて3、000メートル級の世界の山を百以上登攀された。なかでもマッターフォルンが好きで10回以上登頂したという。九州では、有名な「医人岳人」で、スーパーおじいさんとも言われていた。その後先生は80歳過ぎまで山登りを続けられ「70歳はまだ青春」をみずから実証された。
 当時、九州福岡で働いていた自分とくらべ凄いひともいるものだと驚いたものである。たまたま当時自分は48歳くらいだった。
 自分が今70歳になって、このことを想い出す。自分の場合は青春にしては、随分あちこち傷んでいるなと。青春は、気持ちの持ちようで年齢と関係ないとはいうが、人の個体差の大きさをあらためて実感する。

 深沢七郎「楢山節考」では、おばぁさんが口減らしのため山に登るのが70歳である。おりんばぁさんの山へ行く日には運よく雪が降ったという。運よくというところがすごい。
 人生50年の時代は70歳といえば、りっぱな年寄りそのものであった。今や、普通の人にとっては、「70歳は青春」とまでいかないにしても、まだまだ元気という人は多い。時代というものの不思議を思わざるをえない。

 今年は、ジョン レノン生誕70年だそうである。つまり、ジョンレノンが生きておれば今70歳ということだ。彼は自分と同じ1940年生まれ、1980年ニューヨークで凶弾に斃れたのが40歳のとき、それから30年が経った。 彼の成し遂げた偉業、亡き後の30年間の世の動きを思うとなにやら複雑な感慨がある。

 年をとってからの心の持ちよう、時代の流れ、個人の生き方、いろいろなことを考え、しみじみと70歳を噛みしめているところである。
johnlennon.jpg

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