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大震災2カ月 [雑感]

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 大津波震災後から2ケ月を過ぎ、被災者の難儀はなお続いている。
 とくに、地震、津波にくわえて原発事故に見舞われたフクシマの苦難はいや増すばかりだ。

 ウクライナ人がすべてチェルノブイリ人になってしまったように、日本人は皆フクシマ人となったと誰かが喝破していた。誰ひとりとしてこれから逃れることはできない。


 なんとか事態が少しなりとも好転しないか、と祈るように毎日ニュースを見ているが、前進の気配なく素人でもその困難さがわかる。
 専門家の動きが鈍く見えるのは、専門家を信頼していた名残りか、あるいはその信頼感がまだまだ消えていないのか。 自分たちがいかにこれまで人まかせだったかを思い知らされる。
 実際のところは何がどうなっていてどうすればよいのか、専門家を含め誰にもわからないのかもしれないと疑う。
 つまるところ溜まった汚染水を濾過したと言って海に放水せざるを得なかったり、炉の底に落ちた核燃料が格納庫の底を破ったり、避難区域が広がったりするのではないかと悪いことばかり考える。
 6か月から9か月で安定化させたいというが、その間にM8 クラスの余震が来たらどうなるのか東南海地震が発生したらーなど政府、東電のみならず誰もが強い意思をもって超楽観的にならないとやっていけない。


 ところで、恥ずかしながら、自分は原発のことをほんとうに分かっていなかったと猛省している。
 広島、長崎の原爆、第5福竜丸、北朝鮮のノポドン、核軍縮、拡散防止問題などの軍事利用の議論の対極にある平和利用として、クリーンエネルギーとして期待された原発は、ここ30年くらいの間にこんなことになっていたのだ。
 チェルノブイリ、スリーマイル、東海村JCO臨界事故 、もんじゅや刈羽の事故。六ヶ所村使用済み核燃料処理施設などこれまで原発に関する多くのニュースや情報があったにもかかわらず、本質的なこと、ほんとうのことを理解出来ていなかったことを認めざるを得ない。

 自分が愚昧なのは確かだが、科学への過度の信頼からか、推進派の戦略にしてやられていたのか定かではないが、3月11日以降、これまで知らなかったことが次々と出てくる。

 日本にある54基もの原子炉数。日本、フランス、韓国などの原子力発電への高い依存度。原子炉は冷却水が必須で核燃料搬入のためもあり海岸立地であること。初歩的なことだが放射能と放射線の相違、線量グレイはがんの放射線治療の記事などで聞いたことがあるがベクレルとかシーベルトという単位。胸部CTスキャンが10ミリシーベルト(ICRP)もあること。立地自治体への多額の交付金。原子力発電を前面にだした村おこし。
原子力産業と霞ヶ関の原子力村の存在とその大きさなどーこれまで知らなかった。不勉強、薄い問題意識あるいは無関心のそしりを免れぬ。
 程度の差こそあれ同じような人が多いのではとも思うが、早くから強い関心を持っていた人も多いことも確かだ。

 この2か月、沢山の人が色んなことを言うので頭の整理も出来ないのは、基礎知識が乏しいからかとも考える。

 しかしもう知らなかったでは済まされない。もっと勉強せねばなるまい。そして自分自身の考え方を持たねば、ならない。それには何をどう考えればよいのかと考えている今日この頃である。


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