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窯変? 原画と写真画像 [絵]


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デジカメ写真で水彩画を撮り、HPにアップしたり、ポストカードを作ったり、iPadで眺めたりしている。
最近のカメラ、液晶、印刷技術の進歩の恩恵に浴しているなとつくづく思う。安いし、扱いが簡単なのが何よりである。携帯情報端末とPC間のデータのやり取りも、メモリーカードなど記憶媒体の精密化小型化に加えて、クラウドの出現もあって昔に比べれば嘘のように、複数の機器間の共有が楽になった。

しかし、絵を描く者にとって気になるのは原画とその写真画像との違いである。
画像処理技術の進歩で明度や色合いなどをかなり変えることが出来るので、原画と似てもつかぬ素晴らしい画像になったりする。しかも写真は原画より小さいので縮小の結果、絵の技術の小さなアラが目だたなくなる。 四隅の画鋲が写っていても、多少の汚れがあっても修正ブラシで消し取れる。トリミングも自在とくれば、総じて画像の方が原画より奇麗になり、へぇ、こんなにワシは上手いのかと錯覚しかねない。
きっと油絵や水墨画などと比べると、水彩画の方が光と陰がストレートに絵の良し悪しに影響するので、明度を調整すると「窯変」とまでではないが、良く見えるのだろう。印刷した絵も同じことである。
油絵の絵本は少なく、水彩の絵本が多いのはこのことによるのに違いない。
画家の岩崎ちひろは、それを早くから見抜き水彩の道を選んだと、何かで読んだ記憶がある。液晶や印刷技術の進歩した今、その慧眼には驚くべきものがある。
油彩は、原画を手元におくか美術館でないとその良さを十分楽しめない。 が、水彩画は絵本や画集でもそれなりに、気軽に楽しめるという利点はありそうだ。
大衆的、庶民的という言葉は使いたくないが、つまりたくさんの人が絵の愉しみを味あうことが出来るというものだ。
だからといって、水彩画は写真画像の方が原画より素晴らしいというわけではない。むろん原画に勝るものなどありはしない。
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