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へちま [自然]


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だいぶ前になるが、へちまの実が大きくなったので「たわし」を作ったことがある。化成品と違った肌触りが結構な代物である。ヘチマは英語で a dishcloth gourd; a sponge cucumber [gourd]というくらいだから英語圏でも同じことをしたのであろう。
へちまはインド原産。イギリスにも早くから渡ったのであろうと思われる。日本には江戸時代に渡来したといわれる。

たわしを作るには、水に浸し皮を腐らせてから種を取り出した。なかなか種が出ずに苦労したので自然界で、ヘチマはどうするのかと訝ったが、あるとき、近所の大きな桜の木に這い上がったへちまが、木のてっぺんに大きな実をつけ風に揺られていた。なるほど、あのまま熟れれば風に吹かれてブラブラ揺れて、尻から腐り種がぼろぼろ落ちるのだと分かった。

へちまは雌雄異花、自家和合性で同一株で受粉が可能であるから、一本だけ苗を買ってくれば良い。
たくさんあれば葉が大きいので、流行りのゴーヤーなどよりよほど日陰をつくってくれる。これは昨年両方植えたので実証済みである。昨年は何故か 、花は咲いたが実をつけなかった。
食べたことはないが、小さい実は食用になる。沖縄ではナーベーラーと呼ばれると聞く。これは果実の繊維を鍋洗い(なべあらい)に用いたことに由来するという。

また、茎の根元を切りびんなどで受けへちま水がとれ、薬用のほかに化粧水ともなる。しかし、これはへちまを一本まるまる使うことになるので、たくさん植えた時でないと無理だ。
このことは正岡子規の辞世3句であまりに有名である。
糸瓜咲て痰のつまりし仏かな
痰一斗糸瓜の水も間にあはず
をとゝひのへちまの水も取らざりき

ともかく、へちまは優れものの有用植物なのである。

へちま本来の名前は、実から繊維(糸)が得られることからついた糸瓜(いとうり)で、これが後に「とうり」と訛った。「と」は「いろは歌」で「へ」と「ち」の間にあることから「へち間」の意で「へちま」と呼ばれるようになったという。
こういう江戸っ子?の言葉遊びはほかにも沢山ある。けっして嫌いではない。
いろはにほへどちりぬるを……か。なるほど。「と」でなく「ど」じゃないかなどとと言ってはいけない。 昔は濁点は表記しなかったのだろう。え?、濁点減価もへちまもありはしない。
どこまでがまじめで、まともなのか分からなくなってきたので、このへんで。
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