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Super( すばらしい)!、アンゲラ ・ドロテア・メルケル! [雑感]

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五月の朝、朝刊トップの見出し「今日、原発ゼロに」を見たときは、久しぶりの良いニュースだ、としみじみと嬉しく楽しい気分になった。定期検査入りで54基目が運転停止するというのだから、本当のゼロではないのだが、脱原発が実現したらこういう活字が紙面に踊るのだろう。そう思うと、ひとときの気分爽快を味わった。

ドイツは、良い首相を持った。旧東独出身で物理学博士であるアンゲラ ・ドロテア・メルケル(1954〜)はもともと原発必要論者、原発推進派として稼働年数を延長する政策を採っていたが、2011年3月のフクシマを見て変わった。
2ヶ月後の2011年5月には「2022年までに国内17基すべての原発を閉鎖する」と方針を転換した。野党「緑の党」の躍進など政治的背景はもちろんあったが、自分はそれが普通の感覚だと思う。たぶん政治家として、キリスト教民主同盟(CDU)党首として、そう簡単なものではなかったろうと想像する。

ほかの政策など詳しいことは知らないが、エネルギー政策、原発問題に関しては、
ausgezeichnet!(アウスゲツァイヒネト) すばらしい!Angela Dorothea Merkel!と言いたい。

翻って、夏の節電要請に悲鳴をあげる中小企業の顔を見れば誰でも大変だと思う。だからといって首長たちが再稼働を簡単に容認するのは、行政の長としては理解できなくはないけれども、政治家の判断として本当に正しいのだろうか。
現在困っていることと、将来の人々、なかんずく子供達に大変な負荷を負わせるのとはまるで次元が違う。
それは行政の長と政治家としての判断の違いでもあろうから、どちらを取るか悩むのが自然であるが、大所高所から見れば答えは自ずから明らかである。

一方で選挙民は行政の長に投票するのか、政治家に投票するのかといえば残念ながら行政の長の方のウェイトが大きいだろう。政治家はそれをよく認識している。
政治レベルは選挙民レベルと同一である。選挙民が経済的受益を優先する限りは、脱原発は出来ない。メルケルは偉い。ドイツの選挙民も誠に偉い。

日独、彼我の違いは何処にあって、将来どう違って行くのか。じっくり考えてみる値打ちがある。

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