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オルセー美術館展 [絵]

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自主的な老人定期健診を赤羽橋の病院で受けた日、結果もまずまずだったこともあって、帰りに国立新美術館に寄り道してオルセー美術館展を観た。

国立新美術館はいつも原宿から乃木坂駅で降りるが、大江戸線の六本木からやや狭い通りを抜けて行くと意外に近いことが分かった。
美術館に着くと展覧会のポスターが目に入るが、マネの「笛を吹く少年」の足が切られている。ポスター制作者はトリミングのプロだろうから、何かの意図があるのかも知れないが、白い靴とその小さな陰も味があるのに勿体無いことをするなどと思う。

今回の企画展は「印象派の誕生ー描くことの自由」と題し、展示された84点はさすがに印象派の殿堂といわれるオルセー美術館(1986年開館)のことだけはあったが、見終わった後何かもうひとつ物足りなさもあった。
確かに展示されている絵は、ルノアール、セザンヌ、マネ、モネをはじめとした傑作が多かったとは思う。
このブログでも触れたことがある ホイッスラーの「母の肖像(灰色と黒のアレンジメント第一番)」、ブーダンの「トルーヴィルの海岸」、ドガの「バレエの舞台稽古」、モリゾの「ゆりかご」などを観ることが出来て、幸せであった。またモローの「イアソン」もよく似た水彩画を思い起こさせてくれて印象に残った。

それでも物足りなさが残ったのは何故か分からない。モネのちょん切られた「草の上の昼食」があって、マネのそれがなかったからだけではないと思うのだが。
無意識のうちにピサロ、ブーダン、モロー、モリゾらの水彩画も見たかったのかもしれない。84点は全て油彩画で叶わぬ望みである。

ただ、いつも感じることだが、現地の美術館に出向かずに本物の絵をこうして見られるのは、本当に有難いことだ。現に、昔35年以上前にルーブル美術館に行き、また来たいものだと痛切に思ったが、ついに実現しなかった。再訪したパリはヴェルサイユ観光などといったていたらくであった。
老年になって、海外に行く元気も体力もなくなってなおさらそう思う。1時間あまり84点を観ただけでぐったり疲れて、そのことをしっかり思い知らされて確認して帰った。

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