この花の名は? [自然]
散歩していると、時折り名前を知りたくなる花木などがある。
今は花の名前探しのためのスマホアプリなどがあって、かざすと名前が出て来る便利なものがあるが、以前は植物図鑑をめくるかひとに聞くしかなかった。それも写真でもなければ難儀だ。
8年前になるが母校の同級会で庭園の散歩中、真っ赤なおびただしい数の実をつけた木を見つけた。しかし、一緒にいた誰もその木の名を知っている者がいない。
帰ってから何となく気にしつつ過ごしていたら、一週間後くらいに東京新聞の日曜版写真コラム「草木帖」にずばりそれを見つけ、これだ、飯桐の実だ!と膝を叩く思いをしたことがある。これなど全くの偶然でめったにある事では無い。
グーグル検索は画像検索機能もあるので「木、灌木、夥しい赤い実」など入力すれば、トキワサンザシなどが出てくる。当時でもこの方法で画像を探すか、ブログなどの写真で飯桐を見つけることは可能だったろう。あの時はまぁ、多分ググっても無理だろうと手を抜いたのである。
しかも飯桐の実は歳時記にはちゃんと載っていてびっくり。その時のことをこのブログでも書いた。
「歳時記はえらい」
https://toshiro5.blog.ss-blog.jp/archive/c2301260427-1
さて、あれからかなりの時が経ったが、最近思い立って花の名を探すスマホアプリをインストールした。このアプリはAI搭載というが、画像検索機能が基本のようでいくつか似た画像が出て来て「これだ」と見つける方法である。同じアプリに参加している愛好者が教えてくれる機能もある。
AIといっても発展途上であろうし、スマホだからお遊びの域を出ないが、かなりのものは花の名に辿り着くことができる。
早速このアプリとグーグル検索を併せて試して見た。
花の名探し 1日目
アプリやグーグルフォトを使って、これだろうと出した結論に確たる自信は持てない。②と③は当たっているような気がする。
③は実が販売されており、美味しいらしいが、花弁も食べられるとか。
①カンパニュラ アルペンブルーまたはイソトマ属。星形のきれいな花である。
②トクサ(木賊) 茎に含まれた珪酸を活用して刃物を研ぐので研草とか。
③フェイジョイ 実のほうが有名らしい。
フェイジョア(学名:Acca sellowiana (O.Berg) Burret、シノニム Feijoa sellowiana O. Berg など、別名:フィジョア)はフトモモ科の常緑低木。果物として食用に栽培される他、 庭木や生垣用としても評価が高い。ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル南部原産。和名、英名ともフェイジョア。(ウキペディア)
花の名探し 2日目
似ているけど?」、「亜種・栽培(改良)種?」と首をひねる花木も多い。①はやつで②はやまぼうしに似ているが違うようにも見える。
調べるとどうやら①は紙やつで②は常緑やまぼうし。
カミヤツデは書画用紙の原料になるので紙八手。②は冬落葉しないので「常緑」山法師とか。うーん、ややこしい。
①カミヤツデ 紙八手
カミヤツデ(紙八手、学名:Tetrapanax papyrifer)とはウコギ科の常緑低木。別名、ツウソウ(通草)、 ツウダツボク(通脱木) 。カミヤツデ属唯一の現生種(化石種-化石として発見された種に対する現生種-現在生存している種)であるが、葉の大きさはハンパでは無い。
名前は書画の用紙をこれから作るので、付けられたものという。
②常緑やまぼうし(コルヌス ホンコンエンシス)。月光とあるが品種名か?
やまぼうしには落葉と常緑があるそう。2種とも秋になると紅葉するが、常緑ヤマボウシは光沢のある葉が紅い状態で冬を乗り切り、春になると徐々に葉の色が緑に戻る。落葉山法師は裸木で冬を越し、春先に花が咲き、後に新芽が出る。
「ヤマボウシ」は花が真上を向いて咲き、トキワヤマボウシ(常盤山法師)「コルヌス・ホンコンエンシス」は横向きに咲くとあるが、写真のとおり上を向いて咲き黄緑色だった。徐々に横向になるのだろう。
理由があるわけでは無いが個人的には上向の白い花の方が好ましい。横向きはきれいだが、これみよがしの感じがする。
花の名探しで、冒頭の飯桐の実の例もあるので気になって歳時記も調べた。余談であるが。
カンパニュラ、フェイジョア、カミヤツデはもとより記載は無い。
「木賊刈る」秋
木賊の茎を茹でて乾燥させ、研磨料とするために刈り取ること。木賊はトクサ 科の多年草で常緑植物であるが、茎の充実している秋に刈る。山野の湿地に自 生する。茎が青々としているので観賞用に庭にも植えられる。
例句 ものいはぬ男なりけり木賊刈り 蓼太
大島蓼太(りょうた)江戸時代の俳人世の中は三日見ぬ間に桜かなで知られる。
「八手の花」冬
ウコギ科の常緑低木である八手の花。暖地の海岸近くの山林に自生するが、多 くは観賞用に植えられる。七九裂した、天狗の団扇といわれる葉が特徴。 初冬のころ、白色の直径約五ミリの白い花が固まって咲き、多数の謎状をなす。翌年の四~五月に黒い球形の果実となる。
例句みづからの光りをたのみ八ツ手咲く 飯田龍太
「山法師」夏
山法師はミズキ科の落葉高木で山野に自生し、六~七月、小枝の先に白い花び らのように見える苞に囲まれた頭状花序をつける。山桑ともいい、街路樹と しても植えられる。
例句 旅は日を急がぬごとく山法師 森澄雄
ところで、2日目のスマホで撮った常緑山法師の写真②の右下に小さな白い花をつけた花木が写っていることに、あとで気付いた。葉も似ているので紛らわしいが、別の花木だ。この花は何?
この花の名も探して見た。時節柄やるべきことは他に沢山あるのに暇人である。それを次回に。
今は花の名前探しのためのスマホアプリなどがあって、かざすと名前が出て来る便利なものがあるが、以前は植物図鑑をめくるかひとに聞くしかなかった。それも写真でもなければ難儀だ。
8年前になるが母校の同級会で庭園の散歩中、真っ赤なおびただしい数の実をつけた木を見つけた。しかし、一緒にいた誰もその木の名を知っている者がいない。
帰ってから何となく気にしつつ過ごしていたら、一週間後くらいに東京新聞の日曜版写真コラム「草木帖」にずばりそれを見つけ、これだ、飯桐の実だ!と膝を叩く思いをしたことがある。これなど全くの偶然でめったにある事では無い。
グーグル検索は画像検索機能もあるので「木、灌木、夥しい赤い実」など入力すれば、トキワサンザシなどが出てくる。当時でもこの方法で画像を探すか、ブログなどの写真で飯桐を見つけることは可能だったろう。あの時はまぁ、多分ググっても無理だろうと手を抜いたのである。
しかも飯桐の実は歳時記にはちゃんと載っていてびっくり。その時のことをこのブログでも書いた。
「歳時記はえらい」
https://toshiro5.blog.ss-blog.jp/archive/c2301260427-1
さて、あれからかなりの時が経ったが、最近思い立って花の名を探すスマホアプリをインストールした。このアプリはAI搭載というが、画像検索機能が基本のようでいくつか似た画像が出て来て「これだ」と見つける方法である。同じアプリに参加している愛好者が教えてくれる機能もある。
AIといっても発展途上であろうし、スマホだからお遊びの域を出ないが、かなりのものは花の名に辿り着くことができる。
早速このアプリとグーグル検索を併せて試して見た。
花の名探し 1日目
アプリやグーグルフォトを使って、これだろうと出した結論に確たる自信は持てない。②と③は当たっているような気がする。
③は実が販売されており、美味しいらしいが、花弁も食べられるとか。
①カンパニュラ アルペンブルーまたはイソトマ属。星形のきれいな花である。
②トクサ(木賊) 茎に含まれた珪酸を活用して刃物を研ぐので研草とか。
③フェイジョイ 実のほうが有名らしい。
フェイジョア(学名:Acca sellowiana (O.Berg) Burret、シノニム Feijoa sellowiana O. Berg など、別名:フィジョア)はフトモモ科の常緑低木。果物として食用に栽培される他、 庭木や生垣用としても評価が高い。ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル南部原産。和名、英名ともフェイジョア。(ウキペディア)
花の名探し 2日目
似ているけど?」、「亜種・栽培(改良)種?」と首をひねる花木も多い。①はやつで②はやまぼうしに似ているが違うようにも見える。
調べるとどうやら①は紙やつで②は常緑やまぼうし。
カミヤツデは書画用紙の原料になるので紙八手。②は冬落葉しないので「常緑」山法師とか。うーん、ややこしい。
①カミヤツデ 紙八手
カミヤツデ(紙八手、学名:Tetrapanax papyrifer)とはウコギ科の常緑低木。別名、ツウソウ(通草)、 ツウダツボク(通脱木) 。カミヤツデ属唯一の現生種(化石種-化石として発見された種に対する現生種-現在生存している種)であるが、葉の大きさはハンパでは無い。
名前は書画の用紙をこれから作るので、付けられたものという。
②常緑やまぼうし(コルヌス ホンコンエンシス)。月光とあるが品種名か?
やまぼうしには落葉と常緑があるそう。2種とも秋になると紅葉するが、常緑ヤマボウシは光沢のある葉が紅い状態で冬を乗り切り、春になると徐々に葉の色が緑に戻る。落葉山法師は裸木で冬を越し、春先に花が咲き、後に新芽が出る。
「ヤマボウシ」は花が真上を向いて咲き、トキワヤマボウシ(常盤山法師)「コルヌス・ホンコンエンシス」は横向きに咲くとあるが、写真のとおり上を向いて咲き黄緑色だった。徐々に横向になるのだろう。
理由があるわけでは無いが個人的には上向の白い花の方が好ましい。横向きはきれいだが、これみよがしの感じがする。
花の名探しで、冒頭の飯桐の実の例もあるので気になって歳時記も調べた。余談であるが。
カンパニュラ、フェイジョア、カミヤツデはもとより記載は無い。
「木賊刈る」秋
木賊の茎を茹でて乾燥させ、研磨料とするために刈り取ること。木賊はトクサ 科の多年草で常緑植物であるが、茎の充実している秋に刈る。山野の湿地に自 生する。茎が青々としているので観賞用に庭にも植えられる。
例句 ものいはぬ男なりけり木賊刈り 蓼太
大島蓼太(りょうた)江戸時代の俳人世の中は三日見ぬ間に桜かなで知られる。
「八手の花」冬
ウコギ科の常緑低木である八手の花。暖地の海岸近くの山林に自生するが、多 くは観賞用に植えられる。七九裂した、天狗の団扇といわれる葉が特徴。 初冬のころ、白色の直径約五ミリの白い花が固まって咲き、多数の謎状をなす。翌年の四~五月に黒い球形の果実となる。
例句みづからの光りをたのみ八ツ手咲く 飯田龍太
「山法師」夏
山法師はミズキ科の落葉高木で山野に自生し、六~七月、小枝の先に白い花び らのように見える苞に囲まれた頭状花序をつける。山桑ともいい、街路樹と しても植えられる。
例句 旅は日を急がぬごとく山法師 森澄雄
ところで、2日目のスマホで撮った常緑山法師の写真②の右下に小さな白い花をつけた花木が写っていることに、あとで気付いた。葉も似ているので紛らわしいが、別の花木だ。この花は何?
この花の名も探して見た。時節柄やるべきことは他に沢山あるのに暇人である。それを次回に。
ソヨゴ(戦) [自然]
5月末左上のトキワヤマボウシの名前を知らず検索したとき、気付かなかったが右下に小さな花が咲いていた。はてこれは何だろうと調べてみるとどうやらソヨゴ(写真右上)と分かった。
なお、一週間経ちトキワヤマボウシは梢まで咲き上がっていた。確かに花は横向にさいている。(右下)
今回もグーグルアプリと花探しアプリと両方を使った。グーグルフォト検索では、楠など数枚の候補写真が出てきたが最後の方の一枚が一番似ていて、それがソヨゴだった。花探しアプリに写真を投稿すると即座に「ソヨゴかも」と返答があった。よほど詳しいひとが多いのか、こちらが物知らずなのか。
さて、ソヨゴとはどんな花木か。
ソヨゴは雌雄異株、まばらに咲く雌花のようだ。雄花は集まって咲く。花は雌雄とも白と薄い黄緑色(開花は6~7月頃)で、花がとても小さいことからあまり目立たない。秋に赤い実がなる。
ネットを見ると次のことが分かった。
ソヨゴ(戦、冬青、具柄冬青、学名:Ilex pedunculosa )は、モチノキ科モチノキ属の常緑小高木。3〜10m。別名フクラシバ。
風に戦(そよ)いで葉が特徴的な音を立てる様が名前の由来とされ、「戦」と表記される。常緑樹で冬でも葉が青々と茂っていることから「冬青」とも表記される。「冬青」は常緑樹全般にあてはまるため、区別するために「具柄冬青」とも表記される。
成長が遅いからか堅く緻密な材質ゆえにそろばんの珠や櫛の材料に使われる。また手斧など工具の柄に使われることも多かったことから「具柄冬青」と書かれるようになった。(グエトウセイ、グツカトウセイと読むのか?)
フクラシバの別名は葉を加熱すると内部で気化した水蒸気が漏出することができず、葉が音をたてて膨らみ破裂することから「膨らし葉」が語源とされる。
数十万種になるだろう植物名が分かったからといって、どうということもないのかも知れないが、言語(テキスト)からの検索に加えて写真映像から植物は勿論、動物、あらゆるモノ、商品名まで検索出来るのは考えて見ればすごいことではある。しかもスマホさえあれば日常的に使えるのは便利であることは疑いない。AIの技術は日進月歩。さらに強力になると思うと、何やら空恐ろしくなる。