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ヒマラヤユキノシタ(ベルゲニア) [自然]

散歩道ばたの家の庭に植えられていたピンク色の花が前から気になっていた。


先日やっとググって名前が分かった。ヒマラヤユキノシタ。


ヒマラヤはさておき、ユキノシタはやや意外だった。ユキノシタは、天ぷらで食べると美味しい山菜のイメージが頭の隅にあったからだ。


 


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ヒマラヤユキノシタ

ヒマラヤユキノシタ(Bergenia stracheyi)はユキノシタ科ヒマラヤユキノシタ属の植物で、園芸用に栽培される。


その名の通り、ヒマラヤ山脈周辺(アフガニスタンから中国にかけて)の原産。


常緑多年草で、葉は長さ10-20cm、幅10cmほどの楕円形で、らせん状に茎につきロゼットをつくる。桃色の花が春に多数、咲いてきれいだ。耐寒性が高く育てやすいとかで、よその庭で育てられているのを良く見かける。ヒマラヤユキノシタ属には10種があるという。


なお、ロゼットとはタンポポなどのように地面に葉が張り付き茎が見えない状態のこと。


 


  春寒やピンクヒマラヤユキノシタ


  下町に咲けどヒマラヤユキノシタ 


  井戸端に咲けどヒマラヤユキノシタ


 


ヒマラヤユキノシタとユキノシタの違いなどネットの説明は次のとおりだ。


ヒマラヤユキノシタは、早春のまだ寒さが残る時期に、やさしいピンクの花を咲かせ、花壇を明るく彩る。革質で厚みのある楕円形の大きな葉を地面に張りつくように広げ、どっしりとした安定感もある。太い根茎が横に伸びて樹木のような形になり、年数を経るごとに風格も増す。エレファンツ イヤー。(象の耳?)このヒマラヤユキノシタは、民間薬で虎耳草(こじそう)と呼ばれ、葉を天婦羅にして食べることができるユキノシタの仲間である。ユキノシタの方が人によく知られているのではないか。


同じ仲間でしかも似た名前を持つが、両者は葉も花も増え方も全く異なり類似点はあまりない。


例えばユキノシタはイチゴのように匍匐枝(走出枝)で増えるが、ヒマラヤユキノシタは挿し木で増やすなど。


ユキノシタは田舎でも見た記憶がある。


何となく好きな花の一つだ。こちらの方のネットの説明はおおよそこんな具合である。


 


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ユキノシタ

ユキノシタ(雪の下、虎耳草、鴨脚草、鴨足草、金糸荷、学名Saxifraga stolonifera、英Strawberry Geranium)は、ユキノシタ科ユキノシタ属の植物。別名、イドクサ、コジソウ。


山野の岩や石垣などの湿地に生えるユキノシタ科の常緑多年草で、


観賞用に庭にも植えられる。


六〜七月、花茎から多数の五弁花を開く。花弁の上三枚は小さく淡紅色で濃い斑点があり、下二枚は白く大きく垂れる5弁花なのが特徴である。下2枚の花びらだけが大きいので目立つ。


葉は、丸く厚みがあり縞模様がある。葉も茎も毛を帯びる。


細い枝を伸ばした先に、新しい株を作って繁殖する。春の山菜として食されるほか、薬用にも使われる。


民間療法では、からだのむくみ、胃もたれ、下痢、火傷 中耳炎などに効用あるとか。


ドイツ名のユーデンバールト(ユダヤ人のひげの意)、英名のマザー・オブ・サウザンス(子宝草)は、同様に糸状に伸びる走出枝に由来する。


中国植物名にもなっている虎耳草(こじそう)とは、葉の丸い形や模様がトラの耳を連想させるから名付けられたと言われている。日本の地方により、イドグサ、ミミダレグサという方言名もある。


ちなみに俳句では「鴨足草」と書いて「ゆきのした」と読ませることが多いという。初めて知った。なぜ鴨足が雪の下か?水の下じゃないのか。とは野暮か。歳時記では夏の季語。


 


  天麩羅は舌に熱々ユキノシタ


  遠き日や井戸の周りのユキノシタ


  ユキノシタ虎耳ヒマラヤ象の耳


  ユキノシタ毛がありヒマラヤ毛なし草


 


ユキノシタ科ユキノシタ属の中に多年草で花期が9月~11月のダイモンジソウ(大文字草)という花があるそうだが、見たことはない。


写真では本当に美しい大の字で興味深い。形状はユキノシタの花に似ていて、およそヒマラヤユキノシタとは似ていない。


ユキノシタの花の上の三枚の花びらのうち、2枚が白くなって手を広げてくれれば、見事な大の字になるのだが。


 


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  ユキノシタダイモンジソウにあと一歩 


     雪の下大文字草紙一重


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カラタネオガタマ(唐種招霊) [自然]

新築住宅の庭に植えられているものと、老人ホームの生垣になっているのと2回見た。花も半開が多く、中の緑の雄蕊か雌蕊かわからないが外を覗いているので、花びらをちょっと手で開いて見たくなる風情。甘い香りも強い。


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4月28日に検索したが、その後体調を崩しGWを寝て暮らしたので、明けてから見ると花はほとんど落ちてしまっていた。だから全開の花の姿を見ていない。


 


その花の香りから、英名で「banana shurb バナナ・シュラブ」、「banana treeバナナ・ツリー」と呼ばれる。シュラブは低木のこと。


中国では「含笑花」と呼ばれる。由来は不明。「花が含み笑いをしているような姿に見える」「甘い香りに思わず笑顔になる」などによるのか。


いずれにせよ含み笑いの花は言い得ている。ここは、英名よりも中国人の感覚の方に座布団。


 


我がこの花何?で詠む「川柳擬き」もせめて「含笑句」と命名したくなった。微苦笑句とまでは望まないが。


 


唐種招霊の基本情報


科名モクレン科


学名Michelia figo


別名カラタネオガタマ トウオガタマ


原産地中国南部


大きさ高さ4m5m


開花期4月~5


 


  この香りたぶんカラタネオガタマぞ


  バナナの木唐招霊(トウオガタマ)よ含笑花


  ヘイバナナこちらカラタネオガタマよ


 


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左オガタマノキ 右下がその花 右上はカラタネオガタマの花

いずれもネットから画像拝借

なおオガタマノキは日本原産の高木で、カラタネオガタマとは近いが別種である。オガタマは霊を招くと言う意味の「おきたま(招霊)」が訛ったもの。これはオガタマノキの枝葉が神事に用いられたからと言われている。


 


オガタマノキ(招霊木、小賀玉木、学名 Magnolia compressa)はモクレン科モクレン属に属する常緑高木の1である。和名は、招霊(おきたま)が転じて「オガタマ」になったともされる。オガタマノキ属に分類されることが多かったが(Michelia compressa)、2022年現在ではふつうモクレン属に分類される。日本に自生するモクレン科の中では、唯一の常緑樹である。早春に直径3センチメートルほどの紫紅色を帯びた黄白色の花を葉脈につける。本州関東地方から台湾に分布する。神社に植栽され、ときに神事に使われる。


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斑入りツルニチニチソウ [自然]

 414 撮影


 


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ツルニチニチソウ(蔓日々草、学名:Vinca major)はキョウチクトウ科の常緑蔓性植物の一種。南欧原産の外来種。毒性あり。


 


ツルギキョウともいうが、キキョウ科にツルギキョウ(学名:Campanumoea maximowiczii)という植物があり、キキョウ科のものが標準和名のツルギキョウである。言い方が遠回しなれどこちらが重要でツルニチニチソウの方が珍しくもないのだということだろう。


それにしてもニチニチソウではないがニチニチソウに似たツル性の花とは可哀想な命名ではあると最初思ったが、両方ともキョウチクトウ科で、ニチニチソウもツルは見えないが匍匐性があるという。同類ではあるのだ。


 


しかし、この花地味ながらよく見ると、薄紫の色ばかりで無く、先が角張った独特の形をしていて美しい花である。45cmほどの大きさの花を咲かせる。5枚の花びらに分かれたその形はスクリューを思い起こす様な人の手でつくったかのように見える。


そのせいか人に好かれ良く植栽されるらしく、ハンギングバスケット、垣根、グランドカバーなどで彼方此方で見かける。


 


斑入りの葉のものがあり、自分が撮ったのは斑入りニチニチソウだった。


 


他にヒメツルニチニチソウがあるらしいが見たことはない。 きっと小さいながら綺麗だろうと想像する。


 


ネットによると、ツルニチニチソウの花言葉には、「幼なじみ」「優しい思い」「生涯の友情」「楽しい思い出」など意味だそう。


これらの花言葉は思想家であるジャン・ジャック・ルソーが、自叙伝の中でツルニチニチソウについて語っている下りがあることからきている。その花を見たルソー夫人が過去の恋愛の日々を思い返したので、これらの意味の花言葉が生まれたとのこと。


なお、自分が撮ったこの写真は4月14日の散歩の時だったのでもう1ヶ月以上が過ぎ、今は花がすっかり落ちていてツルだけになっている。花の命は短い。


 


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左上下がツルニチニチソウ、右上ツルギキョウ、右下はニチニチソウ



標準和名という蔓桔梗(ツルギキョウ)とは、山地の谷沿いの林縁や林内にまれに生えるつる性の多年草。環境省レッドリストでは絶滅危惧類(VU)にランクされており、個体数は少なくめったに見ることはできないという。勿論自分も見たことはない。


どうやらその希少性で注目されるといういうことらしい。全国的に探し出されてニュースになり、保護、保存対象になっている様だ。


例えば、「神奈川県では平成6年(1994年)に初めて見いだされ、絶滅危惧ⅠA類。」であるとか、大分県では、英彦山・犬ヶ岳山地」,「大分川・大野川丘陵地」,「豊後水道域」で採集された標本はあるが,その後,持続して生育しているかどうか把握されていない所がある。」などなど。知らなんだ。


 


  ツルギキョウ同じ名前で別種とは


  同じ名の別種の花ありツルギキョウ


  これはツルニチニチソウは別の花


 


ニチニチソウ(日々草、学名Catharanthus roseus)は、キョウチクトウ科ニチニチソウ属の一年草。マダカスカル原産。毒性あり。別名ソノヒグサ、ニチニチカ、長春花。


初夏から晩秋まで次々に花が咲くので、「日々草」という。我が家では春のパンジー、夏のニチニチソウがプランターの主役だからお馴染み。


なお、ニチニチソウはキク科のヒャクニチソウ(百日草ジニア)とは異なる。花期が長く丈夫で人気があるのはこちらの方か。


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ミツカドネギ三角葱(アリウムトリケトラム)  [自然]

 


団地の庭で、似てはいるがハナニラやスノーフレーク、スノードロップとちょっと違うな、という感じの白い花に気づいたので、スマホで撮影してグーグル検索した。(4/19撮影)


 


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ミツカドネギ(三角葱)学名アリウムトリケトラムと出た。


 


ヒガンバナ科 Amaryllidaceae属名:ネギ属(アリウム属) Allium学名:Allium triquetrum
和名:ミツカドネギ(三角葱)英名:Three-cornered leek, Onion weed原産:南西ヨーロッパ、北西アフリカ開花時期:3月~5
高さ:20㎝~60


同じ時期に似た白色の花が咲くスノーフレークや白色のツリガネズイセンは、花被片に緑色の筋がないのでミツカドネギとは区別が出来る。という。しかも確かに触ってみると花茎、葉ともミツカドである。


 


スノーフレークはヒガンバナ科 Amaryllidaceae スノーフレーク属 別名オオマツユキソウ(大待雪草)、スズランズイセン(鈴蘭水仙)である。これもつい最近検索したばかりだ。


 


スノーフレークとスノードロップ


 https://toshiro5.blog.ss-blog.jp/2022-04-16


 


ミツカドネギは、春に白い花を咲かせるネギ属(アリウム属)の球根植物で、花は釣鐘状に数輪咲かせ花弁に濃いグリーンが一筋入るのが特徴で綺麗である。


和名の「ミツカドネギ(三角葱)」や学名の「triquetrum(トリケトラムまたはトリクエトルム、トライクィートラムなど)」の名が示す通り、花茎や葉の断面が三角になっている。(1モノ、2ジ、3トリ、4テトラのトリである)


ミツカドネギ(アリウム・トリケトラム)は花を観賞するだけでなく花・葉・球根を食用にすることができ、ワイルドオニオンの一種としてハーブとしての利用されるらしい。


葉を傷つけるとネギのような香りがあり、ネギよりやや香りが薄いためミツカドネギ(アリウム・トリケトラム)の方が食べやすいという。


上記の通り、葉の形状もミツカドである。ニラに似ており、ニラと同じような利用ができる。また球根もワケギやアサツキあるいは野草のノビルように食べられる。


 


  ハーブ植ゆ都営団地に住む異人


  ミツカドネギ都営団地に異人の子


     ハーブ園ミツカドネギを四つ角に


 


このときネットを見ていて、昔水彩画のお稽古で描いたことのあるイングリッシュブルーベルを見つけた。和名ツリガネスイセン(釣鐘水仙)である。(ややこしいがスノーフレークの別名鈴蘭水仙スズランスイセンではない)


イギリスの王宮植物園、キューガーデン風景写真を題材にした風景画のお稽古だった。絵は上手くいかなかったが、林の木の下を埋め尽くして咲いている青い花の画像写真が強く印象に残っている。


 


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つりがねすいせん(釣鐘水仙)はユリ科      学名:Scilla hispanica 


別名・別読み: シラー・カンパニュラータ、シラー・ヒスパニカ、スパニッシュ・ブルーベルなどのことである。


 


ヒアシンス(Hyacinthus)やシラー(Scilla)に近い仲間でヒアシンソイデス属である。7種があり、以前はシラー属に分類されていた。このうち、ヒアシンソイデス・ヒスパニカ(H. hispanica)とヒアシンソイデス・ノンスクリプタ(H. non-scripta)の2種が主に栽培されている。いずれもいくつかの園芸品種があり、両者の交配によって育成されたものもある。
ヒスパニカ種は「スパニッシュ・ブルーベル」または「シラー・カンパニュラータ」の名前で販売されることも多い。ヒアシンソイデス・ヒスパニカ(H. hispanica)とヒアシンソイデス・ノンスクリプタ(H. non-scripta)の2種が主に栽培されている。いずれもいくつかの園芸品種があり、両者の交配によって育成されたものもある。


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ヒスパニカ種は「スパニッシュ・ブルーベル」または「シラー・カンパニュラータ」の名前で流通することも多く、やや細長い釣り鐘形の花が穂になって10輪くらい咲き、品種によっては20輪くらいつくこともある。ムスカリの花が終わるころ、入れ代わるように咲き始め、群生させると一面に咲いてブルーのカーペットのようになる。


ノンスクリプタ種は「イングリッシュ・ブルーベル」とも呼ばれ、花穂は細身で、花茎の上部が曲がって枝垂れるように咲き、花は片方向に寄っている。


イングリッシュ・ブルーベルの花は筒状で細く、花弁の先がくるりとカールしているのが特徴でスパニッシュブルーベルと区別出来るという。


 


二つとも「シラー・カンパニュラータ」の名前で、色別、または青、ピンク、白の混合の球根が販売されることが多く、スパニュッシュかイングリッシュか品種がはっきりしたものを入手するには、ちゃんとした通信販売などを利用するのが賢明とされる。それだけ似ているということだろう。


 


イングリッシュブルーベルの特徴を記したものを探すと、次のような記事があった。


青い釣り鐘型の可愛らしい花で、イギリスの群生地の森などで見る姿は神秘的な美しさがある。
イギリスではブルーベルの花は春の訪れを知らせる花として古くから親しまれていて、日本の桜のようなものか。


学名は Hyacinthoides non-scripta(ヒアシンソイデス・ノンスクリプタ)で、似た花でスパニッシュ・ブルーベル(Hyacinthoides hispanica)があるが、近年ではスパニッシュ・ブルーベルとの交雑種などが多くなってきており、純粋のイングリッシュブルーベルは数が少なくなっているとも言われる。
また、「シラー・カンパニュラータ(釣鐘水仙)(Hyacinthoides hispanica)」という名で出回る花もあり、こちらは交雑種のスパニッシュ・ブルーベルと同じものである。


 


なお、余談だがヒヤシンス(風信子、飛信子、学名Hyacinthus orientalis)は、キジカクシ科ツルボ亜科ヒアシンス属の球根多年草。ヒアシンスとも表記する。耐寒性秋植え球根として扱われ、鉢植えや水栽培などで鑑賞される。


これも水彩画のお稽古で、それも始めて間もない頃に描いた覚えがある。


その時風信子と書くことと、この名句を知った。今となれば懐かしい。


 


水にじむごとく夜が来てヒヤシンス 岡本眸


 


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我が好きな俳句の一つだ。


 


 


 


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川柳雑感  この句何?川柳擬き含笑句 [川柳]

 


 


平成16(2004)に書いた川柳に関する自分の文章がある。


 


このさきを考へている豆のつる   雉子郎(吉川英治) 


うまいなと思う。


 川柳は人の作ったものを読むほうが好きだ。自分で作るのは苦手。


 時事句などは、あとで読んでも何のことやらわからないことが多い。


        酒とろりおもむろに世ははなれゆく 


  身の底の底に火がつく冬の酒  川上三太郎 


これも、「うまい!」と思わず声を出したくなる。


 おかしいがどこかペーソスみたいなものがあるのが、並みのものと違う。


   背くらべ手を和らかにさげてゐる 


 どっかりと寄る浪人の年     二句とも武玉川である。


 難しい誹風柳樽よりこちらの方が読んでいていいなあと思う。


 長い時を隔てても今に生きている感じがある。


     上燗屋へいへいとさからわず 當百 


関西の岸本水府なども独特の味があっていい。」


 


これを書いた時から苦手な川柳にも挑戦する。最初の句は


超えられぬティーグラウンドのバカの壁


仕事で必要な接待だからやると思うと、余計ふてくされて、練習せず本番に臨むので一向に上達しない。


しかし自嘲して下手をぼやけば、そのまま川柳になるのだけがゴルフの唯一の取り柄だ。


 


現代は昔の川柳と違いサラリーマン川柳が主流、面白いものも中にはあるが、どうもあまりいいなと思うものは少ない。


 


さて、記録を見ると我が川柳もどきは、その後老いをテーマにしたりして、細々続いたものの良い句はない。


 


2010


  古希過ぎて鏡のうぬは白髪鬼


  古希なれば鏡のうぬは布袋腹


  古希ならばあやかりたけれ福禄寿


  古希なりて我が夢のゆめ寿老人


  古希迎え弁財天とサファイア婚 


  古希ならば無理してつくれ恵比須顔


  古希老に小槌貸してや大黒天


  今ぞ古希毘沙門天のご加護あれ 


  古希なれど足るを知らない福·禄・寿


 


平成24(2012)に詠んだ二句。


  淡彩の美男自画像妻呆れ


  自画像や自惚れ鏡こわれけり


 


これでぱったり終わっている。


 


一方で下手な俳句は続いているので、10年も空白期間があるのは変だなと考えてみた。


 


川柳は本来は苦しい時、辛い時に詠んでそれ笑い飛ばすものだろうが、そういう度量は持ちあわせていない。この間大病や嫌なこともあったが、眉を寄せてしかめ面をするだけだけだった。


 


俳句も俳諧味を大事にするというので、おかしみを詠み込むがそれに合う季語をつけて、無理矢理俳句にしてしまうらしい。


俳句もどきの川柳は、川柳もどきの俳句にこうして変身してしまうので、川柳らしきものが長い間一句も出来なかったのは、その結果なのであろう。


短歌の場合は季語にとらわれないせいか、戯れ歌になる。老いを嘆く歌などはこれになる。これは下手だけどよく詠んだ。


俳句では区分などせず記録しているので、川柳擬きと気がつかなかっただけのことか。


俳句は狂歌という分野もない訳ではないが、意図して詠んだことは無い。


 


さて、この2年ほど20年近く続いていた趣味の水彩がストップしている。透明水彩画は段取りも重要な上、書の様に思い切りも必要で本気になれば結構きつい趣味だ。


描き直し訂正のきくグワッシュや油彩とは、基本的なところで差異がある。


一度モチベーションが落ちると道具を用意するのさえ億劫になる。道具と言っても紙と筆と絵の具「パレット)と水だけなのにである。


 


代わりにiPadアプリで絵を描いて遊んでいたが、それも1年ほどでやめてしまった。


コロナもあり、散歩中見つけた花木の名前を写真検索してブログを書くことだけが趣味になってしまっている。


この花何?とあれこれ調べると花木というのは、名前の特定自体も難しいが、たぶんこれだろうと分かっても、学名、英名、標準和名、別名などがあって覚えられないほど複雑である。


最大の欠点はやっと名前が分かったのに、加齢もあってすぐ忘れることだ。これは多分動物名、鳥、昆虫、魚類等々でも同じであろうと思う。


 


一計を案じ名前と特徴などを575つまり川柳擬きで詠むことにした。


受験の時に年号を覚える時にやったアレだ。いい国にする頼朝公、1192年鎌倉幕府開設。いやロッパさん明治だよ、1868年明治維新。


言葉、それも十七文字になれば頭の隅で、少しでも引っ掛かりはしないか。


川柳でも無く勿論俳句にあらず、強いて言えば連句で言う「雑の句」だがそれもふさわしく無いので「川柳擬き」と呼んでいた。


 


  名を知ればスノーフレークまた見つけ


  韮ちゃうよスノーフレーク食べちゃダメ


 


そのうち、カラタネオガタマ(唐種招霊)を検索したとき、中国名が「含笑花」ということを知ったので、わが「川柳擬き」を「含笑句」と名付けたくなった。江國滋の微苦笑句に倣ってである。


 


  この香りたぶんカラタネオガタマぞ


  バナナの木唐招霊(トウオガタマ)含笑花


  ヘイバナナこちらカラタネオガタマよ 


 


含み笑いを辞書で見ると、「口をとじ、声を出さないで笑うこと。また、その笑い。」、「意味ありげに―する」とある。


四字熟語の「呵々大笑」~大声をあげて笑うこと。の反対語か。素晴らしく良い語感とは言えないが、「含笑花」という言葉もあるので、「含笑句」はさして悪い感じもなさそう。「意味ありげに」と言うのが少し気になるが。


カラタネオガタマ(唐種招霊)の花は半開の期間が長い。雌しべらしきものが花びらから少し見えて中を開いてみたくなる風情がある。


含み笑いをしている様な花とは言い得て妙。


英名がバナナツリー、バナナシュラブで良い香りがする。中国名が「含笑花」である。


 


英語では含笑(含み笑い)smile meaningfully らしい。


Mona Lisa mysterious smile モナリザの謎の微笑を連想するがそれよりも良さそう。


句を読んで大笑いするほどではなく、にやりと意味ありげに口元がほころぶ、それで十分である。


 


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下はカラタネオガタマポートワイン


カラタネオガタマは自分が見たのはピンク色の花だったが、


の栽培品種はいくつかあるようだ。


 その名の通り赤い花のカラタネオガタマポートワイン(常緑樹)や深山含笑、金葉含笑(葉の裏が金色)などがあるとネットが教えてくれた。


 


   ブランドはポートワインてふ含笑花


   唐招霊(0トウオガタマ)深山含笑(ミヤマガンショウ)意味ありげ


 


 


 


 


 


 


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鷺宮八幡神社 [随想]

 


 


自分が42年住んでいるこの地中野区鷺宮地区白鷺は、区の北西部に位置する。北に練馬区、西に杉並区が隣接している。最寄り駅は西武新宿線鷺ノ宮駅になる。


 


この駅から歩いて二分の近くに、鷺宮八幡神社がある。西暦1000年ころ、京都から東日本統治のため派遣されていた源氏の源頼義が、東北を平定した時に建立した鷺宮八幡宮と伝わる。


昔から鷺が多く棲んでいた地なので「鷺宮」の名をつけたとされる。


 


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自分の毎年の初詣はここである。祭神 は應神天皇。


境内末社(御祭神)は次のとおりで、小なりと言えども多くの神社がそうであるように沢山の神々が集まっている。


一 六社さま 


  稲荷神社(宇迦之御魂命御嶽神社(麻知分)


  八雲須賀神社(須佐之男命北野天満神社(菅原道真公)


  粟島神社(少彦名命)疱瘡神社(大己貴命) (大黒さま)


二 稲荷神社 宇迦之御魂命


三 御嶽神社 櫛眞知命(火盗難少彦名命(長寿・平癒)


 


例大祭 は八月二十八日。例年神輿を子供達が曳いていたが、コロナでこのところお休みである。


 


源頼義は鷺宮八幡を建立した時、同時に鎌倉街道を挟んで高松八幡神社を対をなす形で建立したが、あちらは地名の高松(今の練馬区高松)の名がつけられた。建立時が鷺宮より少し後だったので、若宮八幡宮とも呼ばれる。自分はまだ参拝したことはない。


 


ネットによれば、鷺宮八幡については次のとおり記されている。


 


「鷺宮八幡神社の旧称は鷺宮大明神であり、これが地名の由来となっている。旧上鷺ノ宮村、下鷺ノ宮村の氏社であり、練馬区高松にある高松八幡神社とは鎌倉街道を挟んで対に建てられた由縁がある。


社伝によれば、1064年(康平7年)に前九年の役に勝利し東北を平定した源頼義が戦勝を感謝し、国家と源氏の安寧を願い建立したのが始まりとされる。高松八幡神社も同じ由緒であり、両社は鎌倉街道を挟んで南北に建立されている。鷺宮の方が先に建立されたので、高松の方は若宮八幡宮と呼ばれるようになった。


また1884年に編纂された「新編武蔵風土記稿」の上鷺ノ宮村の項目には、「古ハ大木数多アリテ多クノ鷺ヤドリシユヘ、土人、鷺ノ森或ハ鷺ノ宮ナドイヘリ」と記されており、その昔境内に老樹が林立し、鷺が多く棲息していたことから、近隣の里人は鷺宮大明神と称し、これが地名の由来となったとされている。」(ウキペディア)


 


建立した源頼義は河内源氏2代目、その子義家が3代目の有名な八幡太郎義家である。石清水八幡宮(京都府八幡市)で元服したので通称八幡太郎義家と呼ばれた。白川帝に仕えて武勇伝が多々ある。


余談ながら河内源氏の初代は頼義の父、源頼信、時代が下がるが源頼朝は7代目。


 


河内源氏(かわちげんじ)とは、河内国(現在の大阪府)に根拠地を置いた清和源氏のことをいう。一般的に武士で「源氏」という場合、この系統を指す。また、「平家」と称される伊勢平氏と併称される場合には源家(げんけ)という呼称も古くは用いられていた。


 


源頼義の八幡神信仰は篤く鶴岡八幡宮(鎌倉)、大宮八幡(杉並区)も彼が建立している。


 


八幡神信仰の神「八幡神」(やはたのかみ、はちまんしん)は、我が国で信仰される神で、清和源氏、桓武平氏など全国の武家から武運の神「弓矢八幡」として崇敬を集めた。誉田別命(ほんだわけのみこと)とも呼ばれ、応神天皇と同一とされる。また早くから神仏習合がなり、八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ)と称され、神社内に神宮寺が作られた。鷺宮八幡神社でいえば、隣接する白鷺山南蔵院がそれにあたる。


 


白鷺山南蔵院


 


https://toshiro5.blog.ss-blog.jp/2022-04-11


 


八幡神社、伏見稲荷神社によらず日本の多くの神はそれぞれの土地にあまねくおはし、現代生活の中にあっても人々の願いや祈りに応えるために存在する。鷺宮八幡神社もその一つだが、それなりに建立のエピソードがあって面白いものだとしみじみ思う。


ひとくちに寺社仏閣、神祇釈教というがお寺や神社は日常生活に必要な時に必要なと人にだけ関わるだけなのに、静かにこの国にあっって連綿と生き続けている。奥が深い。


 


蛇足ながら、上記のネットの記述は、神社境内にある立札の説明とほぼ同じだから、どちらかがどちらかを参考にしているのであろう。


参考の為重複するが立札をグーグル検索したので記録しておきたい。


 


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立札


「当社の創建は康平七年(一〇六四陸奥守源頼 義勅を奉じ、東国平定後鎌倉街道に面した当地 に社殿を建て、八幡神の御神霊を奉祀し戦勝感 謝国家安泰、源氏の隆昌を祈願したのが始めで あると伝えられる。往昔境内に老樹、林立し鷺 が多く棲んでいたので、里人は鷺宮大明神と称 し、これが地名の起因になった。正保二年(1 六四五)今川直房所領の頃、八幡神社と改称し た。慶安二年(一六四八)以降江戸幕府より御朱 印七石余を寄進せられ、中野区内に於て、御朱 印を付与された唯一の神社で崇敬厚き古社であ る。戦後宗教法人法により発足し、昭和二十五 年国有境内地三四六二(一〇四九坪)の譲与を 受け、同三十五年本殿、幣殿・拝殿五十坪余改 築、及手水舎改築、明治百年記念事業として、 同四十年御嶽神社、同四十二年稲荷神社を同社 境内に合併改築、同年神楽殿改築、参集殿新築、 石塀設置、同五十年天皇陛下御在位五十年記念、 「狛犬設置、同五十六年本殿幣殿屋根葺替え改 修、同六十三年天皇陛下御在位六十年記念事業 として、社殿改修、常夜燈設置等神社の面目新し今日に至っている。」


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