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マンデビラ(チリ素馨) [自然]

 10月中旬、よそ様の家ではあるが、壁に這い登っているつる植物に鮮やかな紅白とピンクの花が咲いているのを見つけた。散歩中であった。一つの花が三色なのではなく、一つ一つの花がそれぞれ赤、白、ピンク色なのだ。花は大柄で美しい。蔓の先は二階の窓に届こうとしていた。名を知らない。


 


 


グーグル写真検索をするとどうやらマンデビラらしい。


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 以下はネットに教えて貰った。


 


 マンデビラは、キョウチクトウ科チリソケイ属(マンデビラ属)のつる性の小低木で、原産地は中央アメリカ〜アルゼンチン。およそ100種類が分布する。


 


 マンデビラという名は、この花を発見したアルゼンチンの首都ブエノスアイレス駐在イギリス公使のヘンリー・マンデビル氏に由来する。


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 別名には、「デプラデニア」「ジャイアントデプラ」「チリソケイ(智利素馨)」「チリジャスミン」などがある。「デプラデニア」は、かつてはデプラデニア属に分類されていたため。「チリソケイ」はソケイ(素馨)の花に似ていることから、「チリのソケイ」という意味でつけられたらしい。ソケイはジャスミンの仲間なので、同様の意味で「チリジャスミン」とも呼ばれたのだろう。


 


 園芸愛好家に知られるサンパラソルは、マンデビラの園芸品種で、サントリーが出している商品名。これもマンデビラである。


 サンパラソルも、何種類か出ていてサンパラソルは、ツルの伸びが遅く、支柱をしばらくは立てないで楽しめる。コンパクトに仕立てられる。


 サンパラソル・ビューティーは、ツルがよく伸び、あんどんやラティスに絡ませて楽しめる。


 他に、花の大きいサンパラソル・ジャイアントもある。


花色は、マンデビラもサンパラソルも、赤やピンク、白などなので見分けるとしたら、コンパクトに育っているものがサンパラソルであろう。


 改良されていないマンデビラは、ツルがぐるぐる伸びる。


花付きも、改良品種の方が良くなる。


 


 ウキペディアの記述はこうだ。


 マンデビラ属とはキョウチクトウ科の属の1つ。 学名はMandevilla。和名はチリソケイ(智利素馨)属であるが、あまり和名は使われない。また、旧属名のディプラデニア (Dipladenia) で呼ばれることもある。


 この属はメキシコ〜アルゼンチンを中心に分布しており100種以上ある。つる性で乳状の樹液が出る。一部の種やその交雑種が園芸植物として出回っており、こうしたものの開花期は69月頃である。


 


 ソケイ(素馨、Jasminum grandiflorum)は、モクセイ科ソケイ属(素馨属)の植物の一種。落葉性の灌木である。


 


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  名前の由来は、中国、五代十国時代の劉隠、その侍女に素馨という名の少女がいて、死んだ彼女を葬った場所に素馨の花が咲き、いつまでも香りがあったという伝説が由来という説(907960年唐と宋の間を五代十国時代という)や花の色が白く(素)、良い香り(馨)がする花という意を語源とする説などがある。


 


 


 余計なことだが、アルゼンチン原産なのに和名が智利素馨である理由は知らない。同じくマンデビラがジャスミンのような良い香りがしたかどうかも確かめていない。また、散歩中に見たマンデビラがサントリーの改良種サンパラソル.ビューティーかサンパラソル.ジャイアントかも確かめようが無い。


 


 出来た久しぶりの含笑句は、も一つ冴えない。


  •  

    秋祭り紅白目立つマンデビラ 

  • 秋澄みて紅白ピンク智利素馨


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カランコエ エンゼルランプ [自然]

 


この春、散歩中によその家の庭の鉢に真っ赤な花がびっしり咲いているのを見つけて写真検索した。カランコエ エンゼルランプとのこと。


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夏頃、デジタルお絵描きアプリで絵にしたのがこれ。


手間がかかる割に面白味はない絵。手間をかけず面白い絵をどうやれば描けるのか、知りたいものだと思うが人に聞くわけにもいかぬ。暑さ凌ぎに何枚か描き続けたがいずれも同じ域を出なかった。


 


例によって川柳擬きの「含笑句」も冴えない出来だ。


 


カランコエ エンゼルランプ あかあかや


 


鎌倉時代高山寺の僧明恵上人 (11731232)は、夢を記録した僧として名高いが、歌人でもあって


 


あかあかや あかやかやあか あかあかや あかあかやあか あかあかや月 


と詠んだ。それをちょっとパクった。


 


カランコエ エンゼルランプは学名 Kalanchoe uniflora


科・属 ベンケイソウ科カランコエ属 多肉植物


原産国 マダガスカル


英名 カランコエ ユニフロラ(学名から)


名前の「エンゼルランプ」は鐘形の赤い花が下向きに咲き、ランプのような花姿が「天使が持つランプ」をイメージさせることからつけられた名前。世界中に分布しているカランコエの仲間で、冬に美しいランプの様な小花をたくさん咲かせる。


現在エンゼルランプの名で流通しているのもののほとんどは改良種である。


と、ネットにある。春に見たのに、花は冬に咲くとあるのが気になるけれど、改良種だから良しとしよう。たしかに葉は普通の葉にしては分厚かったから多肉植物なのだろう。


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初雪かずら [自然]

初雪かずら()


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2022712 火曜日 9:29撮影

 

 


ハツユキカズラはテイカカズラの園芸品種である。定家かずらに比べ葉が小さいうえ、葉にピンク色と白の不定形の斑が入る姿が美しい。成長が遅く、コンパクトにまとまり、育てやすいので寄せ植えやハンギングバスケット、グラウンドカバーなどに人気があるとか。


散歩中に住宅の玄関などに植えられていてよく見かける。名前を知らなかったので検索した。花を見たことはないが、新芽が白、ピンク、赤色でまるで花。葉には不定形の斑が入り美しい。


 


葉は花ぞ 初雪かずら咲き誇る


 


テイカカズラ


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ウキペディアより

学名:Trachelospermum asiaticum 
和名:テイカカズラ(定家葛)  


科名 / 属名:キョウチクトウ科 / テイカカズラ属


日本原産


 


テイカカズラの名は、成就しなかった恋の執心で蔦葛となり、恋人である式子(しょくし)内親王の墓に絡みついたという伝説を脚色した謡曲「定家」に由来するという。
テイカカズラ属は、日本を含むアジア東南部と北アメリカに分布する常緑のつる性木本植物である。テイカカズラは、日本原産で本州から九州の林などに自生する。
花は、キョウチクトウを小さくしたような白色の花で、甘く香り、咲き終わる頃になるとクリーム色に変化する。葉は濃い緑で秋には美しく紅葉する。


 


蛇足ながら定家と式子内親王の歌。百人一首で遊ぶ方にはお馴染みだが、こうして定家かずらや初雪かずらの写真と並べてみるとそれなりの味わいもあろうというもの。とはいつもの独りよがりか。


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権中納言藤原定家 


来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに


焼くや 藻塩(もしほ)の 身もこがれつつ


新勅撰和歌集


 


式子内親王 


玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば


忍ぶることの よわりもぞする


新古今集


 


 


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この花何?番外編 朝顔 [自然]

 


妙正寺川遊歩道を散歩していると、川岸の柵に何やらビニールの袋が結えつけてあった。見ると中に紙袋が入っていて、「朝顔の種です どうぞご自由にお持ち下さい」とメモがついていた。


お言葉に甘えていただいて来て、二つのプランターに分けて蒔いた。芽を出し大きくなってやっと咲いたのが2枚の写真である。


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一つは見事に成長して729日まず4つの花をつけ、多い時は14ヶも咲いたが、もう一方は対照的にいつまでたっても大きくならず、やっと一つ咲いたのは86日だった。


置かれた場所は、2メートルと離れていずそれほど生育条件に差はないと思われるのに、不思議なことだとずっと思っていたが、はたと気づいた。


小さい方のプランターには先客があってマリーゴールドが植えられていたのである。


ネットによればマリーゴールドは医療用と観賞用の二つの種類があり、医療用はカレンデュラ、観賞用はフレンチマリーゴールドと呼ばれているという。


 


曰く「根に線虫の防除効果があるのでコンパニオンプランツ(共生作物)として作物の間などに植えられることもある。


 


例えば、トマトにマリーゴールドやバジルを一緒に植えると、コナジラミなどの害虫を遠ざけ、トマトの生育を助けて味を良くする。」


 


相性が悪ければ、一緒に植えられた植物の成育を遅らせることもあるのではないか、と邪推したのである。他に原因が考えられず、格差があまりにも顕著なので可能性はかなり高いような気がする。


 


朝顔は毎年花店で34個の苗を買い求め育てて花を楽しんできたが、まぁあまり上手く咲いたことはない。


しかし、今年は朝顔事情少しばかりなれど例年とちょっと違った。


 


妻は、4月に南蔵院の花祭りで頂いてきた百日草(ジニア)とマリーゴールドの種を蒔いた。実生ながら見事に咲いたので、これを二人でひと夏楽しんだ。


いつも夏の花は少なく、プランターには主にニチニチソウ(日日草)を植えるのだが、今夏は一本も植えなかった。


 


ところで、今年の夏は6月から東京(練馬区)は378度が一週間ほど続いたのを皮切りに異常な暑さが続いている。すでに東京(都心)の猛暑日の数は新記録更新中だという。異常な暑さは東京だけでなく全国的だ。しかもヨーロッパもという。


記録的降雨による水害、熱中症患者増、新型コロナは感染者が爆発的に増えているさなか、何やら全国的に見て地震も増えていて穏やかでない。


自宅療養者増、医療逼迫、搬送困難が深刻なのに旧統一教会、国葬騒ぎなどで情けないが、これも遠因の一つならこれらも放っとけないという面妖。


台湾や北方がシリヤやアフガン、ウクライナより近くなって来たので5年計画で防衛力増強計画とはこれも面妖。


 


老人は、若い人が暮らしにくさと経済格差などでこれ以上、自暴自棄にならないことを祈ることしか出来ないのも面妖。


 


暑さはこれからまだまだ続きそうななか、もうそろ朝顔も花の数が減って来て、終わりに近づいて来ているが、心の優しいどなたかからの貰い種の朝顔を今暫く愛でつつ、暑さをうっちゃる他ない。


 


蕣や 今朝咲き初めの貰い種


面妖を しばし忘れん牽牛花


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コエビソウ(小海老草) [自然]

 

散歩中に見かけて変わった花だなと思ったが、以前にネット画像か何かで見たような気がしないでも無い。

とにかく名前が分からないのでグーグルレンズで検索すると、コエビソウ(小海老草)と教えてくれた。

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コエビソウ(小海老草、学名:Justicia brandegeeana)は、メキシコ原産のキツネノマゴ科の植物。 (シノニム=異名はベロペロネBeloperone guttata) 

日本では道ばたの雑草としてごく普通なキツネノマゴ(Justicia procumbens)と同属である。

名前の由来は、花のつく穂が苞(ほう)に覆われていて、その形が小海老の尻尾に似ていることによる。

海老か蝦蛄か知らぬが、節があって曲がった苞がびっしり咲いているのは、ちょっと異形で驚かされる。花はその苞の間から顔を出す。

別名のベロペロネは旧分類時代の属名からで語源はギリシャ神話に登場するベロスの矢とペロネの帯が由来であり、花の雄蕊の形が矢のような形に見えることからだという。

 

魚名を使った植物というのは、知っているのはキンギョソウくらいなもので、あまり無いのではないか。

動物の名を使ったものならトラノオ、マムシグサ、イヌタデとかキツネノマゴ(コエビソウの科名でもある)とかがある。

いずれも花や葉などの形状が似ているというのが由来であろう。

 

川柳擬き(含笑句)

前世の海が恋しやコエビソウ

兵器かよ弓かミサイルベロペロネ

 

コエビソウの科名であるキツネノマゴなるものも、道端でよく見る普通の雑草というが、恥ずかしながら知らなかったので調べて見た。

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キツネノマゴ (狐の孫、学名:Justicia procumbens) は、キツネノマゴ科キツネノマゴ属の一年草。

名前の由来はよく分かっていないという。花序が花の咲いたあとに伸びるのがキツネの尾のようだとか、花の形がキツネの顔を思わせるからなどの説もあるようだが、あまりしっくりしない。

素人目には、コエビソウとはあまり似ていないような気がする。

なお、変種に小ぶりのキツネノヒマゴ(狐の曾孫)というのもあるとか。

確かに小さいからといっても、ヒメキツネノマゴと命名すら訳にはいかないだろう。

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シモツケソウ(下野草)とシモツケ(下野) [自然]

近所の団地内の花壇に咲いていた。

薄紅色というか、ピンク色というか、おだやかな美しさに惹かれたが、名を知らずググった。結果はシモツケソウ。

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この花に限らず、知っている人は多いだろうから、無知、不学を晒すようなものだが、幾つになっても知るということは楽しい。

シモツケソウ(下野草、学名Filipendula multijuga )は、バラ科シモツケ属に分類される多年草の一つ。

和名は木本のシモツケに似る草本であることから。シモツケは「下野」(栃木県の古名)で多く見られたことに由来する。お隣の上野(群馬県)にもあるだろうになと想像してしまう。

 

画像で左に木本のシモツケ、右に草本のシモツケソウ(が一緒に映っているのを見つけた。虫は迷わないのか、風媒花か、交配はしないのか余計な心配か。へぇーという感じ。(右下)

 

高山型変種にアカバナシモツケソウがある。背景の山は男体山と見たがどうか。(左下)

 

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川柳擬き(含笑句)

疎開地の母の生家に下野草 

山峡の故郷遥かシモツケソウ

下野(シモツケ)は疎開地にして我が故園

上野にシモツケソウの咲き誇り

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/シモツケ

 

シモツケ(下野、学名:Spiraea japonica )は、バラ科シモツケ属に分類される落葉低木の1種。別名、キシモツケ(木下野)とも呼ばれる。

学名の属名「Spiraea」はギリシャ語で「螺旋」を意味し、果実が螺旋状をしていることに由来する。「japonica」は「日本の」を意味する。 

和名のシモツケ(下野)は最初に下野国、現在の栃木県で発見されたことに由来するということで、学名にジャポニカが入っている何やら嬉しい。

画像で見る限り、花は草本のものより濃い感じがする。

 

 

変種にドロノシモツケ (学名:Spiraea japonica  var. ripensis )があるという。全長が30-50 cmの小低木で、全体に無毛。紀伊半島南部の和歌山県、奈良県、三重県に分布し、川岸または河川の中ほどにある岩の上に生育する。何故こんな名のか、どんな花姿なのか、興味深いが不明。


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斑入りミズヒキと蓼(タデ) [自然]

 


この花()の名は何? 


 


草花を見ていて、綺麗なというか不思議なというか、一風変わった葉に惹かれることが多い。たいていは斑入りの葉である。斑入りニチニチソウ、斑入りアジサイ、姫蔓蕎麦の葉などなど。


見たことはないが、斑入りのドクダミ、五色ドクダミというのもあるらしい。


それぞれ突然変異をしたものを固定したものなど、改良園芸種なのであろう。


()は主として白いものが多いが、花かと間違えそうなものもある。


カラーリーフや観葉植物を楽しむだけでは足りず、葉も花もとは人は少し欲深ではある。


 


散歩の途中で見た葉は変わっていた。緑の葉に絵の具で描いたように赤と黒の鮮やかな模様である。


ググると斑入りミズヒキ。


 


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以下はネットで教えて貰ったことをベースにしている。


 


ミズヒキ(水引、学名 Persicaria filiformis)とは、タデ科イヌタデ属の草本。和名は、紅白に見える花序が贈答品や封筒にかける紐、水引に似ていることに由来する。その花は9月ごろ咲くので今(6)は見ることは出来ない。


 


ミズヒキはタデ科イヌタデ属というが、斑入りミズヒキは柳蓼(ヤナギタデ)や犬蓼(イヌタデ)より葉が大きいように思う。


 


イヌタデ(犬蓼、学名Persicaria longiseta)は、タデ科イヌタデ属の一年草。道端に普通に見られる雑草である。


和名はヤナギタデに対し、葉に辛味がなくて役に立たないという意味で「イヌタデ」と名付けられたという。赤い小さな花や果実を赤飯に見立て、別名アカノマンマともよばれる。この赤飯を想起させる薄紅色の花「アカノマンマ」は俳句では秋の季語。


我が田舎ではままごと遊びの赤飯だと聞いたような気がするが、遠い昔のことでたしかかどうか。もはや我が記憶はあてにならない。


 


ヤナギタデ(柳蓼、学名Persicaria hydropiper)は、タデ科イヌタデ属の一年草。水辺などに生える雑草。和名は、葉がヤナギに似ていることから。マタデ、ホンタデともいう。


「蓼食う虫も好きずき」という言葉があり、文豪谷崎の小説「蓼食う虫」の蓼はよく人に知られている。


実際にタデを食べる虫もいるらしいが、人も辛味のある葉を薬味として食べる。刺身のつまにしたりするほか、すり潰して酢に混ぜることでアユ等の魚の塩焼きに使用する蓼酢となる。


 


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鮎といえば古里那須烏山の投網漁、簗漁の鮎、転勤先の静岡県大井川の友釣り、大分県犬飼のうるかなど懐かしい思い出がある。


これも転勤先の経験だが、京都で食べた鮎は琵琶湖の鮎で、川や養殖の鮎と違って、成魚ととなっても大きくならないのだという。塩焼きにする前、笊の中に笹と一緒に入っていたのを見せてくれた。たしかに小ぶりであった。ちゃんとしたところだったから、蓼酢で食べたと思うが味も淡白だったような気がする。


琵琶湖の魚では、ニゴロ鮒の鮒ずしは別格として、鮎よりも焼きモロコの方がうまいとその時教わった。モロコの方は、後に琵琶湖のほとりで食べる機会があったが、蓼酢をつけたかどうか記憶にない。


 


含笑句(川柳擬き)


  斑()の模様八かV字か水引草


  葉の色は斑入りミズヒキ赤と黒


  暮れなずむ琵琶湖の小鮎蓼酢かな 


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トランスミッター [健康]

 


夫婦ともに老齢化にともなう難聴に悩まされて久しい。妻は補聴器を求めたが、なかなかうまく聞こえないと悩んでいる。豆粒ほどの大きさなれどPC並みの値段である。販売先に長いこと相談に通っている。補聴器が悪いのか、耳が悪いのか定かではないがフィットしないようだ。補聴器屋さんとのやり取りにかかる時間と労力とランニングコスト(リチウム電池代など)は小さくない。


 


自分もスマホのブルートゥースを使う補聴器を買って利用して見たが、あまりよく聞こえないうえ、音量調整などの操作も結構やっかいである。しかもうっかりすると耳から落ちたりするので、落ち着かない。イヤホンとしても使えるところは評価出来るのだが。


妻にも同じものを買って試して見たが、これもうまくいってない。


 


老眼を眼鏡で矯正するのと老耳の場合ではたいへんな違いである。


脳と耳とデバイス(補聴器)を調整して若い時の機能レベルにするのは人にもよろうが難儀である。


難聴は仕事をしていないので決定的な不便はないと言え、生活上では医者の問診など大事なシーンは無いわけではない。


 


ある時、テレビの音が知らず知らず大きくなっていることに気づいた妻が音量を下げると、我が方は殆ど聴こえなくなり消音モードだ。


テレビはニュースと天気予報と相撲くらいしか見なくなっているうえ、字幕付き画面にして随分経つので決定的な不便もないが。 


 


イヤホンでテレビの音を聞くことは出来ないか、と思い立ってネットでググると、トランスミッター(transmitters 送信機)を使えば聴けるらしい記事があった。


最近のテレビはブルートゥース内蔵らしいが我が家のは古いタイプなのでその機能はない。トランスミッターをテレビに外付けし、そのブルートゥース送信機能でブルートゥースイヤホンで受信し聴くというわけである。


ブルートゥースイヤホンは持っているので、それを使えば良いと早速トランスミッターを通販で購入した。送信機能は2台まで可能である。


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左上がtransmitters

2台目を使えるように設定するところで疲れてギブアップ、息子に来てもらった。根気が続かない。


この手の機器の取説は多言語で併記していて、日本語もあるが、字が小さくて老人には極めて読みにくいのである。


しかし、何とかイヤホンでテレビを聴く(見る)ことは出来るようになった。


 


さて、ネットの広告でテレビの音を小さくして聴くためのスピーカーがあることを知っていたが、高価だなとパスしていた。


テレビに付けたトランスミッターとブルートゥースサウンドスピーカーを繋げば同じ効果があるのではないかと考えて、妻が息子に貸していたスピーカーを持って来て貰って試すと、何やら具合が良い。


息子は引き続きスピーカーを使いたいというので、ヴァージョンアップした同じサウンドスピーカーを購入した。


結果的にはこの方法がイヤホンのわずらしさもなく、妻も聴けてテレビの音も限りなくゼロに近い音に出来るので採用決定。


テレビの音とスピーカーの音にわずかなタイムラグがあって違和感があるが、我慢出来ないほどではない。


ただ、二人の難聴度は当然ながら差があるので、音量がどちらかは不満となるのはやむを得ない。


不満はあれど、トランスミッターはテレビからUSB充電してつけっぱなしであり、テレビを見たい(聴きたい)時にテレビとサウンドスピーカーをオンにするだけなので手軽である。


 


トランスミッターとサウンドスピーカー合わせて1万円弱の投資なりで、コスパも良い。


 


ところで、購入したトランスミッターとサウンドスピーカーのメーカーは、日本を含めた海外全体を販路にするグローバルカンパニーで、モバイル充電機などを主力製品としている。低廉なうえ品質も良く急成長しているという。会社名からしてドイツかアメリカのメーカーかと思っていたが、中国深圳を拠点とする会社という。


中国は欧米日の工場だと思っていると間違いであって、時代は進んでいるらしい。巨大企業ファーウェイくらいは知っていたが、彼の国では新しい中堅企業も成長しているようだ。かつての成長期の日本のメーカーのような勢いを、使ってみて感じる。


 


中国の深圳市というと現役の1985年に仕事で行ったことを思い出した。半世紀も前のことになる。ようやく中国が急成長の入り口に立ち、経済特区として有名になり始めたのが深圳であった。


今や「北上広深」として北京、上海、広州市に次ぐ中国第四位の近代都市だが、当時は高層ビルはまだほんの一角で郊外は田舎だった。


偉いさんの随行だったので、深圳では広大な迎賓館に宿泊した。近代的なビルを訪問した後に泊まったのが、古めかしい宮廷風の施設だったのと北京、西安、上海、広州の長旅の最後だったこともあって良く覚えている。


1997年英国から中国に返還される前の香港に接した国境の都市でもあり、香港経由の出国時の異様な緊張感も忘れられない。


 


難聴対策からトランスミッター、サウンドスピーカーへ、さらにそのメーカーの根拠地深圳訪問の昔の思い出へといつもながら脈絡のない話に飛んでしまった。


 


年を取ったから文章が迷走するのではなくて、もともと心に浮かぶことをそのまま書き連ねるブログなのだと、思うようにしよう。


 本題の難聴の話に引き戻せば、老耳も他の加齢によるフレイルと同じようにQOLの低下をもたらすし、わがしみじみ生活を送りたい思いの障碍であることに変わりはない。色々な対策を講じても徐々にそれは着実に進行しているなとしみじみ思う。


 


 


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スダジィの芸術的落ち葉 この木何?ー番外編2 [自然]

 


散歩から帰ってきた妻があまりに芸術的なので、何(の葉)か分からなかったが、拾わずにいられなかったと一枚の落ち葉を見せてくれたので、この葉何?と早速検索した。


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グーグル先生はマンゴー、ローリエ、アグラオネマとかが似た画像という。マンゴー、ローリエは明らかに違う。


またアグラオネマは、ミカン科の顕花植物の属であるクモ類。アジアとニューギニアの熱帯および亜熱帯地域の原産。普通中国の常緑樹として知られているらしいのだが、これもちょっと違う感じ。


 


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妻に拾った場所を聞くと、団地内の道路脇スダジィの木の下という。


その木には名札がついていて「すだじぃ」と書いてあることは以前から知っている。確かに拾ったアート、サイケな葉の形はスダジィのものである。


 


スダジイ(すだ椎)とは、ブナ科シイ属の常緑広葉樹である。別名はイタジイやナガジイ。普通、シイという場合にはこのスダジィを指す。スダジィの「すだ」に漢字は無いらしく、すだとは何か不明である。


 


翌日散歩がてらその地に行ってみると、スダジィはほかの常緑樹と同じようにこの時期に葉を少し落とすと見えて、落ち葉が木の下に散乱している。


しかし、妻が拾ってきたようなアート、サイケなものでなく普通の茶褐色な落ち葉ばかりだった。


団地にはあちこちスダジィが植えられていて数十本はあるので別の場所で探すと、少しサイケなのを何枚か発見した。


更にその翌日今度は二人で行って上を見ると、一部の木の枝にそれに似た模様の葉を見つけた。何と落ちる前から模様がついていたのだ。


 


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他の枝は普通の葉をつけているので突然変異や変種スダジィとかでなく、病葉(わくらば)?かとひらめく。


 


サイトで農研機構の病害植物検索(樹種別)をかけて、スダジィの病害を探したがない。


いくつかの植木栽培などのサイトも覗いたが、それらしき記事は見つからない。


結局スダジィの葉が全部でなく一部だけ、変わった色がついて落葉するのは何故なのか、分からずじまいだった。夏休みの自由研究の面白いテーマになりそうな気もするのだが。


 


なお、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(のうぎょう・しょくひんさんぎょうぎじゅつけんきゅうきこうNational Agriculture and Food Research Organization, NARO)は、茨城県つくば市に本部を置く農水省所管の国立研究開発法人。コミュニケーションネーム(通称)が農研機構。略称は研究機構。本部と5つの地域農業研究センター、7つの研究部門、3つの重点化研究センターからなる。


2001年農業技術研究機構や各地の農業試験場など農水省所管研究機関が統合され発足した。


 


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団地には運動場の回りにスダジィより葉の大きなたぶんマテバシィ(馬刀葉椎)と思われる木が4、5本植栽されているが、こちらは今(6)花盛りである。


スダジィはこれに比べ葉が小型で全体に地味であり、その花と実(どんぐりだという)はまだ見たことがないのも不思議だ。


 


マテバシイ(馬刀葉椎、全手葉椎、学名:Lithocarpus edulis)は、ブナ科の常緑高木である。 植物分類上はマテバシイはマテバシイ属に属し、シイノキが属するシイ属とは同じブナ科でも別属に分類されるため、葉や幹などの外見はシイノキに似ているものの系統上はシイノキの近縁の別属である。(ウキぺディ)


別名で、マテバガシ、マテガシ、マタジイ、サツマジイ、アオジイ、トウジイともよばれるらしい。自分は「待てば椎」になるからマテバシィというのだと思っていたが、どこにもそんなことは書いてない。明日は檜にと願ったアスナロ(翌檜)の話と混同していた節がある。


 


含笑句(川柳擬き)


  スダジィ葉サイケな模様謎めきて


  スダジィのアートな落ち葉拾いけり


  アスナロ(翌檜)とマテバシィ(馬刀葉椎)とを混同し


 


歳時記では、「椎の実」が秋の季語。「ブナ科の常緑高木すだ椎・つぶら椎の実。細い団栗のような硬い実がつき、翌年の秋に熟すると、殻が裂けて堅果が露出する。内部の白く肥厚した子葉を食べる。」とある。


 


 例句 わけ入りて孤りがたのし椎拾ふ  杉田久女


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この木の名は何?番外編 柳にあらず 欅 [自然]

 やってはいけない剪定

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この木の名は検索しなくても知っている。柳(ヤナギ)ではない。欅(ケヤキ)である。


欅を公園や庭木、街路樹に植えると大きくなりすぎないよう剪定されてしまうことが多い。落ち葉の始末も大変だし、電線などの邪魔になるからだ。


植木の剪定はあまり大きくならないようにするために、透かし剪定が基本と聞いたことがあるが、この木は周知の通り天を衝くように大きくなるので、高い枝の先を全部ぶつ切りしてしまう。この頃よく見かけるが、やってはいけない剪定の典型である。


木へのダメージは素人目にも大きいのではないかと案じる。


 


最近では公園の欅など全部の枝を剪るので、冬の間は見るからにせつなく棒立していて、これで枯れないのかと思ってしまう。


見ていると、春になって密集した新芽が出て細い枝となり垂れ下がってくる。まるで柳のようだ。


心持ち剪定しない欅より芽が出るのが、遅いように思うがどうか。また少ない葉で太い本体を養おうとするためか、一枚一枚の葉が大きいように見える。


 


阿佐ヶ谷駅から北へ向かって「欅通り」があるが、ぶつ切り剪定はしていないので空高く枝を伸ばしていて見事だ。夏は日陰を作り秋は黄葉が美しい。


よく見るとここは電柱を地中に埋めているらしく電線が無い。


しかしいつまでこうしていられるか。各地に欅通りはあるが心配ではある。


 


神宮外苑の樹木伐採騒動に見られるように、都市における大きな樹木は危うい状態にある。木の本性に任せて成長することが出来る広さのある公共の土地は、それだけで価値がある。再開発を口実にする巨木の伐採など知恵のない話で、嘆かわしいというほかない。


 


  恨めしや剪られた欅柳風


 


なお、これを書いた後にネットで欅の強剪定についての記事を見つけた。


「強剪定とは幹の途中からケヤキをばっさばっさ切ってしまう剪定で、この剪定をされるとケヤキがまるでメキシコの巨大サボテンのようになってしまう。


剪定に関する本などを読んでみるとケヤキは丈夫な木なので強剪定にも耐えられると書いてあるが、それは間違いだ。」とあった。やはり、ね。


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ヘラオオバコ(箆大葉子) [自然]

団地の庭は花壇も庭木の植栽もあるが、そうでないところも広く種々の雑草が生えている部分もある。定期的に庭師が入り雑草は電動草刈機で刈られてしまうがすぐ繁る。

そこには雑草と一緒に夕化粧、ムラサキツメクサ、白ツメクサなどの花々が咲いていてきれいだ。

見ているとその中にあれ?これは何?という草が花をつけてたのでググった。地味で秋草の風情である。

検索結果はヘラオオバコだった。オオバコは良く田舎で見て知っていたが、知る前は全くオオバコと繋がりを感じなかった。

 

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ヘラオオバコ (箆大葉子)は、オオバコ科オオバコ属の植物である。ヨーロッパ原産の雑草で、日本では帰化植物であるという。

葉が箆の様に平べったいのでオオバコとは区別される。

オオバコより葉は大きく花茎も高いが、オオバコの特徴である踏みつけ耐性はない。

(へら)は靴ベラや箆鹿(ヘラジカ)の角の様に平べったい形のことだが葉の形状がヘラ状だという。葉は目に入らなかった。

言われてみれば花茎がひょろっと伸びて長いところは違うけれど、花自体はオオバコの花に似ていると後から気付いた。

 

オオバコ(大葉子、車前草、学名:Plantago asiatica)はオオバコ科オオバコ属の多年草。高地から平地まで、道端などによく生える野草で、地面から葉を放射状に出して、真ん中から花穂をつけた茎が数本立つ。葉は薬草として利用され、漢方薬でも使われている。中国では車前草(しゃぜんそう)という。スモトリグサ(相撲取り草)なる別名もあるとネットにある。

 

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大葉子は踏みつけに強く、人などがよく踏む道端などの場所のほか校庭や公園などでもよく見られ、草丈が高くなる草が生えないような場所を選んで生育する。何と踏みつけが弱い場所では、高くのびる性質を持たないので、他の草に負けてしまう。ここにも植物の生き残り戦略があってびっくりする。

 

和名の由来は、葉が広く大きいことから「大葉子」と名付けられたと一般にいわれるが、当て字だとする説もある。

自分は長いこと、間違って頭の中で大箱という漢字をあてていた様に思う。

地方により、別名ガエルッパ、ゲーロッパ、オンバコともよばれ、弱ったカエルをこの葉陰におくと元気になるという俗説からカエルバともいわれる。

中国では車前草と書き、「車前(しゃぜん)」は漢名で、人や車(牛車・馬車)が多く通る轍(わだち)によく生え、踏みつけに強いからこの名がついたというからオオバコの踏み付け耐性は古くから注目されていたのであろう。

小さい時、おできの膿を吸い出すのにこれを使った記憶がある。確か温めて柔らかくして母が患部にあてがってくれた。

田舎ではゲンノショウコやドクダミも陰干して軒に吊るされていたが煎じて飲んだ記憶は残っていない。オオバコは何故か微かに覚えているのは薬効があったのだろうか。草むしりをするときのこの草の手強さも覚えている。

田舎ではケェルッパと呼んでいた。

 

変種に唐大葉子(トウオオバコ)、西洋大葉子(セイヨウオオバコ)、蝦夷大葉子(エゾオオバコ)、蕾大葉子(ツボミオオバコ)などがあるらしい。

 

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ネットでミズオオバコ(水大葉子)というのも出てきたが、これは別種(トチカガミ科)で紛らわしい。

 

  踏み付けに強い大葉子弱い箆(ヘラ)

  花帽子箆大葉子風に揺れ

  道端で踏み付けられしけえるっぱ

  踏まれても踏まれてもなおけぇるっぱ

  踏まれても平気の平左ケェルッパ 

  遠き日のおできの治療蛙っ葉


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鷺宮八幡神社 [随想]

 


 


自分が42年住んでいるこの地中野区鷺宮地区白鷺は、区の北西部に位置する。北に練馬区、西に杉並区が隣接している。最寄り駅は西武新宿線鷺ノ宮駅になる。


 


この駅から歩いて二分の近くに、鷺宮八幡神社がある。西暦1000年ころ、京都から東日本統治のため派遣されていた源氏の源頼義が、東北を平定した時に建立した鷺宮八幡宮と伝わる。


昔から鷺が多く棲んでいた地なので「鷺宮」の名をつけたとされる。


 


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自分の毎年の初詣はここである。祭神 は應神天皇。


境内末社(御祭神)は次のとおりで、小なりと言えども多くの神社がそうであるように沢山の神々が集まっている。


一 六社さま 


  稲荷神社(宇迦之御魂命御嶽神社(麻知分)


  八雲須賀神社(須佐之男命北野天満神社(菅原道真公)


  粟島神社(少彦名命)疱瘡神社(大己貴命) (大黒さま)


二 稲荷神社 宇迦之御魂命


三 御嶽神社 櫛眞知命(火盗難少彦名命(長寿・平癒)


 


例大祭 は八月二十八日。例年神輿を子供達が曳いていたが、コロナでこのところお休みである。


 


源頼義は鷺宮八幡を建立した時、同時に鎌倉街道を挟んで高松八幡神社を対をなす形で建立したが、あちらは地名の高松(今の練馬区高松)の名がつけられた。建立時が鷺宮より少し後だったので、若宮八幡宮とも呼ばれる。自分はまだ参拝したことはない。


 


ネットによれば、鷺宮八幡については次のとおり記されている。


 


「鷺宮八幡神社の旧称は鷺宮大明神であり、これが地名の由来となっている。旧上鷺ノ宮村、下鷺ノ宮村の氏社であり、練馬区高松にある高松八幡神社とは鎌倉街道を挟んで対に建てられた由縁がある。


社伝によれば、1064年(康平7年)に前九年の役に勝利し東北を平定した源頼義が戦勝を感謝し、国家と源氏の安寧を願い建立したのが始まりとされる。高松八幡神社も同じ由緒であり、両社は鎌倉街道を挟んで南北に建立されている。鷺宮の方が先に建立されたので、高松の方は若宮八幡宮と呼ばれるようになった。


また1884年に編纂された「新編武蔵風土記稿」の上鷺ノ宮村の項目には、「古ハ大木数多アリテ多クノ鷺ヤドリシユヘ、土人、鷺ノ森或ハ鷺ノ宮ナドイヘリ」と記されており、その昔境内に老樹が林立し、鷺が多く棲息していたことから、近隣の里人は鷺宮大明神と称し、これが地名の由来となったとされている。」(ウキペディア)


 


建立した源頼義は河内源氏2代目、その子義家が3代目の有名な八幡太郎義家である。石清水八幡宮(京都府八幡市)で元服したので通称八幡太郎義家と呼ばれた。白川帝に仕えて武勇伝が多々ある。


余談ながら河内源氏の初代は頼義の父、源頼信、時代が下がるが源頼朝は7代目。


 


河内源氏(かわちげんじ)とは、河内国(現在の大阪府)に根拠地を置いた清和源氏のことをいう。一般的に武士で「源氏」という場合、この系統を指す。また、「平家」と称される伊勢平氏と併称される場合には源家(げんけ)という呼称も古くは用いられていた。


 


源頼義の八幡神信仰は篤く鶴岡八幡宮(鎌倉)、大宮八幡(杉並区)も彼が建立している。


 


八幡神信仰の神「八幡神」(やはたのかみ、はちまんしん)は、我が国で信仰される神で、清和源氏、桓武平氏など全国の武家から武運の神「弓矢八幡」として崇敬を集めた。誉田別命(ほんだわけのみこと)とも呼ばれ、応神天皇と同一とされる。また早くから神仏習合がなり、八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ)と称され、神社内に神宮寺が作られた。鷺宮八幡神社でいえば、隣接する白鷺山南蔵院がそれにあたる。


 


白鷺山南蔵院


 


https://toshiro5.blog.ss-blog.jp/2022-04-11


 


八幡神社、伏見稲荷神社によらず日本の多くの神はそれぞれの土地にあまねくおはし、現代生活の中にあっても人々の願いや祈りに応えるために存在する。鷺宮八幡神社もその一つだが、それなりに建立のエピソードがあって面白いものだとしみじみ思う。


ひとくちに寺社仏閣、神祇釈教というがお寺や神社は日常生活に必要な時に必要なと人にだけ関わるだけなのに、静かにこの国にあっって連綿と生き続けている。奥が深い。


 


蛇足ながら、上記のネットの記述は、神社境内にある立札の説明とほぼ同じだから、どちらかがどちらかを参考にしているのであろう。


参考の為重複するが立札をグーグル検索したので記録しておきたい。


 


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立札


「当社の創建は康平七年(一〇六四陸奥守源頼 義勅を奉じ、東国平定後鎌倉街道に面した当地 に社殿を建て、八幡神の御神霊を奉祀し戦勝感 謝国家安泰、源氏の隆昌を祈願したのが始めで あると伝えられる。往昔境内に老樹、林立し鷺 が多く棲んでいたので、里人は鷺宮大明神と称 し、これが地名の起因になった。正保二年(1 六四五)今川直房所領の頃、八幡神社と改称し た。慶安二年(一六四八)以降江戸幕府より御朱 印七石余を寄進せられ、中野区内に於て、御朱 印を付与された唯一の神社で崇敬厚き古社であ る。戦後宗教法人法により発足し、昭和二十五 年国有境内地三四六二(一〇四九坪)の譲与を 受け、同三十五年本殿、幣殿・拝殿五十坪余改 築、及手水舎改築、明治百年記念事業として、 同四十年御嶽神社、同四十二年稲荷神社を同社 境内に合併改築、同年神楽殿改築、参集殿新築、 石塀設置、同五十年天皇陛下御在位五十年記念、 「狛犬設置、同五十六年本殿幣殿屋根葺替え改 修、同六十三年天皇陛下御在位六十年記念事業 として、社殿改修、常夜燈設置等神社の面目新し今日に至っている。」


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川柳雑感  この句何?川柳擬き含笑句 [川柳]

 


 


平成16(2004)に書いた川柳に関する自分の文章がある。


 


このさきを考へている豆のつる   雉子郎(吉川英治) 


うまいなと思う。


 川柳は人の作ったものを読むほうが好きだ。自分で作るのは苦手。


 時事句などは、あとで読んでも何のことやらわからないことが多い。


        酒とろりおもむろに世ははなれゆく 


  身の底の底に火がつく冬の酒  川上三太郎 


これも、「うまい!」と思わず声を出したくなる。


 おかしいがどこかペーソスみたいなものがあるのが、並みのものと違う。


   背くらべ手を和らかにさげてゐる 


 どっかりと寄る浪人の年     二句とも武玉川である。


 難しい誹風柳樽よりこちらの方が読んでいていいなあと思う。


 長い時を隔てても今に生きている感じがある。


     上燗屋へいへいとさからわず 當百 


関西の岸本水府なども独特の味があっていい。」


 


これを書いた時から苦手な川柳にも挑戦する。最初の句は


超えられぬティーグラウンドのバカの壁


仕事で必要な接待だからやると思うと、余計ふてくされて、練習せず本番に臨むので一向に上達しない。


しかし自嘲して下手をぼやけば、そのまま川柳になるのだけがゴルフの唯一の取り柄だ。


 


現代は昔の川柳と違いサラリーマン川柳が主流、面白いものも中にはあるが、どうもあまりいいなと思うものは少ない。


 


さて、記録を見ると我が川柳もどきは、その後老いをテーマにしたりして、細々続いたものの良い句はない。


 


2010


  古希過ぎて鏡のうぬは白髪鬼


  古希なれば鏡のうぬは布袋腹


  古希ならばあやかりたけれ福禄寿


  古希なりて我が夢のゆめ寿老人


  古希迎え弁財天とサファイア婚 


  古希ならば無理してつくれ恵比須顔


  古希老に小槌貸してや大黒天


  今ぞ古希毘沙門天のご加護あれ 


  古希なれど足るを知らない福·禄・寿


 


平成24(2012)に詠んだ二句。


  淡彩の美男自画像妻呆れ


  自画像や自惚れ鏡こわれけり


 


これでぱったり終わっている。


 


一方で下手な俳句は続いているので、10年も空白期間があるのは変だなと考えてみた。


 


川柳は本来は苦しい時、辛い時に詠んでそれ笑い飛ばすものだろうが、そういう度量は持ちあわせていない。この間大病や嫌なこともあったが、眉を寄せてしかめ面をするだけだけだった。


 


俳句も俳諧味を大事にするというので、おかしみを詠み込むがそれに合う季語をつけて、無理矢理俳句にしてしまうらしい。


俳句もどきの川柳は、川柳もどきの俳句にこうして変身してしまうので、川柳らしきものが長い間一句も出来なかったのは、その結果なのであろう。


短歌の場合は季語にとらわれないせいか、戯れ歌になる。老いを嘆く歌などはこれになる。これは下手だけどよく詠んだ。


俳句では区分などせず記録しているので、川柳擬きと気がつかなかっただけのことか。


俳句は狂歌という分野もない訳ではないが、意図して詠んだことは無い。


 


さて、この2年ほど20年近く続いていた趣味の水彩がストップしている。透明水彩画は段取りも重要な上、書の様に思い切りも必要で本気になれば結構きつい趣味だ。


描き直し訂正のきくグワッシュや油彩とは、基本的なところで差異がある。


一度モチベーションが落ちると道具を用意するのさえ億劫になる。道具と言っても紙と筆と絵の具「パレット)と水だけなのにである。


 


代わりにiPadアプリで絵を描いて遊んでいたが、それも1年ほどでやめてしまった。


コロナもあり、散歩中見つけた花木の名前を写真検索してブログを書くことだけが趣味になってしまっている。


この花何?とあれこれ調べると花木というのは、名前の特定自体も難しいが、たぶんこれだろうと分かっても、学名、英名、標準和名、別名などがあって覚えられないほど複雑である。


最大の欠点はやっと名前が分かったのに、加齢もあってすぐ忘れることだ。これは多分動物名、鳥、昆虫、魚類等々でも同じであろうと思う。


 


一計を案じ名前と特徴などを575つまり川柳擬きで詠むことにした。


受験の時に年号を覚える時にやったアレだ。いい国にする頼朝公、1192年鎌倉幕府開設。いやロッパさん明治だよ、1868年明治維新。


言葉、それも十七文字になれば頭の隅で、少しでも引っ掛かりはしないか。


川柳でも無く勿論俳句にあらず、強いて言えば連句で言う「雑の句」だがそれもふさわしく無いので「川柳擬き」と呼んでいた。


 


  名を知ればスノーフレークまた見つけ


  韮ちゃうよスノーフレーク食べちゃダメ


 


そのうち、カラタネオガタマ(唐種招霊)を検索したとき、中国名が「含笑花」ということを知ったので、わが「川柳擬き」を「含笑句」と名付けたくなった。江國滋の微苦笑句に倣ってである。


 


  この香りたぶんカラタネオガタマぞ


  バナナの木唐招霊(トウオガタマ)含笑花


  ヘイバナナこちらカラタネオガタマよ 


 


含み笑いを辞書で見ると、「口をとじ、声を出さないで笑うこと。また、その笑い。」、「意味ありげに―する」とある。


四字熟語の「呵々大笑」~大声をあげて笑うこと。の反対語か。素晴らしく良い語感とは言えないが、「含笑花」という言葉もあるので、「含笑句」はさして悪い感じもなさそう。「意味ありげに」と言うのが少し気になるが。


カラタネオガタマ(唐種招霊)の花は半開の期間が長い。雌しべらしきものが花びらから少し見えて中を開いてみたくなる風情がある。


含み笑いをしている様な花とは言い得て妙。


英名がバナナツリー、バナナシュラブで良い香りがする。中国名が「含笑花」である。


 


英語では含笑(含み笑い)smile meaningfully らしい。


Mona Lisa mysterious smile モナリザの謎の微笑を連想するがそれよりも良さそう。


句を読んで大笑いするほどではなく、にやりと意味ありげに口元がほころぶ、それで十分である。


 


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下はカラタネオガタマポートワイン


カラタネオガタマは自分が見たのはピンク色の花だったが、


の栽培品種はいくつかあるようだ。


 その名の通り赤い花のカラタネオガタマポートワイン(常緑樹)や深山含笑、金葉含笑(葉の裏が金色)などがあるとネットが教えてくれた。


 


   ブランドはポートワインてふ含笑花


   唐招霊(0トウオガタマ)深山含笑(ミヤマガンショウ)意味ありげ


 


 


 


 


 


 


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ミツカドネギ三角葱(アリウムトリケトラム)  [自然]

 


団地の庭で、似てはいるがハナニラやスノーフレーク、スノードロップとちょっと違うな、という感じの白い花に気づいたので、スマホで撮影してグーグル検索した。(4/19撮影)


 


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ミツカドネギ(三角葱)学名アリウムトリケトラムと出た。


 


ヒガンバナ科 Amaryllidaceae属名:ネギ属(アリウム属) Allium学名:Allium triquetrum
和名:ミツカドネギ(三角葱)英名:Three-cornered leek, Onion weed原産:南西ヨーロッパ、北西アフリカ開花時期:3月~5
高さ:20㎝~60


同じ時期に似た白色の花が咲くスノーフレークや白色のツリガネズイセンは、花被片に緑色の筋がないのでミツカドネギとは区別が出来る。という。しかも確かに触ってみると花茎、葉ともミツカドである。


 


スノーフレークはヒガンバナ科 Amaryllidaceae スノーフレーク属 別名オオマツユキソウ(大待雪草)、スズランズイセン(鈴蘭水仙)である。これもつい最近検索したばかりだ。


 


スノーフレークとスノードロップ


 https://toshiro5.blog.ss-blog.jp/2022-04-16


 


ミツカドネギは、春に白い花を咲かせるネギ属(アリウム属)の球根植物で、花は釣鐘状に数輪咲かせ花弁に濃いグリーンが一筋入るのが特徴で綺麗である。


和名の「ミツカドネギ(三角葱)」や学名の「triquetrum(トリケトラムまたはトリクエトルム、トライクィートラムなど)」の名が示す通り、花茎や葉の断面が三角になっている。(1モノ、2ジ、3トリ、4テトラのトリである)


ミツカドネギ(アリウム・トリケトラム)は花を観賞するだけでなく花・葉・球根を食用にすることができ、ワイルドオニオンの一種としてハーブとしての利用されるらしい。


葉を傷つけるとネギのような香りがあり、ネギよりやや香りが薄いためミツカドネギ(アリウム・トリケトラム)の方が食べやすいという。


上記の通り、葉の形状もミツカドである。ニラに似ており、ニラと同じような利用ができる。また球根もワケギやアサツキあるいは野草のノビルように食べられる。


 


  ハーブ植ゆ都営団地に住む異人


  ミツカドネギ都営団地に異人の子


     ハーブ園ミツカドネギを四つ角に


 


このときネットを見ていて、昔水彩画のお稽古で描いたことのあるイングリッシュブルーベルを見つけた。和名ツリガネスイセン(釣鐘水仙)である。(ややこしいがスノーフレークの別名鈴蘭水仙スズランスイセンではない)


イギリスの王宮植物園、キューガーデン風景写真を題材にした風景画のお稽古だった。絵は上手くいかなかったが、林の木の下を埋め尽くして咲いている青い花の画像写真が強く印象に残っている。


 


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つりがねすいせん(釣鐘水仙)はユリ科      学名:Scilla hispanica 


別名・別読み: シラー・カンパニュラータ、シラー・ヒスパニカ、スパニッシュ・ブルーベルなどのことである。


 


ヒアシンス(Hyacinthus)やシラー(Scilla)に近い仲間でヒアシンソイデス属である。7種があり、以前はシラー属に分類されていた。このうち、ヒアシンソイデス・ヒスパニカ(H. hispanica)とヒアシンソイデス・ノンスクリプタ(H. non-scripta)の2種が主に栽培されている。いずれもいくつかの園芸品種があり、両者の交配によって育成されたものもある。
ヒスパニカ種は「スパニッシュ・ブルーベル」または「シラー・カンパニュラータ」の名前で販売されることも多い。ヒアシンソイデス・ヒスパニカ(H. hispanica)とヒアシンソイデス・ノンスクリプタ(H. non-scripta)の2種が主に栽培されている。いずれもいくつかの園芸品種があり、両者の交配によって育成されたものもある。


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ヒスパニカ種は「スパニッシュ・ブルーベル」または「シラー・カンパニュラータ」の名前で流通することも多く、やや細長い釣り鐘形の花が穂になって10輪くらい咲き、品種によっては20輪くらいつくこともある。ムスカリの花が終わるころ、入れ代わるように咲き始め、群生させると一面に咲いてブルーのカーペットのようになる。


ノンスクリプタ種は「イングリッシュ・ブルーベル」とも呼ばれ、花穂は細身で、花茎の上部が曲がって枝垂れるように咲き、花は片方向に寄っている。


イングリッシュ・ブルーベルの花は筒状で細く、花弁の先がくるりとカールしているのが特徴でスパニッシュブルーベルと区別出来るという。


 


二つとも「シラー・カンパニュラータ」の名前で、色別、または青、ピンク、白の混合の球根が販売されることが多く、スパニュッシュかイングリッシュか品種がはっきりしたものを入手するには、ちゃんとした通信販売などを利用するのが賢明とされる。それだけ似ているということだろう。


 


イングリッシュブルーベルの特徴を記したものを探すと、次のような記事があった。


青い釣り鐘型の可愛らしい花で、イギリスの群生地の森などで見る姿は神秘的な美しさがある。
イギリスではブルーベルの花は春の訪れを知らせる花として古くから親しまれていて、日本の桜のようなものか。


学名は Hyacinthoides non-scripta(ヒアシンソイデス・ノンスクリプタ)で、似た花でスパニッシュ・ブルーベル(Hyacinthoides hispanica)があるが、近年ではスパニッシュ・ブルーベルとの交雑種などが多くなってきており、純粋のイングリッシュブルーベルは数が少なくなっているとも言われる。
また、「シラー・カンパニュラータ(釣鐘水仙)(Hyacinthoides hispanica)」という名で出回る花もあり、こちらは交雑種のスパニッシュ・ブルーベルと同じものである。


 


なお、余談だがヒヤシンス(風信子、飛信子、学名Hyacinthus orientalis)は、キジカクシ科ツルボ亜科ヒアシンス属の球根多年草。ヒアシンスとも表記する。耐寒性秋植え球根として扱われ、鉢植えや水栽培などで鑑賞される。


これも水彩画のお稽古で、それも始めて間もない頃に描いた覚えがある。


その時風信子と書くことと、この名句を知った。今となれば懐かしい。


 


水にじむごとく夜が来てヒヤシンス 岡本眸


 


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我が好きな俳句の一つだ。


 


 


 


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斑入りツルニチニチソウ [自然]

 414 撮影


 


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ツルニチニチソウ(蔓日々草、学名:Vinca major)はキョウチクトウ科の常緑蔓性植物の一種。南欧原産の外来種。毒性あり。


 


ツルギキョウともいうが、キキョウ科にツルギキョウ(学名:Campanumoea maximowiczii)という植物があり、キキョウ科のものが標準和名のツルギキョウである。言い方が遠回しなれどこちらが重要でツルニチニチソウの方が珍しくもないのだということだろう。


それにしてもニチニチソウではないがニチニチソウに似たツル性の花とは可哀想な命名ではあると最初思ったが、両方ともキョウチクトウ科で、ニチニチソウもツルは見えないが匍匐性があるという。同類ではあるのだ。


 


しかし、この花地味ながらよく見ると、薄紫の色ばかりで無く、先が角張った独特の形をしていて美しい花である。45cmほどの大きさの花を咲かせる。5枚の花びらに分かれたその形はスクリューを思い起こす様な人の手でつくったかのように見える。


そのせいか人に好かれ良く植栽されるらしく、ハンギングバスケット、垣根、グランドカバーなどで彼方此方で見かける。


 


斑入りの葉のものがあり、自分が撮ったのは斑入りニチニチソウだった。


 


他にヒメツルニチニチソウがあるらしいが見たことはない。 きっと小さいながら綺麗だろうと想像する。


 


ネットによると、ツルニチニチソウの花言葉には、「幼なじみ」「優しい思い」「生涯の友情」「楽しい思い出」など意味だそう。


これらの花言葉は思想家であるジャン・ジャック・ルソーが、自叙伝の中でツルニチニチソウについて語っている下りがあることからきている。その花を見たルソー夫人が過去の恋愛の日々を思い返したので、これらの意味の花言葉が生まれたとのこと。


なお、自分が撮ったこの写真は4月14日の散歩の時だったのでもう1ヶ月以上が過ぎ、今は花がすっかり落ちていてツルだけになっている。花の命は短い。


 


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左上下がツルニチニチソウ、右上ツルギキョウ、右下はニチニチソウ



標準和名という蔓桔梗(ツルギキョウ)とは、山地の谷沿いの林縁や林内にまれに生えるつる性の多年草。環境省レッドリストでは絶滅危惧類(VU)にランクされており、個体数は少なくめったに見ることはできないという。勿論自分も見たことはない。


どうやらその希少性で注目されるといういうことらしい。全国的に探し出されてニュースになり、保護、保存対象になっている様だ。


例えば、「神奈川県では平成6年(1994年)に初めて見いだされ、絶滅危惧ⅠA類。」であるとか、大分県では、英彦山・犬ヶ岳山地」,「大分川・大野川丘陵地」,「豊後水道域」で採集された標本はあるが,その後,持続して生育しているかどうか把握されていない所がある。」などなど。知らなんだ。


 


  ツルギキョウ同じ名前で別種とは


  同じ名の別種の花ありツルギキョウ


  これはツルニチニチソウは別の花


 


ニチニチソウ(日々草、学名Catharanthus roseus)は、キョウチクトウ科ニチニチソウ属の一年草。マダカスカル原産。毒性あり。別名ソノヒグサ、ニチニチカ、長春花。


初夏から晩秋まで次々に花が咲くので、「日々草」という。我が家では春のパンジー、夏のニチニチソウがプランターの主役だからお馴染み。


なお、ニチニチソウはキク科のヒャクニチソウ(百日草ジニア)とは異なる。花期が長く丈夫で人気があるのはこちらの方か。


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カラタネオガタマ(唐種招霊) [自然]

新築住宅の庭に植えられているものと、老人ホームの生垣になっているのと2回見た。花も半開が多く、中の緑の雄蕊か雌蕊かわからないが外を覗いているので、花びらをちょっと手で開いて見たくなる風情。甘い香りも強い。


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4月28日に検索したが、その後体調を崩しGWを寝て暮らしたので、明けてから見ると花はほとんど落ちてしまっていた。だから全開の花の姿を見ていない。


 


その花の香りから、英名で「banana shurb バナナ・シュラブ」、「banana treeバナナ・ツリー」と呼ばれる。シュラブは低木のこと。


中国では「含笑花」と呼ばれる。由来は不明。「花が含み笑いをしているような姿に見える」「甘い香りに思わず笑顔になる」などによるのか。


いずれにせよ含み笑いの花は言い得ている。ここは、英名よりも中国人の感覚の方に座布団。


 


我がこの花何?で詠む「川柳擬き」もせめて「含笑句」と命名したくなった。微苦笑句とまでは望まないが。


 


唐種招霊の基本情報


科名モクレン科


学名Michelia figo


別名カラタネオガタマ トウオガタマ


原産地中国南部


大きさ高さ4m5m


開花期4月~5


 


  この香りたぶんカラタネオガタマぞ


  バナナの木唐招霊(トウオガタマ)よ含笑花


  ヘイバナナこちらカラタネオガタマよ


 


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左オガタマノキ 右下がその花 右上はカラタネオガタマの花

いずれもネットから画像拝借

なおオガタマノキは日本原産の高木で、カラタネオガタマとは近いが別種である。オガタマは霊を招くと言う意味の「おきたま(招霊)」が訛ったもの。これはオガタマノキの枝葉が神事に用いられたからと言われている。


 


オガタマノキ(招霊木、小賀玉木、学名 Magnolia compressa)はモクレン科モクレン属に属する常緑高木の1である。和名は、招霊(おきたま)が転じて「オガタマ」になったともされる。オガタマノキ属に分類されることが多かったが(Michelia compressa)、2022年現在ではふつうモクレン属に分類される。日本に自生するモクレン科の中では、唯一の常緑樹である。早春に直径3センチメートルほどの紫紅色を帯びた黄白色の花を葉脈につける。本州関東地方から台湾に分布する。神社に植栽され、ときに神事に使われる。


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ヒマラヤユキノシタ(ベルゲニア) [自然]

散歩道ばたの家の庭に植えられていたピンク色の花が前から気になっていた。


先日やっとググって名前が分かった。ヒマラヤユキノシタ。


ヒマラヤはさておき、ユキノシタはやや意外だった。ユキノシタは、天ぷらで食べると美味しい山菜のイメージが頭の隅にあったからだ。


 


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ヒマラヤユキノシタ

ヒマラヤユキノシタ(Bergenia stracheyi)はユキノシタ科ヒマラヤユキノシタ属の植物で、園芸用に栽培される。


その名の通り、ヒマラヤ山脈周辺(アフガニスタンから中国にかけて)の原産。


常緑多年草で、葉は長さ10-20cm、幅10cmほどの楕円形で、らせん状に茎につきロゼットをつくる。桃色の花が春に多数、咲いてきれいだ。耐寒性が高く育てやすいとかで、よその庭で育てられているのを良く見かける。ヒマラヤユキノシタ属には10種があるという。


なお、ロゼットとはタンポポなどのように地面に葉が張り付き茎が見えない状態のこと。


 


  春寒やピンクヒマラヤユキノシタ


  下町に咲けどヒマラヤユキノシタ 


  井戸端に咲けどヒマラヤユキノシタ


 


ヒマラヤユキノシタとユキノシタの違いなどネットの説明は次のとおりだ。


ヒマラヤユキノシタは、早春のまだ寒さが残る時期に、やさしいピンクの花を咲かせ、花壇を明るく彩る。革質で厚みのある楕円形の大きな葉を地面に張りつくように広げ、どっしりとした安定感もある。太い根茎が横に伸びて樹木のような形になり、年数を経るごとに風格も増す。エレファンツ イヤー。(象の耳?)このヒマラヤユキノシタは、民間薬で虎耳草(こじそう)と呼ばれ、葉を天婦羅にして食べることができるユキノシタの仲間である。ユキノシタの方が人によく知られているのではないか。


同じ仲間でしかも似た名前を持つが、両者は葉も花も増え方も全く異なり類似点はあまりない。


例えばユキノシタはイチゴのように匍匐枝(走出枝)で増えるが、ヒマラヤユキノシタは挿し木で増やすなど。


ユキノシタは田舎でも見た記憶がある。


何となく好きな花の一つだ。こちらの方のネットの説明はおおよそこんな具合である。


 


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ユキノシタ

ユキノシタ(雪の下、虎耳草、鴨脚草、鴨足草、金糸荷、学名Saxifraga stolonifera、英Strawberry Geranium)は、ユキノシタ科ユキノシタ属の植物。別名、イドクサ、コジソウ。


山野の岩や石垣などの湿地に生えるユキノシタ科の常緑多年草で、


観賞用に庭にも植えられる。


六〜七月、花茎から多数の五弁花を開く。花弁の上三枚は小さく淡紅色で濃い斑点があり、下二枚は白く大きく垂れる5弁花なのが特徴である。下2枚の花びらだけが大きいので目立つ。


葉は、丸く厚みがあり縞模様がある。葉も茎も毛を帯びる。


細い枝を伸ばした先に、新しい株を作って繁殖する。春の山菜として食されるほか、薬用にも使われる。


民間療法では、からだのむくみ、胃もたれ、下痢、火傷 中耳炎などに効用あるとか。


ドイツ名のユーデンバールト(ユダヤ人のひげの意)、英名のマザー・オブ・サウザンス(子宝草)は、同様に糸状に伸びる走出枝に由来する。


中国植物名にもなっている虎耳草(こじそう)とは、葉の丸い形や模様がトラの耳を連想させるから名付けられたと言われている。日本の地方により、イドグサ、ミミダレグサという方言名もある。


ちなみに俳句では「鴨足草」と書いて「ゆきのした」と読ませることが多いという。初めて知った。なぜ鴨足が雪の下か?水の下じゃないのか。とは野暮か。歳時記では夏の季語。


 


  天麩羅は舌に熱々ユキノシタ


  遠き日や井戸の周りのユキノシタ


  ユキノシタ虎耳ヒマラヤ象の耳


  ユキノシタ毛がありヒマラヤ毛なし草


 


ユキノシタ科ユキノシタ属の中に多年草で花期が9月~11月のダイモンジソウ(大文字草)という花があるそうだが、見たことはない。


写真では本当に美しい大の字で興味深い。形状はユキノシタの花に似ていて、およそヒマラヤユキノシタとは似ていない。


ユキノシタの花の上の三枚の花びらのうち、2枚が白くなって手を広げてくれれば、見事な大の字になるのだが。


 


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  ユキノシタダイモンジソウにあと一歩 


     雪の下大文字草紙一重


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冬紫陽花(フユアジサイ) [自然]

 


例年花の季節はアジサイが終わるとめっきり寂しくなるね、と家人と話す。あとは夾竹桃、百日紅など花の種類も少なくなる。


 


そのアジサイは6月の雨季の頃に咲くものだと思っていたが、冬の寒い2月から3月に咲く「フユアジサイ」なるものを、散歩中によそ様の庭で見つけてググって知った。


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最初アジサイとは思わず不思議な花だなぁと思ったが、撮影した画像(2022/4/15撮影)をよく見れば額アジサイによく似ている。


別名「スプリング・エンジェル エレガンス」とも言われ冬に観賞できる新しいタイプのアジサイだそう。


花は西洋アジサイのように大きく 花弁に見える顎は花径が78cmほどある。


ネットによれば、群馬県農業技術センターが台湾のトキワアジサイとセイヨウアジサイの交配によって平成16年に作った品種という。名前にあるように、冬(2~4月)に咲くアジサイ。スプリングエンジェルシリーズの3種類が流通しているという。自分が見たのはたぶんフリルエレガンスと思われる。


 


交配の片方のトキワアジサイ(常盤紫陽花)は、台湾原産アジサイ。一般的なアジサイと異なり、冬になっても葉を落とさないのが特徴で2、3月ごろ開花する。ほのかに香る。別名カラコンテリギ。タイワントキワアジサイ(アジサイ科タイワントキワアジサイ属)


交配のもう一方がセイヨウアジサイ。


紫陽花には両性花と装飾花という2種類の花がある。
両性花は雄しべと雌しべを持ち、いわゆる花の本体で代表がガクアジサイ、アジサイの原種で日本原産である。
一方、装飾花には大きな花びら(がく)があり、雄しべと雌しべが退化している。こちらがセイヨウアジサイ(ホンアジサイとも)。日本から持ち出されて栽培改良されたものだ。玉、鞠状になる。
一般的に紫陽花の花として認識されているのは、この装飾花のほうである。シーボルトの「オタクサ」などでよく知られる。


自分はアジサイにはガクアジサイとタマアジサイの二種類があると間違って覚えてしまっていたが、タマアジサイでなくセイヨウアジサイ、手毬咲きというからマリアジサイと言った方が当たっている。それがセイヨウアジサイ、本アジサイである。


 


なお、かつて、このブログで書いた紫陽花の新品種「きらきら星」を作り出したのは栃木県農業試験場だったが、このフユアジサイは群馬県農業試験場という。農業試験場もなかなかやるものだと感心する。


 


きらきら星 


https://toshiro5.blog.ss-blog.jp/2021-06-16



さて、アジサイはガクアジサイ(額紫陽花)
とも季語は夏。俳句ではアジサイは鞠状のものを言い、七変化としてガクアジサイと区別しているフシがある。角川歳時記で見るとアジサイ、ガクアジサイともユキノシタ科とあるが、ウキペディアではアジサイ科アジサイ属。どちら正しいのか分からぬ。


 


花の色がよく変わることから、別名で「七変化」「八仙花」とも呼ばれる。また、四葩(よひら)は俳句で好まれる別名で、葩は「花びら」を表す言葉である。


 


  アジサイと季違となるフユアジサイ 


  フユアジサイ俳句で詠めば冬四葩(よひら)


 


余談①


「あじさいの歌」 (石原裕次郎歌、1960年)がある。YouTubeで聞いて見たが、今まで聞いたことが無かった。自分もこの時代青春真っ只中だったのだが。


この歌および生前アジサイが好きだったことにより717日の石原裕次郎忌を「あじさい忌」というとか。これも知らなかった。


 


余談②


たまたまネット画像でガクアジサイによく似た瓊花(ケイカ)いう花を見つけた。


「鑑真和上ゆかりのお寺「唐招提寺」では、毎年4月中旬~5月ごろ、中国・揚州の名花「瓊花(けいか)」が一般公開される。隋の皇帝・煬帝が気に入って門外不出とした花で、国内で見られる場所が限られる貴重なもの。ガクアジサイのような花からいい香りが漂う。」とある。


 


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瓊花はスイカズラ科、ガマズミ属。ガクアジサイはユキノシタ(香りは無い)


 


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マムシグサ(蝮草)など [自然]

「この花何?」は原則として自分で撮った写真を使用して検索しているが、今回はFB友達がアップした庭のマムシグサの写真を使った。初めて見る花の写真だったのである。


似た画像が幾つも出てきた。素人が特定するのが難しいことがよく分かる。AIといえ判じ難いものも多い。お遊びだから良いが、大事な時は危険だという気もする。間違って覚えても、周りに迷惑がかからない趣味の程度にとどめておくのが良さそう。自分の場合はそちらの方だから問題なし。


大事な時は花屋さん、植物園、園芸高校、農業試験場に確認した方が良いだろう。


 今回もあたりは付けられるが、自信はない。しかし特定できなくても、お陰でサトイモ科テンナンショウ属などに纏わる興味深い多くのことを知ることになった。十分楽しんだ。有難いことである。


 


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マムシグサ(蝮草、学名:Arisaema serratum)は、サトイモ科テンナンショウ属の多年草である。有毒植物。


マムシグサ は偽茎の紫の斑模様がマムシの胴体の模様に似るのでこうよばれる。仏炎苞(ブツエンホウ)は緑のものや紫のものがあり、葉よりも上に出る。棒状の付属体を持つ。


 雌雄異株である。晩春に、花茎を直立させて開花する。苞(仏炎苞)は紫色に近く、白線がある。なかには苞が緑色のものもあり、アオマムシグサまたはカントウマムシグサと呼ばれる。花のつき方(花序)は肉穂花序の代表例で、苞の中にまっすぐ立つ。花期は4月から6月である。


果実は秋に橙色から赤色に熟し、トウモロコシに似た形状の果実を付ける。


全草にシュウ酸カルシュウムの針状結晶、サポニン、コニインが含まれる。特に球根の毒性が強く、その汁に触れると炎症を起こす。誤って食べると口中からのどまでに激痛がはしり、唾を飲み下すことすらできないほどとなる。また、激しい下痢や嘔吐、心臓麻痺といった症状が現れ、重篤な場合には死亡する。


 


属名のテンナンショウは「天南星」の意で、この類の球茎の漢方生薬名である。天南星の別名はヘビノダイハチ、ヤマゴンニャク(山蒟蒻)という。いずれも俳句の春の季語というが、角川歳時記では出てこなかった。はて?。


毒持ちて生薬となる蝮草 (小毒は良薬をもたらすらしい。)


  毒もあり蝮模様の蝮草


  毒蝮毒蝮草恐ろしや


 


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ウラシマソウ(浦島草)サトイモ科/テンナンショウ属の多年草。


 ウラシマソウ(Arisaema thunbergii subsp. urashima -)は北海道南部、本州、四国、九州北部に分布する。仏炎苞(ブツエンホウ)は褐色の舌状の舷部を持ち、葉の下につく。付属体の先が長く糸状に伸びて垂れ下がるため、浦島太郎の釣り竿の連想からこの名を持つ


 浦島草針も付けずに何を釣る


 (太公望も釣り糸に針はついていなかったような気がする。)


 八十路入る浦島草が気になって


 傘寿過ぎ浦島草が気にかかり


 


ユキモチソウ(雪餅草、学名: Arisaema sikokianum)はサトイモ科テンナンショウ属の多年草。花の中央に雪のように白い餅に見える付属体があることから雪餅草と呼ばれる。付属体は何だろう。虫には餅に見えるのか。根有毒。


  誰がための雪の餅肌雪餅草


 


ムサシアブミ(武蔵鐙、学名 Arisaema ringens)はサトイモ科テンナンショウ属の多年草。別称「由跋(ユハツ)」、古くは「加岐都波奈(かきつばな)」とも呼ばれていた。別称の由来は分からず。


 (あぶみ)とは馬に乗るときに足を掛ける金具のことで、鞍の両脇に垂れている。その鐙に花の形が似ているため、この名前がつけられたらしい。江戸時代までは武蔵の国の鐙の品質が良かったため、ムサシアブミになった。


  美丈夫や武藏鎧の武藏振り 


  武藏坊武藏鎧は足が出る


  駿馬飛ぶ武藏鎧や義経忌   義經忌旧4/30


  母衣武者の武藏鎧に踏ん張りて


 


https://www.hana300.com/musasi.html 武藏鎧


 


これら蝮草、浦島草、雪餅草、武藏鎧はサトイモ科のテンナンショウ属ばかりで実物を見る機会に乏しいが、サトイモ科には他に里芋(タロイモ)、コンニャク、ミズバショウ、ザゼンソウなど属は異なるがポピュラーなものがある。


 


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 サトイモ(サトイモ科サトイモ属)芋といえば季語では里芋のこと。花といえば桜の如しか。今では薩摩芋じゃがいももあるので、俳句の世界だけのこと。


     里芋はタロイモよりもぬめりあり


  芋の葉に二つ穴開けゆるキャラに


 


 コンニャク(サトイモ科コンニャク属)蒟蒻玉、蒟蒻芋ほるなどが冬の季語 花は無い。


  コンニャクや刺身と化して鮨食いねぇ


 


ミズバショウ(水芭蕉、学名: Lysichiton camtschatcensis Schott)は、サトイモ科ミズバショウ属の多年草。夏が来れば思い出す 。尾瀬の群生が有名。夏の季語。


  メタバース尾瀬遠けれどミズバショウ


  ミズバショウコンニャク問答ザゼンソウ


 


ザゼンソウ(座禅草、坐禅草、学名: Symplocarpus renifolius)は、サトイモ科ザゼンソウ属の多年草。別名達磨草。


ザゼンソウは開花時期に発熱を行なう。発熱が起こり約25°cまで上昇する。そのため周囲の氷雪を溶かし、いち早く顔を出すことで、この時期には数の少ない昆虫を独占し、受粉の確率を上げている。神の深慮か。達磨の知恵か。春の季語。


これは一度何処かで見た記憶があるが、何時何処でだったか思い出せない。長野だったかもしれぬ。


ザゼンソウを地湧金蓮(ちゆうきんれん)とするサイトもあったが、どうやらこちらは芭蕉(ばしょう)科 学名Musella lasiocarpaMusella : ムセラ属lasiocarpa : 別名「チャイニーズイエローバナナ」ではないかと思う。この辺になると素人、門外漢の手に余ってくる。


 


  ザゼンソウ花発熱し虫を呼ぶ 雪溶かす


  ザゼンソウ虫を惑わす誘蛾熱


    ザゼンソウソーラーパネル虫媒花


 


地湧金蓮(チユウキンレン)はバショウ科ムセラ属の亜熱帯性の植物。学名では、「Musella lasiocarpa」中国名が「雲南地湧金蓮(ウンナンチユウキンレン)」英名は、「チャイニーズ・イエロー・バナナ」


「チユウキンレン」と読むが、正しくは「チヨウキンレン」。


地面から湧いてきた金色のハスを意味。日本では「耐寒バナナ」とも。


花が咲く時期は、大体秋からが一番多く、一度咲くと約1年間近く咲く。


 花の大きさは30cmで「地湧金蓮」の名の通り、見た目は黄金色のハスの花のようだが、黄色の花のように見えるのは、実は苞(ホウ)である。花弁状の葉で、本当の花はその間に小さく細い筒のように咲いている。


 


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ショクダイオオコンニャク(燭台大蒟蒻、学名Amorphophallus titanum)は、サトイモ科コンニャク属の植物。別名スマトラオオコンニャク。インドネシア、スマトラ島の熱帯雨林に自生する。最短でも2年に一度2日間しか咲かない、世界最大の花として有名になった。確か腐臭が強烈とか。


 


花序とその付属体、および仏炎苞(ブツエンホウ)の複合体は直径1.5mに達するとされ、その縦寸は3.5mまでになった記録もある。


 


なお、バナナ(甘蕉、実芭蕉、英: Banana学名Musa spp.)は、バショウ科バショウ属のうち、果実を食用とする品種群の総称である。これはこれで沢山の種類がある。


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ルピナス(昇藤または葉団扇豆) [自然]

ルピナス

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家人が駅前のフラワーショップでルピナスの苗を買ってプランターに植えた。この花なに?は知らないから検索するのだが、今回は花屋さんの名札がついているので、名は分かっている。しかし初めて聞く名なので、少し詳しいことを知りたくてググって見た。

 

ウキペディアが1番手っ取り早い。

「ルピナス属(るぴなすぞく、学名: Lupinus、ルーピン、英: Lupin)は、マメ科の属の1つ。ルピナスの名はオオカミに由来し、吸肥力が非常に強い特徴を貪欲な狼にたとえたものであ和名はハウチワマメ属(葉団扇豆属)。根生葉が掌状複葉であることから付けられた。また、花の様子がフジに似ており、花が下から咲き上がるため、ノボリフジ(昇藤)とも呼ばれる。地中海沿岸地方と南北アメリカ、南アフリカなどに200種以上が分布している。葉には長い柄があり、草丈は50 - 180cmくらいになる。春から初夏にかけて、雄大な総状花序をなし、蝶形花を多数咲かせる。宿根ルピナスの大きな物では、花穂が60cmにもなる見事な花になるが、暑さに弱く、暖地の気候にはあまり合わない。

この属は、アメリカ、地中海沿岸地域などに分布し300種類以上ある。古代には食用、飼料用、石鹸の材料として利用された。日本では、明治期に緑肥用作物として導入された。園芸植物としての栽培が始まったのは近世になってからで、1911年にジョージ ラッセルが改良種を開発し、多様な園芸種が作られるようになった。現在は園芸植物としての栽培が一般的である。」とある。

 

ルピナス属の栽培種で知られているのは、多年草タイプのラッセルルピナス(学名L. polyphyllum: Garden lupin 。寒冷地では宿根して毎年雄大な花を咲かせるが、耐暑性が弱く、温暖な地域では一年草として扱われる。アメリカ合衆国北西部の原産で草丈150cm以上になる。花色には紫・藤色・樺色・紅・白などがある。

白花ルピナスは花色 白〜乳白色。白花ルピナス豆(ルピナスビーンズ)の塩茹では、地中海地方でビールのつまみの定番として知られる。ルパン豆、または、ルパンビーンズ(ルーピンビーンズ、英:Lupin beans,:葉団扇豆、ハウチワマメ)とも呼ばれる。

同じく黄花ルピナスもルパンビーンズ(ルパン豆)ビールのつまみとなる。

葉にも独特の特徴がある。根生葉が掌状複葉で10枚前後の放射状である。八手ならず十手だ。

なお、Unsplash Lupinと入力して画像を探したら膨大な量が出てビックリ。欧米はじめ世界中において、きっと人気のある花なのだろう。

 

例によって川柳擬き。

 

  ルピナスや花が終わりて豆と知る

  ルピナスの和名はゆかし昇藤(ノボリフジ) 

  ルピナスは葉団扇豆(ハウチワマメ)と天狗言う

  ビールには黄花ルピナスルパン豆

  ルピナスや怪盗ルパン連想す

  ルピナスやルパン豆の味知らず

    ルピナスの葉は掌状で十手なる


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ハナニラ(イフェイオン)と韮など [自然]

近くの団地の庭には多くの花木が植えられ、住んでいる方が四季を楽しんでいる。春になると、庭に植えられた花と花の間を蕗の葉などがグランドカヴァーとして埋める。その一つにひときわ目立つ星形の白い花があり、絨毯のように広がっていて美しい。この白い花の名を知らなかったので、グーグルフォトで検索をした。

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 それがイフェイオン。イフェイオンと言っても知らない人の方が多いのでは無いか。一般的にはというか、日本では別名の「ハナニラ」の方が通りが良いと思う。


ハナニラ(花韮、学名:Ipheion uniflorum)はネギ亜科ハナニラ属に属する多年草。原産地はアルゼンチン。科名はユリ科で分類される場合もある。


葉にはニラ()やネギ()のような匂いがあり、このことからハナニラ(花韮)の名がある。


なお、ポピュラーな野菜のニラ(学名 Allium tuberosum)の一種に花茎とその先につく蕾の部分を食用とする「花ニラ(ハナニラ)」があるが、同じ亜科に属するものの別種である。


園芸植物である方のイフェイオン=ハナニラは食用にはならない。イフェイオン=ハナニラには先端に花が一つしか咲かないため区別できる。


イフェイオンといえば、通常は、南米のアルゼンチン及びウルグアイ原産のイフェイオン・ユニフロルム(学名である)を指す。


自分が団地の庭で見たのはこれだと思う。


 


さて、ハナニラ属は、南米に10種ほどが分布しているが、日本でもよく栽培されているのがイフェイオンで、きれいな星形の花に特徴がある。丈夫で育てやすく、球根もよく増えるという。


白い花だが、時折り紫っぽいのや花びらが少し太めのものも見かけることもある。


 


なお、黄色の花が咲くイフェイオン セロフィアナムは、ヒガンバナ科ハタケニラ属(ノトスコルダム属)にされている。また、同じく黄色いノトスコルダム モンテビデンセというのもあるとか。これらは今はイフェイオンとは別属とされているらしい。


黄色いのはネットの画像を見たが、実物は見たことが無い。白いイフェイオンのように、広い庭いっぱいに沢山咲いたら見事なものだろうと想像してしまう。


 


晩秋から初冬に白い花を咲かせるパルビフローラ(I.parviflora Tristagma recurvifolium


 平たい葉をもつが、開花が早く11月から12月に白い花を咲かせる。イフェイオンの名で流通するが、実はトリスタグマ属に分類される。


 


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  ハナニラは イフェイオンの 異名なり


  名を知ればやたら目につくイフェイオン


  検索のハナニラやたら其処ここに


  咲き初めは春の星図かイフェイオン


  ハナニラや星図のごとく咲き始め


  五階からは星図に見えるかイフェイオン


 


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 ニラ(韮、韭、Allium tuberosum)は、ネギ属に属する多年草。(ハナニラはネギ亜科)中国原産で欧米では栽培されていない。東洋を代表する野菜である。


わが田舎ではこの葉で地面の穴にいる虫を釣り出す遊びをしたことがある。遠い日のことだ。あの虫は何の幼虫だったのだろう。1cmほどの薄緑色だった。


ニラといえば反射的に思い起こすのはレバニラ炒め。学生時代金がない時の定食はこれ。しょっちゅう食べた。


 


韮 (別名ふたもじ) の季は春。「韮の花」は夏。花韮ハナニラは春の季語。 尚、「花韮」は、野菜の「韮」とは全く違う植物で、「韮の花」とすると夏の季語となるので注意を要すると歳時記に説明がある。


 


    一文字(ひともじ)の韮は別名ふたもじにや


  ふたもじは韮の別名一文字(いちもんじ)


 


「薤露(かいろ)という言葉がある。漱石の小説「薤露行」の薤露である。(行は詩のこと)


(薤にらの葉の上に置く露は消えやすいところから)人の世のはかないことや、人の死を悲しむ涙をいう語。また、漢の田横の門人が師の死を悲しんだ歌の中にこの語があったことから、葬送のときにうたう挽歌(ばんか)の意にも用いる。


 


「薤は一般的にはニラを意味するが、中国ではラッキョウのことである。薤の葉は幅が狭く、露がとどまりにくく乾きやすい。このことから、住みにくい世に生きる命の儚さの比喩になっている」とウキペディアにあるので漱石の薤露行はらっきょうの葉についた露の行(漢詩)と解するのか。小説は難解だ。青空文庫で読み直そう。


 


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  薤露行我に難解眼借り時


  永日や我に難解薤露行


  遅き日や薤露行を読み返す




らっきょう(辣韮、薤、辣韭 学名: Allium chinense)別名は「オオニラ」、「サトニラ」。ネギ科の多年草。燐葉(りんよう)で覆われ卵形の地下茎をもち、葉は線形で根際から出る。秋、高さ約40cmの花茎を伸ばし、紫色の小花を球状につける。中国の原産。鱗茎(りんけい)を漬物にし、特有の香味がある。《季 夏 花=秋》「辣韮ほる土素草鞋(すわらぢ)にみだれけり/蛇笏」(歳時記)


 


「葷酒山門に入るを許さず」という古諺があるが、肉や魚は?葷か酒か。肉も魚も入るを許すことはあるまい。葷は主にネギ属の植物であるネギ、ラッキョウ、ニンニク、タマネギ、ニラなどを指すという。


仏教では、忍辱(にんにく)、野蒜(のびる)、韮(にら)(ねぎ)辣韮(らっきょう)などの五つを五葷という。アサツキ(浅葱)、アブラナ(油菜)とすると説もあるらしい。


 


にんにく(大蒜 葫)ユリ科の多年草。高さ約60cm。全体に強い匂いがある。地下の鱗茎(りんけい)は灰白色で、数個の小鱗茎からなり、食用。強壮薬・香辛料などにも用いる。夏、茎の先に、長い苞葉に包まれて白紫色の花が集まって咲く。花の間にむかごをつける。ガーリック。《季春》(角川歳時記)


例句


雑草を抽きて大蒜畑強し  石川桂郎(1909  1975


(ざっそうを ぬきておおびる はたつよし)


 


石川桂郎は確か俳人というより、川柳人だったような気がする。


上掲句も代表作 昼蛙どの畦のどこ曲らうか も滑稽味溢れて


俳句と川柳の区分も曖昧だと分かる一例だ。


 


ニンニク(蒜、大蒜、葫、忍辱、学名:Allium sativum)は、ヒガンバナ科ネギ属の多年草。香りが強く、強壮・スタミナ増進作用があると信じられているため、球根(鱗茎)を香辛料などとして食用にするほか、茎も「ニンニクの芽」(トウ)と呼ばれて野菜として調理される。かつてクロンキスト体系による分類ではユリ科に属していた。強烈な風味を持つことから、肉食の習慣がある地域で普及している。(ウキペディア)


 


ノビル(野蒜、山蒜、学名Allium macrostemon)は、ヒガンバナ科ネギ亜科ネギ属の多年草。日当たりのよい土手や道端に生える野草で、全体の姿や臭いはニラに似ている。花にムカゴをつけて繁殖し、葉と地下の球根は食用になる。(ウキペディア)


 


ユリ科の多年草で、田の畦あぜ・荒れ地・土手などいたるところに群生している。葱のような臭みがあり、茎は細長く直立し、初夏に花をつける。春の代表的な食用野草の一つで、茎と鱗茎りんけいを生食したり、浸し物・酢味噌和え・胡麻和えなどにして食べる。


季語春 (角川歳時記)


 


 これも田舎で良く摘んできては、お浸しにして食べたので懐かしい。当時でも農家の人は野菜には事欠かなかってので、食べる人は少なかったと思う。我が家では貴重なビタミンだった。今ではこれを食べる人はいないのだろう。田舎では「ののひろ」と呼んでいた。花はどんなものだったか覚えていない。


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シラン(紫蘭)とシラー ペルビアナ(大蔓穂) [自然]

 


平成22年(2010)だから大分前だが、団地の花壇の一画が区から花と緑のコンクール優秀賞を受賞した。住民の努力が評価されたのだ。まずはめでたい。


 


その受賞の立札(今で残っている)のそばにシラン(紫蘭)とシラー ペルビアナ(大蔓穂)が植えられていて今まさに春、研を競って咲いている。


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シラン(紫蘭)は学名:Bletilla striata 、和名:シラン(紫蘭)。


その他の名前:紅蘭(こうらん)、白笈(はくきゅう)。紅蘭は分かるが、白笈は何を指すのかネットでは分からなかった。


ラン科 / シラン属。原産地は中国、台湾、日本。


花期は4月から5月。花は紫紅色で、30から50cm程度の花茎の先に数個つく。花弁は細長く、あまり開ききらないような感じに咲く。


 


歳時記には


「ラン科の多年草で、5〜6月ごろ葉心から長い茎に、赤紫の美しい花が連なるように咲く。関東以西の山地などの湿った所に自生し、庭園にも植えられる。高さ30〜70センチ。 季夏 (蘭は秋)」とある。


 


例句 紫蘭咲いていささかは岩もあはれなり 北原白秋


   雨を見て眉重くゐる紫蘭かな  岡本眸


 


 花の名をググっていて詠んだ。


  グーグルはこの花紫蘭と宣へり


  AIはこの花紫蘭と言ってゐる


  AIは紅蘭(こうらん)紫蘭(しらん)決めかねて


  AIは知らん(紫蘭)存ぜぬ惚け(とぼけ)けり


  紫蘭ぜよAl検索いいちょるが


 


方やオオツルボ(大蔓穂、学名:Scilla peruviana)は、キジカクシ科ツルボ属(シラー属またはスキラ属ともよぶ。)の多年草。


学名のシラー・ペルビアナで呼ばれる事も多い。 原産地は地中海沿岸の南ヨーロッパ、北アフリカなど。


草丈20-40cmほど。5-6月ごろ、花茎の先に径2cmぐらいの星型の小花を数十個傘状につける。花色は濃い紫が多いが、白色の物もある。なお、大蔓穂は(蔓穂も)歳時記によれば季語では無いようだ。


 


(参考)


ツルボ (蔓穂、学名:Barnardia japonica はキジカクシ科のツルボ属。地下に球根があり、秋の初めにピンク色の花を密生した細長い穂を出す。


 


ややこしや紫蘭のそばにシラー咲く


まぎらわし紫蘭のそばにシラー咲く


大蔓穂 学名シラーペルビアナ


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スノーフレークとスノードロップ [自然]

お寺の境内を散歩したあと、寺が運営していた保育園跡地にすずらんに似た白い花で緑の斑点のある綺麗な花が、沢山咲いていた。


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名を知りたいとグーグルフォトで検索するとスノーフレーク、和名大待雪草(オオマツユキソウ)、別名鈴蘭水仙(スズランスイセン)と出た。


フレークとは何か調べたが、言及しているサイトがなかったので、勝手にツナフレーク、コーンフレークと同じ「切片」と解したがどうか?


 


似た名前でスノードロップという花(球根草)があって、写真画像で見たことはあるが、現物を見たことがない。別名を待雪草(マツユキソウ)ともいうとか。


 


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この二つともスズランに似ている。鈴蘭はスズラン属で別種という。しかも蘭ではないそう。毒がある。スズランの別名は君影草、谷間の姫百合。英名Lily of the valley


スノウフレーク、スノードロップは、ほかに水仙、韮、ハナニラなど花、葉とも似ていてやっかいだ。


水仙はヒガンバナ科、スイセン属の総称で、ニホンズイセンやラップスイセンなど種類は多い。野菜の韮はネギ属。ハナニラはネギ亜科ハナニラ属である。


 


韮とハナニラも良く似ている。ハナニラも名を知らず検索したので別途書きたい。


 


この花何?と検索していて冷や汗駄句、駄句を詠んだ。


俳句擬きというより、季語まで読め込めないのが多いので、川柳擬きか。どうしても説明調になる。句を読んですべて理解出来るはずもないのは致し方ない。何せ十七文字だ。


花の名をせっかく検索して知ったのに、加齢により記憶に残らず直ぐに忘れてしまうのが悩みだが、少しでもそれを防げれば嬉しい。


受験の時に年号暗記した手法ーいい国(1192)つくる頼朝公(鎌倉幕府開設)ーというあれ。


 


名を知ればスノーフレークまた見つけ


 


不思議なもので、花の名と実物が一致するとにわかにあちこちで見かける。知らないということは、無いのと同じことだとは良く言ったものである。


 


韮ちゃうよスノーフレーク食べちゃダメ


 


 


スノーフレークも水仙と同じでアルカロイドを含む。野菜の韮と間違えると食中毒事故を起こすので用心が必要。


韮はちぎると臭く水仙は無臭なので判別できるというが、中毒事故は少なくは無い。「京都市保健所は、2022/4/11、子育て支援施設の給食で、ニラと間違えて毒のあるスイセンを提供し、食べた子どもが食中毒になったと発表。厚生労働省によると、2021年までの10年間で約60件あり、亡くなった人もあった」とヤフーニュースが伝えている。


 


大小の待雪草は春待草 


待雪草雪を待たずに春を待つ


 


スノーフレークの和名がオオマツユキソウでスノードロップの別名がマツユキソウだが、二つとも春に花が咲くのに雪を待つという変なネーミングではある。


 


雪片か雪の滴(しずく)か花惑ひ(はなまどひ)


フレークかはたドロップかと雪迷ひ(ゆきまよひ)


 


これは迷走川柳。川柳惑ひ(せんりゅうまどい)


スノウフレークとスノードロップという前書きでもつけないと、読み手に伝わらないしろものである。


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白鷺山南蔵院 [随想]

 


福藏院正幡寺の所在地は中野区白鷺1丁目になる。近隣の地名が井草、沼袋、阿佐ヶ谷、荻窪など谷や低地を現しているので分かるようにこの地は川、湿地が多い。昔から白鷺が多く棲み飛んでいたのであろう、寺の山号を白鷺山(しらさぎさん)とつけたという。


鷺宮地区は発展して広くなり、1965(昭和40)年の住居表示施行により鷺宮、上鷺宮、白鷺に分かれた。自分が住んでいる白鷺(しらさぎ)という字名はこの山号に由来する。


 


福蔵院は真言宗豊山(ぶざん)派。宗祖空海弘法大師。総本山奈良の長谷寺。東京では西新井大師(總持寺が総本山、有名なのは護国寺などがある。宗紋輪違いとか。


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福藏院は西武新宿線鷺ノ宮駅(駅名は何故か「ノ」が入る)のすぐ近く、妙正寺川のほとりの閑静な住宅街の中にある。


隣接して鷺宮八幡神社があり、明治の神仏分離までは福蔵院が別当を務めていたという。つまり寺はいわゆる神宮寺で神社の運営管理をしていた。


開山の頼珍法印が大永元年(1521に亡くなっているので、「新編武蔵風土記稿」では文亀・永正(150121)の頃の創建と推測されている。東京の最古の寺は金龍山浅草寺(628)というから、それに比較すればさして古寺ではない。


 


本殿の屋根に太陽光発電パネルがある。景観を損ねるという人と、合理的でかつ屋根のデザインにフィットしてなかなか良い、という意見とに分かれるようだ。たしかに言われるまで屋根にそれがあるとは気がつかなかった。


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庭が綺麗に整備されて庭木の手入れが行き届いて、敷甃も端正。


 


寺の庭には桜、ヤマモミジや柿、木斛、花梨、槇、石楠花などが植えられ四季を通じて表情を変える。なかでも樹齢350年というヤマモミジには圧倒される。


今年の春は、3月中旬の開花、二分咲きのころから41日〜8日の花祭りを経て花冷えの時期、落花に至るまでの桜、その後の木々の新緑とたっぷり寺の庭を散策して楽しませて貰った。


 


ある時、立派な常緑樹を指して庭師に、この木は車輪梅ですかと聞くと木斛(モッコク)との答え。怖そうな職人さんだったので、それ以上聞くのが憚れたからネットで調べた。


「モッコク(木斛)は、モッコク科モッコク属の常緑高木。別名でイイクともよばれる。江戸五木の一つ。モチノキやマツと並び「庭木の王」と称される。


江戸五木(えどごぼく)とは、江戸時代に江戸で重視された造園木で


①モッコク 木斛


②アカマツ 別名雌松 女松 (クロマツが雄松 男松)


③イトヒバ サワラ椹の変種。(サワラは檜に似た木)


④カヤ 榧


⑤イヌマキ 犬槇 」とあった。


 他の寺でも同様だろうが、ここには江戸五木や庭木の王が殆んど植栽されているに違いない。


寺の鐘楼も立姿が優雅な趣き。桜の季節には一層引き立つ。


 


本堂のソーラーパネル花曇り 


鐘楼の腰に花散る古刹かな


新品の地蔵前掛け花まつり 


 


山門の近くに都内には珍しい立像の「十三仏の石仏」がある。


立札をグーグル検索(テキスト)すると次のとおり。少し長い引用になるが。


 


ここにならぶ仏菩薩が十三仏です。 右から不動明王(初七日釈迦如来(二七日文殊菩薩(三七日普賢菩薩 (四七日地蔵菩薩(五七日弥勒菩薩( 七日薬師如来 (七七日観世音菩薩(百か日勢  至菩薩(一周忌阿弥陀如来(三回忌閦如来(あしゅく七 回忌大日如来 (十三回忌虚空蔵菩薩 (三十三回 です。 この十三の仏菩薩は、死後の忌日をつか さどるもので、冥界で生前の審判を受ける死者の救 済を願ってまつられたものです。このように自他の供養がまとめて修められることから、室町時代以降、 民間で広く信仰されました。


銘によれば、八体は、寛文六年(一六六六)の大 日如来像を最古として、貞享二年(一六八五)の普 賢菩薩像に至る十九年間に造立され、あとの五体は 破損したものとみえ、現存のものは百余年後の寛政 八年(一七九六)に真言講中の二十七人によって再 建されたものです。


このように石像で十三体そろったものは都内でも めずらしく、他の石仏と同様、江戸時代後期の日常 生活に深く根づいていた庶民信仰の現われといえま しょう。


            昭和五十六年三月  中野区教育委員会」


 


花冷えや地蔵の前掛け寸足らず


十三仏涎前掛け花衣


蓮華坐に桜蘂降る十三仏


 


 


 


 


 


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白鷺42年 〜鷺宮今昔〜 [随想]

 


 妙正寺川辺の遊歩道が自分の主たる散歩道だ。遊歩道は両岸にあり、かなりの距離があるが、歩くのは西が早稲田通りにかかる永久橋から東は鷺ノ宮駅近くの双鷺橋の間のごく短い間である。


 


 妙正寺川は川というより排水路というべき風情だから、むしろ街なかを歩いた方が変化があって面白いくらいだ。


しかし、少ないながら遊歩道には休憩ベンチがあるので、最近はどうしてもこのコースにならざるを得ない。


遊歩道と言っても木々も少ないので日陰、緑陰などが少なく、コロナ以後ジョッギングランナーが増えたのも難点。


 


このところコロナフレイルで、すっかり弱って歩数も減った。


ウォーキングや散歩というよりよろよろ歩き、情け無いが水源地の妙正寺池(妙正寺公園)へもたまにしか行けなくなった。


 


中野区の区民活動センターの広報誌「鷺宮」に昭和32年と現在の鷺宮橋と双鷺橋の写真が掲載されていた。


写真の右鷺宮橋は家から1分、左の双鷺橋は家から7〜八分の鷺ノ宮駅の近くの橋である。


 


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昭和32(1957)といえば、疎開地栃木県那須烏山市の男子高校2年生。田舎でのんびり暮らしていた。写真で見る限り、当時の中野区白鷺の地も、東京郊外といっても我が田舎の雰囲気と同じようなものだと分かる。しかし現在を比べればやはり東京の方が変化は大きいのではないかと思う。


 


昭和55(1980)西多摩の東大和市から越してきたので、この鷺宮の地に住んでなんと42年になる。我が人生の半分を超えたことになる。もっともこの内、家族帯同転勤の大分2(福岡1年この間は空き家にしていた)、単身赴任の大阪2年の計5年間は住んでいなかったが。


 


このことは「白鷺35年」と題して201512月のこのブログに書いた。


https://toshiro5.blog.ss-blog.jp/2015-12-23


 


よって今回は、「その2」みたいなものになる。


 


前回は白鷺なる地名の由来や、かつて飛んでいたであろう鷺を、自分は35年間一度も見なかったことなどを描き、「眼裏に白鷺を見て暮しをり」と駄句を詠んだ。


 


今回の冷や汗駄句、駄句。題して「春団地」。


 


鷺ノ宮駅の南口を出て三分ほど歩くと東京都住宅供給公社(JKK)の団地が上掲の鷺宮橋まで続いている。この辺りの人は通称「西住宅」と呼ぶ。鷺ノ宮駅の西にあるからであろう。4、5階建18棟あって敷地は広い。 


我が家から鷺ノ宮駅までは、この団地内の遊歩道を歩くことになる。団地には広い庭と公園があり、樹木も大きくそこそこあるので、今となっては、この地の住宅の密集化をおおいに防いでいることになり、ありがたい。


団地集会所には数本の巨桜(おおざくらーこの辺にしては)があるので近年は花見をここで済ませ千鳥ヶ淵、新宿御苑、井の頭公園なども久しく行っていない。


 


暮れかねる団地の時報新世界


夕方団地のスピーカーからドヴォルザークの「新世界より」(交響曲九番第二楽章)の曲が原曲という「家路」(堀内敬三作詞の唱歌)のメロディが流れる。「遠き山に日は落ちて〜♪」である。暮れかねるは遅き日、永日と同じ春の季語。


 


見上げれば枝重なりて花天井 


遠目には花天蓋の巨桜


集会所の太い桜枝は、遊歩道の真上を跨いで妙正寺川を覗いている。遊歩道の真下で仰ぎ見ると、枝が層をなして伽藍の天井に見えるし、大きいので遠くから見れば、形の良い樹全体が花の天蓋のようだ。


 


人気なき雨の団地の巨桜


さすがに雨の日は花の下に人が殆んどいないことがあって、その静けさに驚くことがある。


 


一昨日(おととい)と昨日のひよどり落花かな


桜には毎日ひよどりが来て花を散らす。鵯は秋の季語。落花は春だから季違い。酒井抱一の句 鵯の花吸ひにくる夜明けかな もあるしよしとしよう。


 


双鷺橋川面を覗く花枝垂れ


眺むれば双鷺橋詰め花筏


上掲写真の双鷺橋を詠み込んだ桜の句。妙正寺川の川幅は狭いので流れる花筏は速い。双鷺橋の近くに鷺宮八幡神社とその別当寺白鷺山福藏院が同じ敷地に隣接してある。そこの桜も風情がある。


 


多作多捨拾ふ句はなし目借り時


 


駄句ばかりつくる詠み手にも、桜の季節は句材が尽きない。断るまでもないが、駄句は蛙の目借り時のせいにはあらず。


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アルミ空缶製の吊風ぐるま [雑感]


先日、よく散歩する遊歩道で、アルミ空き缶風車が柿の木の枝に三つ吊るされているのを見つけた。

 

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 前にもこの遊歩道の傍らにはペットボトルを利用したプロペラ型の風ぐるまや、プラスチックのシートを切って真ん中をとめたオーソドックスな形の風ぐるまを見たことあるが、これらは皆棒仕立てある。

 棒仕立てのものは、震動音や羽根音でもって鳥よけやもぐら退治になるそうだが効果のほどは疑わしい。

 これが発展したものは風力発電や汲み上げポンプのオランダ風車に代表されるように、実用化されるタイプである。

 

 吊り下げられているのは、初めて見たので何か新鮮な感じがした。

 吊り型のアルミ空き缶風ぐるまは、実用というより釣り忍や風鈴のようにもっぱら見て楽しむものであろう。  

 一般的なプロペラ型は横軸に回るが、吊り型は独楽のように、あるいはTVか何かで見たチベット仏教のマニ車のように縦軸に回転する。

 

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 空き缶風車はネットで調べると、作り方を紹介したサイトや動画がわんさと出てくる。ビールやジュースの空き缶を再利用して、手作りで楽しむ人が多いらしい。

その一例。

https://ja-kouka.shinobi.or.jp/food/challenge/detail.php?id=237

 

さてこれを見てから冷や汗駄句、駄句に挑戦している。

 

 寒明けや空き缶作りの風ぐるま(初案)

 誰ぞ吊る空き缶風車遊歩道

 何祈るジュース空き缶吊り風車

 遊歩道麦酒(ビール)空缶吊風車

 

 初案は、空き缶風車を最初に見たのが昨年暮れだったが、寒明けと缶空けの音韻連想から始まった。いつものだじゃれ俳句。

 「寒明け」は新暦二月四日ごろ。春の季語。「風ぐるま」も春、季重なり。

 上、下五は春一番、春本番、春嵐などもありか。

 その後、誰が吊ったのか、回るさまは祈っているようにも見えるなぁなどと迷走。

 最後はいつもの説明調体言止めの漢語俳句。「ビール」は夏の季語。「風車」は春だから季違い。ビール空き缶だから良しとするか、それとも「軽銀(アルミ)空き缶」とでもするか。

 

 いずれも、空き缶風車を知らない人にはいくら説明しても、何のことやら読む人に句意は伝わるまい。フォト俳句(それも動画の)なら別だが。

 

 既に3か月余の苦吟、舌頭千転(大袈裟な)だが、師無くて、格も調べもなく、はてどうしたものやら。

 

 歳時記では「風車、風車売り」は春の季語として以下のように説明している。もちろんアルミ缶再利用の風車の記述はない。昔は子供に与えるおもちゃとしての風ぐるまを、風鈴売りのように売っていたのだろうか。

 

「美しい色のセルロイド・ビニール・紙などを花のような形に組み合わせ柄の先に取りつけた玩具。風を受けて回るさまが美しい。かつては春先になると風車売が売り歩いたりした。」

 

  街角の風を売るなり風車 三好達治


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已己巳己(いこみき) [随想]

 


克己(かつみ)君という名の友人がいて、いつも「み」は巳だったか己だったか迷ったものだ。


漢字というのは似たものがあって、いい加減に覚えているので普段よく迷うものが多い。


己と巳などがそれだが、やっかいなことに他に已()というのがある。己と巳の間が空いている。そういえば已然形というのを未然形などと共にに習った覚えがある。


 


改めて国語辞典で見ると次の様にある。


 



①やむ やめる ②すでに もはや 已然 ③ のみ だけ ばかり ④はなはだ 音読み い 訓読み や( すで()


 



①おのれ じぶん 自己 克己 ②つちのと 己丑 音読み こ き 訓読み おのれ つちのと 名のり み


 


み へび 元巳げんし 上巳じょうし 音読み 「し」 訓読み「み」


 


これを見ると、己はおのれだからおのれに克つ男で克己(かつみ)君という訳だが、己の音読みは「き」と「こ」で「み」は無い。


訓読みは「おのれ」である。しかしながら、名のりで「み」があるから良いのであろう。


巳は十二支のへびで音読み「し」、訓読み「み」である。


 


なお、辞書にこの三文字を使った已己巳己(いこみき)という言葉があったのでびっくりした。不学にして知らなかったのである。


似たものという意味だそう。あの姉妹は已己巳己(いこみき)だ、双子だからね、と言った具合に使うとか。これまで見たこともなかったが。


しかし、己を「こ」と「き」2回使った意味がわからぬ。四字熟語にしたかったのか。何か他に理由があるのか。まぁ似た漢字は他にもたくさんあるし、理由が分かっても詮無いことだが。


 


ふっと湧いた駄句。


 


 ひょろひょろと已己巳己(いこみき)おたまじゃくし哉


 


むかし、疎開地の田川や長じて遊んだゴルフ場の池にいたおたまじゃくしの群れを思い出す。


句が浮かんだのは、已己巳己なる字がおたまじゃくしの尻尾に似ているからか。他愛もない。自分の様に已己巳己なる言葉を知らない者が読んだら何のこととやら分からないだろう。知っていても理解し難いか。駄句。


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おたまじゃくしは中国語で蝌蚪(くわと)。俳句では、なぜかこちらの方が好まれている。二文字だからでもあろう。春の季語。


例句 川底に蝌蚪の大国ありにけり 村上鬼城


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細葉柊南天(ホソバヒイラギナンテン) [自然]

 

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これ何という名かなぁ、と庭木の名を知りたくてグーグル検索した。候補の名前が南天(の一種)で「細葉柊南天」と出た時には意外な気がした。

細葉柊南天(ホソバヒイラギナンテン)は黄色い花で葉も細くて、あの赤い実のなる南天とはおよそ似ていないなと思ったのである。

南天の一種である柊南天(ヒイラギナンテン)は、葉が柊の如くギザギザだというのだ。細葉柊南天はさらにそのうちでも細い葉を持った種類らしい。

動物、植物、花、昆虫などの近縁種、栽培種などに名前をつけるときは苦労するのは分かるが、まぎわらしくないように願いたいものだ。

「細葉」は分かるが、柊の葉は決して細くはないし、ナンテンか柊か一瞬戸惑う。南天が後だから南天なのだろうが、どこが柊だと訝ることになる。これが提灯鮟鱇なら提灯をぶら下げた鮟鱇とすとんとむねにおちるのだが。

さらに業平柊南天(ナリヒラヒイラギナンテン)というのもあって、葉が細葉柊南天よりもっと細長いのが特徴という。ややこしい。またどこが業平なのか、イケメンなのかさっぱりわからない。真面目にネーミングしてほしいものである。

これは別名柳葉柊南天(ヤナギバヒイラギナンテン)ともいうらしいが、自分が見たのはこれに一番近かったような気がする。

柳葉の如く細いだけで、柊の葉の如くギザギザはなかったように思う。

 

他に、南天の栽培種には、おたふく南天というのがあって、これは散歩の途中にある老人ホームの植え込みに植えられ名札が付けてあった。それに「おたふく南天」と名前が書かれていて初めて知った。矮性で花壇のグランドカバーとして重宝がられ、最近よく道端でも見かけるようになった。葉が秋冬に紅葉して綺麗だが、南天の特徴である赤い実がならない。これもどこが「おたふく」なのか一向に分からない。オカメナンテンともいうのだそうだが。

 

ネーミングというのは、新種や亜種が見つかるたびに苦労するようだ。発見者や見つかった土地名などを付けることもあるが「違い」を表すことも多いけれど、主観的なものもあって誤解も加わり後から知る者にとっては、戸惑うことも多い。この柊南天(ヒイラギナンテン)などはその類いだろう。

お前なら何とつけるかと聞かれても困るだけだが。

 

蛇足⑴

3回目のワクチン接種を済ませたあと、戯れ歌二首が出来た。ワクチンと南天の間に何の関係も無い。副反応も大したことがなくホッとしたというだけの腰折れ、柄もいつもながら小さい。

 

 ワクチンの 熱冷め見れば植え込みの 細葉柊南天光る

 ワクチンの 熱は下がりて壁に這う 赤いお多福南天に雪

 

蛇足⑵

ネットでググった備忘的蛇足。ハテ[メギ]とは何だ?

 

①南天(ナンテン)

科・属:メギ科ナンテン属 学名Nandina domestica
性質・分類:常緑低木
原産地:中国、日本
出回り期:10月~5月(実の出回り時期)
開花時期:6月~7月(花持ち期間は35日程度)
用途:庭木、盆栽、アレンジメント、生け花

南天燭 南天竹  英 heavenly bamboo  

漢字の南天竹、英名の天国竹、そうか、南天の葉は竹の葉に似ているのだ今更ながら気付いた。

南天の花は、仲夏の季語。実は三冬の季語。

生薬(葉に含まれるシアン化水素)健胃、解熱、鎮咳作用ありのど飴の原料

 

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②柊南天(ヒイラギナンテン)

学名 Mahonia japonica  マホニアは植物学者名とか。

科・属 メギ科メギ属(マホニア属)

原産地 中国、台湾、ヒマラヤ

別名 マホニア、トウナンテン(唐南天)

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③細葉柊南天(ほそばひいらぎなんてん)

大きさ・高さ12メートル

分布 原産地は中国 日本へは明治時代の初期に渡来 

分類 メギ科 ヒイラギナンテン属 

学名 Mahonia fortune

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④業平柊南天(ナリヒラヒイラギナンテン)

ホソバヒイラギナンテンに似ている品種で、細長い葉が特徴。別名は「ヤナギバヒイラギナンテン(柳葉柊南天)」とも呼ばれ、葉が柳のような形であることが由来。

10月~12月頃に花を咲かせ、木の高さは1m程度。日本庭園やビルの外構などに植えられる。

 

 

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⑤おたふく南天(オタフクナンテン)

学名:Nandina domestica
別名:ゴシキナンテン オカメナンテン
科名:メギ科
分類:常緑低木
原産地:東アジア

大きさ:背丈2050cm、横幅3050cm、小葉4~8cm前後(葉は互生)
主な見所:紅葉(冬)

南天の改良園芸種 実がならない グランドカバーに適す。

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快なり! [随想]

 快なり!


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 暮れに大河ドラマを見ていたら、竹中直人演ずる徳川斉昭が「快なり!」と叫んでいた。


 徳川 斉昭(とくがわ なりあき18001860)は、江戸時代後期の大名で常陸水戸藩の第9代藩主。江戸幕府第15代(最後)将軍徳川慶喜の実父である。藩政改革をなし、江戸徳川家の政事にも関わったが、井伊大老と対立して敗れ、水戸に蟄居した後60年の生涯を終えた。


 


 斉昭は慶喜はじめ二十七人の子を成したが、そのうちの多くは各国の大名の養子となったり、嫁いだりしている。


 まさに快男児で漢文の素養もあっただろうから、何かにつけ「快なり」くらい叫んだであろう。


 


 しかしながら、ここでは斉昭の事を書きたいのでなく「快」という文字についてである


 


「快なり!」の「快」は快い(こころよい)である。辞書によれば


 


快 [音]カイ(クヮイ)(漢) ケ(呉) [訓]こころよい


意味①こころよい。気持ちがよい。よろこばしい。「快活」「快挙」「快調」 ②病気が治る。「快気」「快癒」 ③はやい。すみやかに。「快足」「快速」④ すばらしい。「快漢・快記録・快男児」


[参考]「こころよい」は「心良い」からできた語。」とある。


 


 つまり快には「気持ちがよい」「病が治る」「速い」「素晴らしい」の四つの意味がある。


 


 快の入った単語(快が後に来る)には痛快 愉快 爽快 欣快 壮快 全快 明快 豪快 雄快などがあるが、「快なり」の「快」とはこれらをほぼ全て含むものか。


 


 反対語は不快 不愉快だろう。これを使って「不快なり!」「不愉快なり!」と叫んではならない。小物になる。


 類語は「心地よい」か。


 


 ほかに快を使った単語をさがしてみた。(快が先にくる)


快意 快泳 快演 快活 快挙 快気 快勝 快晴 快活 快適 快弁 快方 快報 快調 快暢 快飲 快食 快便 快眠 快通 快楽 快感 快癒 快復 快諾 快哉 快音 快速 快足 快走 快投 快打 快闊 快漢 快意 快美 快著 快聞


などがある。


 


 三文字では


快気祝 快気炎(怪気炎のもじり快削鋼 快進撃 快速球


快快的 カイカイデ(中国語)急いで。早く。


 


 四文字では


快楽主義 快速急行 


単純明快 論旨明快 快刀乱麻(を断つ) =四字熟語など


 


 こうしてみると、快を使った単語は快の字が含む四つの意味が良いものであることから、当然良い言葉が多い。


 嫌な言葉はほとんど無い。一例をあげれば、快食 快眠 快便()。健康の証拠でありこれを心がければ長生きが出来ると遠縁の医者が強調していたのを思い出す。


 


 「快」の漢字の成り立ちは諸説あるようだが、ネットで調べると大方次のとおり。


 快は形声文字である。(()+)。「心臓」の象形(「心」の意味)と「象牙製で中がえぐられた弦を引く為の道具を手にした人」の象形(道具とは「弓を射る時にはめる皮製の手袋」、ここでは「活」に通じ(「活」と同じ意味を持つようになって)、「いきいきする」の意味)から、「心がいきいきする」、「ここちよい」を意味する「快」という漢字が成り立った。


 


 形声文字とは、意味を表す部分(意符)と音を表す部分(音符)を組み合わせて作られた文字のこと。漢字の90%がこの形声文字になるらしい。 快の場合は意符はりっしんべんで心臓、心を表す。音符は「夬(カイguài)、(ケツ」で意味は「抉(えぐ)る」、「欠ける」、「分ける」である。


 


 夬、快、抉、決、訣、缺(欠)、闕などがこの漢字の仲間(単語家族ともいう)である。


なるほど、単語家族も意符と音符に分けると分かりやすいかも。


 


「夬(カイ)」guàiは、コの字型に抉(えぐ)っている様子を表す会意文字。漢字の足し算では、丨(指)+コ+ヨ(手)=夬(コの字型に抉る。えぐる。わける)。漢字の部首は「大・だい」。意味は「抉(えぐ)る」、「分ける」。と説明する人もいる。


 


 要すれば、ストレスや病根など、心身によくないものをえぐり取り去って気分がよくなるという意味と理解すれば良いか。


 


 余談ながら、「怪」の意符も心(りっしんべん)、音符の又は右手、その下に土があるが、これは土地の神を祀る時に使う土柱であり、神を祀るひとの異常な精神状態(憑依?)を表すらしい。「怪」は似ているので「快」の単語を探していてしばしば間違えた。(怪傑 怪物 怪僧 怪談 怪奇 怪人 怪獣 怪盗 怪気炎など)


 


 それにしても日本語は奥が深い。言葉は山ほどあるが、「快」の一字でも色々と学ぶことが多くあるものだ。他の文字も全てかくなるストーリーを持っているのだ、としみじみ感じ入る。


 


蛇足①戯れ歌


 


猫は世を 快と不快に分けて棲む にゃあは快なり ぎゃあは不愉快


世の中を 快と不快に分けたれば 快は少なし 不愉快多し


 


蛇足②


「快」は子供の名にも使われる。最近では、男子は「快翔(かいと)」、女子は「快菜(何と読むのか知らぬ。カイナ?)など。


さすがに「怪」の字は使わないだろう。


 


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コロちゃん ブリティッシュショートヘヤ [猫]

 

 最近ご近所のご夫婦が猫を飼い始めた。「不思議の国のアリス」のチャシャ猫のモデルになったというブリティッシュショートヘヤよ、と家人が教えてくれた。

 さすがお金持ちねと目が言っている。15年近くうちが飼っている元ノラのリーリーちゃんとは違うわね、とも。

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 ご夫婦は我々がこの地に越してくる前から住んでおられ、かれこれ40年のお付き合いになる。お子様二人が嫁がれ二人暮らし。お孫さんも大きくなられ、最近遊びに来る頻度も減っているようにも見える。

 奥様にせがまれて飼ったが、こわおもて社長職の旦那さんも直ぐにメロメロになってしまった、というところだろうと想像している。尋ねていないが、多分当たっているに違いないと確信している。名前はコロちゃんという。この名前は飼い猫の中で最近1番人気と、聞いたことがあるような気がする。

 時折り夫婦入れ替わるが、愛猫をリードに繋いで散歩をさせておられて道で会う。

 犬の散歩は珍しくないが、猫の散歩は初めて見た。

 

例によってネットで調べると、

 

「ブリティッシュショートヘア(英:British Shorthair)は、猫の一品種である。

 グレートブリテン島原産とされている。短毛種。土着の短毛猫を改良して血統管理されている。

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自然発生種に類され、ブリテンの地に源流を有する数多の猫種のなかでも最古であると考えられている。 殊にこの品種のブルー(灰色)の毛色はブリティッシュショートヘアの「永遠の傑作」とも言われ、「ブリティッシュブルー」の呼び名がつくことがある。

気質の面においては、誠実さおよび辛抱強さと控えめな様子が特色とされ、非常に静かな性質である。 従順にしておとなしい反面、触れられるのを嫌がることから、「独立心の強い落ち着いた猫」という評価を受けている。

フランスをその原産地とする猫の一品種シャルトリュー(英:Chartreux )とは、類似性がある。

 

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チャシャ猫は、ルイス・キャロルの児童小説『不思議の国のアリス』(1865年)に登場する架空の猫であり、常にニヤニヤと笑い、自由自在に空間を移動して姿を消したり現わしたりできる異能の存在である。」(ウキペディア)とある。

 

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 ふむふむ。「永遠の傑作」ーか。シャルトリューというのも品格がある。

 以前やはりご近所さんで、息子の小中学校の友だちの家だったが、ロシアンブルーのロッシちゃんという猫を飼っていて、よく庭に座っていたのを見た。その時にも見慣れた普通の和猫と違うなぁと思ったことがある。

 しかし、どんな気位の高そうな猫よりも自分の猫が(例え元ノラであろうが、どんな欠点があろうが)一番可愛いと誰もが思っている。

 それで思い出したが、散歩の途中に見かけた家猫はやや太っていて茶色い大型の猫だが可愛いという顔では無かった。

 名前を訊くと「ジャン=ポール」だという。ジャン=ポール・サルトル?というと、いいえジャン=ポール・ベルモンド、飼い主であるご高齢の奥様が教えてくれた。

 今年2021年9月、88歳で亡くなったフランスの個性派俳優(1933年生まれ、代表的な主演映画は「勝手にしやがれ」)である。猫は凄い。

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