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今年のかぼす 1921年 [自然]


 今年はいつになく体調不良が年初から続いた。特に背中の痛みに悩まされた。背中の痛みはあまり良いことではないので病院で見て貰うが、原因不明。医者も様子見(経過観察)するしかないとおっしゃる。経皮鎮痛薬(クリームとテープ)で対症療法で凌ぐ日々が長く続いた。

 かぼすの収穫時期にも元気が出ず96日息子に収穫して貰う。なお、この3倍以上が樹に残る。

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 ゴリ押し五輪のころ、第五波のコロナ感染数がピークに達したあと2ヶ月ほどかけて徐々に減少する。かなり気も休まる。

 そして秋になるとなぜか背痛がやわらぎ、少し良くなりやっとこさ残りを1128日収穫出来たものの、すっかり黄色いかぼすになってしまった。

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 家人は、ネットで調べて大量のこの黄色いかぼすを利用して、本格的なマーマレードを作ってくれた。これまでも何回か作ったことがあるが、今回の出来は最高であった。

 熟したかぼすはペクチンも増えているとみえる。

かぼす独特の甘苦味があって美味しい。

 

我が余生 臭橙(かぼす)のジャムの 甘苦味

 

 今回ネットを見ていて勉強になったこと(借用御免)が幾つかあった。自分の知らなかったことを知るのは楽しい。すぐ忘れるのが難だが。

その備忘的蛇足二つ。

 

 ①カボスの名前などについて

 かぼすの名の由来は不明である。蚊を燻したからという説もあるがこれは橙のことのようだ。ダイダイも「臭橙」と表記することがある

 

 大分かぼすのそもそもは、江戸時代の元禄8年(1695年)のこと。宗源という医師が、薬用として京都から苗木を持ち帰り臼杵に植えたのが始まり。

 

 英名 Kabosu  (そのものずばり、Sushiなどと同じ)

 

 学名Citrus sphaerocarpa hort. ex Tanaka

 植物の学名は「属名」「種小名」の2つに「命名者」がついた二命名法で表す。   

  Citrusは「属名」、ミカン科ミカン属(かんきつ類)に分類されるという意味。

 Sphaerocarpaは「種小名」、ラテン語で「丸い形をした果物の」という意味。

 残りの hort. ex Tanaka が「命名者」となる。田中長三郎(1885-1976 農学者、柑橘類の分類など)の名前の前に、hort. exがついている。

 hort.は「庭園の」という意味のhortulanorumの略。

 園芸品種として昔から呼ばれている名前はあるが、正式には認められていなかった名前に使われる。

 exは「~により」という意味で、田中が代わりとなって正式な学名を付けてくれたことが分かる。  

 まとめると、「元々名前はあったが、正式には認められてなかったから、田中が代わりに名付けた、丸い形をしたかんきつ類」となる。

  すだちは「Citrus sudachi」なのに、カボスは「Citrus kabosu」ではない理由。

 学名を付けた頃には、まだカボスという名前で定着していなかった。学名を付けた田中長三郎が91歳でこの世を去ったのは昭和51年のこと。

 昭和中期までカボスという名前が出てこなかった事と、関係あるかも。

 

②漢字の「臭橙」は熟字訓、「香母酢」は当て字である。

 酸橙 かぼす 酢橙 すだちも同じ。

 

 熟字訓(じゅくじくん)とは、日本語において漢字からなる単語に、単字単位ではなく熟字単位で訓読み(訓)を当てたものである。それ故に、単字に分解してもそれぞれに熟字訓の要素は現れず、その読み方でも分節不可能なものが多い。

 常用漢字表[1]の付表には、熟字訓の全てではないが、そのうちの116(123表記)が示されている。

     例 流石 さすが 明日 あしたなどなど。

 

 当て字は知っているが、熟字訓とはねぇ。しみじみ無知だなと思う。

 


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