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わびさび [随想]

 「わびさび」とは立派なものと比べ劣るもののことをいう。金閣より銀閣、豪壮な庭園より枯れ山水の庭、牡丹より野の花、酒より茶(?)。
 華美でないものに価値を見出す日本人独特の美意識とされ、茶道、能、俳句などでは重要な概念である。
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 わびとさびは、ふつう併せて使われることが多い。しかし、この二つは同じものではない。
 もともと仏教用語で、幽玄、侘び、寂びは、三つがセット、幽玄は生まれたばかりのもの、則ち新生であり、詫びは時間の経過を表すものでであり、寂びは、終わりを表すものと何かで読んだ記憶がある。つまりすべてのものは移り変わるという「無常」である。
 これが語源とすれば、詫び、寂びの意味が良く分かるような気がする。また、それが、茶道や能、俳句などの文化に影響を与えたということも納得できる。

 わびさびの感覚は日本の四季の変化と関係があるのではないかという人もいる。春、夏、秋、冬は張り詰めた申請の美しさが時間とともにさびれ、やがて枯れていく。侘び寂びは秋から冬のイメージと重なる。
 地球上には、四季のある地域が無いわけではない。だからそのことが日本人に特有のわびさび感覚を作ったのだとも言いきれまい。

 わびさびはしみじみと近い様な気がする。しかし同じものではない。わびさびに生活のにおいはあまりない。しみじみはいろいろな人間がそれぞれ生活しているなかで、心にわく深い感慨のようなもの。

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