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少子高齢化対策の奥の手 [雑感]


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タイム誌は、日本社会に深く根ざした病根は三つと指摘する。
一つは「少子高齢化」、二つ目は依然として「女性の社会進出化が進まない」こと、三番目が「若者の内向き志向」であるという。

少子高齢化について考えることがある。
少子化と高齢化は問題としては別のものであるが、人口問題である点、社会の活力が低下するということで、そのもたらす弊害は似ている。

さて、この対策ということになると、併せて一挙に解決する妙手があるかというと全くない訳でもない。
ただし、少子化問題はトレンドの問題だから、下降傾向を止められば一応の解決だが、高齢化問題はそうは行かない性質のものである。せいぜい孤独死など悲惨の程度を和らげることやより素晴らしい生き甲斐を与える程度であって、高齢化問題、例えば介護問題などは永遠に続くという問題だということを認識しておく必要がある。
併せて一挙に「全面」解決と言うわけにはいかない。

少子化対策の基本は家、家族のあり方にあると思う。対策特命担当大臣ポストを設置するなど、政府がやろうとしていることは的外れなことばかりだ。例えば子ども手当などは、親は子供のために使わない、むしろ自分たちの生活のために使う。まあ、金額からすれば、小遣いで消えてしまうだろう。貯蓄して子供の学資などにあてることができるから、無いよりはマシという程度である。

働く女性が妊娠適齢期に、つまり卵子、精子が老齢化する前に完璧な休暇が取れ、無理なく職場復帰も出来るといった環境をつくること、結婚すれば子供を生むのがごく自然なことと、それこそ「自然に」思うような環境であることが基本である。
また、若い人がもう一人子供を、と思う背中を押してやるのが少子化対策の要諦であろう。
これらのことが出来たのは、かつては大家族制であったからだと考えられる。

その証拠に、 核家族化した今でも子供を生むために、妻は実家に帰って生む人が多い。生まれてからも1、2ヶ月は母に手伝ってもらうのが実態である。

話は飛ぶようだが、人間には、何故老後や余生があるのか。人の平均的な閉経期は50歳前後、その後15年の育児期間を経過すれば65歳で死ぬのが自然(死亡適齢期)というものだが、神は人間に余生を与え給うた。これを「ヘイケイ物語」という。(24.2.9「老いらくの恋」参照)
人により期間は長短あるが、65歳から死ぬまでの間何をしても良い「老後」、「余生」と呼んでいる時間があると人は誤解している。元気な人は仕事を続けたり、趣味など自分の好きなことに費消して良いと思っているが、そうではない。あくまで種の保存のための時間を、神は用意したのである。
子供の養育が終わったらその子の子(孫)の養育の手伝いをする必要があるのだ。

つまり、残された時間はひとえに自分の子供の育児の補助(つまり孫の世話)をするためにあるのだ。

その証拠に古来から孫は可愛いという万人共通の感情がある。人間の細胞内にそういう遺伝子が組み込まれているのだ。
昔、上司のカバン持ちで海外出張をした時、孫にお土産を買う話をする日頃怖い上司の信じられぬ変わりようを見て、自分は一瞬でそのことを理解してしまった。

大家族のときは、祖父母と親がそれぞれの持ち味を活かしつつ、補いながら孫、子を育てる共同哺育が自然に無理なくなされた。核家族化がそれを困難にしてしまったのである。
しかし、核家族の時代でも、実際に働いている夫婦が祖父母、とくに母親の女親に子供を見て貰っている人は沢山いる。祖父母の方も疲れると口では言いながら、帰るときには泣くばかりだ。

であれば、少子化対策の妙手はこれしかない。孫の面倒を見やすくすること。このためにそれを義務化するのはさすがにまだ、時期尚早かもしれないが、じいさん、ばあさんに補助金を出すのが一番良い。子ども手当でなく孫手当。なに年金があるのだから万などという金額でなくて良い。せいぜい孫に時々小遣いを気楽にあげられる程度で十分である。
孫の家へ行く、或いは子が孫を連れてくる時の交通費の無料化なども効果的である。こういうことは、金額の問題ではないのだ。
これが少子化対策の妙手、奥の手でなくなんであろうか。

むろん、孫のいない人もいる。孫のできるまで好きなことをしていれば良いが、
あたら、若い人の雇用の邪魔になるような仕事を持つことはしてはいけないので、昔の自らの育児を思い出すための、復習講座に出席しなければならない。もちろん、講座は国が行い無料化、しかし、出席は義務化する。


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