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3.11後の日本の規範は変わったか [雑感]


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タイム誌は、日本社会に深く根ざし病根として①少子高齢化②女性の社会進出化が進まないこと③若者の内向き志向の三点を指摘している。

病の指摘があって、薬の処方箋が無いので柄にもなく、それぞれの対策に挑戦して見たが、やはり難しい問題で手に負えるしろものでは無かった。
妙案、妙手、奥の手と言って強がって見たが、読み返すとひとりよがりと思わざるを得ない治療法で、効きめのほどについてはまったく自信がない。他の良医が欲しい。梅ちゃん先生の出番だ。
ただ、あらためてわかったことがある。それは、この三つの病根は、それぞれ関連があり、解決策を模索すると三つに共通して絡んでくるのは、「高齢化社会の問題」であるということだ。言い換えれば「高齢化問題」こそ、日本社会に深く根ざした三つの病根を治療するためのカギを握っているらしい、ということである。高齢者の端くれとしては、由々しきことと思わざるを得ない。

タイム誌の記事の本旨は記事が手元に無いので、正確でないかも知れないが、おおむね次のようなものだったと思う。
日本は東日本大震災にあい、これまでの規範(norm, standard)が新しい規範に変わるかと思ったが、何も変わっていない。際立った治安の良さや秩序だった便利さ、優れた技術・文化といった日本の強さも、もちろん日本人の持っている団結力や忍耐心、ボランティアなどに見る他を思いやる優しい心などの美点も変わらないけれども、日本の社会に深く根ざした「三つの病根」も、依然としてちっとも変わる兆しが見えない・・・その三つの病根とは・・・と、言った論旨だったように思う。

ちなみに規範とは何やら難しそうな言葉だが、「行動や判断の基準となる模範、手本のこと」と辞書にある。normというのもドイツ哲学用語で「判断、評価、行為の基準となるべき原則、とある。自分では勝手に「基本的なもの」くらいにキガルに理解して使っている。蛇足ながら念のため。

タイム誌の本旨からすれば、病根のことだけ取り上げるのは的外れというものであろうし、病根はその三つだけか、ほかにもっとどえらい病を抱えていないか、とも問うべきでは無いかという気がしないでもない。

ところで、病根のことだけでなく、タイム誌のこの本論の方も興味深い。誰もが3.11の直後に考えたことだから。
タイム誌のいうことは、残念ながらほぼ当たっているだろう。
表面上変わった面もあるが、少なくとも深く根ざしたもの規範とも呼ぶべきものは、さほど変わっていないように見える。とくに政治、経済の中枢にいるエライ人達の言動を見ている限り、震災、原発事故が基本的、基幹的なものまでを変えたとはとても思えない。
むしろこの人たちは、これを奇貨?として、あろうことか起きたことを逆手にとって、薄っぺらな危うい持論をこれまで以上に強化したり、既得権益の拡大を計るケシカラヌ態度もちらほら見え隠れする。

しかし一方で、福島の母親たちの活動や、住民投票のための署名運動をしている人たち、冷静に原発再稼動の問題点を政府に質している、周辺自治体の長たちの顔などを見ているとこんどこそは、底の深いところで何かが変わったのではないかとなお、思いたい。

次の選挙でその答えが出てくれると、嬉しいのだが無理であろうか。

政治のレベルは選挙民のレベルに等しいとはきつい話だとつくづく思う。

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