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会社の同期会 [雑感]


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毎年10月、年一回入社同期の仲間が集まり、同期会を幹事輪番で開いている。
会社の施設を利用し、午後4時から早めの開始、7時ごろまでには終わる。
われらが入社は昭和38年(1963年)、世は安保騒動がなおくすぶるなか、経済は高度成長期に入った時期だった。新幹線が走り、東京オリンピックが開催されたのは一年後である。
紅顔の新人、同期の桜は23人。既にあちらに逝った者5人。なお、頑張っている者18名、今や72歳から74歳の真正のおジイさんだ。うち出身地に帰ったもの3名。今回は金沢から1人が上京。松山、水戸の2人は欠席。
今年の参加者は9名。出席率50%、女性の特別会員3人のうち2人の参加を含めて11名というさみしさだった。
不参加のはがきの通信欄には、理由に日程重なりもあるが、やはり体調不良が目立つ。「酒だめ、ゴルフだめでつまらなくなりました、来年はぜひ参加したい」などというのもあって、全般にさえない。
参加者の近況報告が面白い。都内千所帯の町内会長をしているAさん、趣味の古戦場巡りを終えたばかりというBさん、元気過ぎて、酔ってエスカエーターで転倒し頭を14針縫ったというCさん、最近京都修学院離宮に遊んできたというDさん、公園で毎朝ラジオ体操を続けているというEさん、パソコン三昧のFさんと様々な高齢生活が窺える。
1、2ねんまえまではゴルフ、山登り、海外旅行など威勢の良い話が出たが、最近はかなりトーンダウンした感じ。やはり病気や健康の話が多いが、ともあれ、この会に参加できた人は元気な証左というものであろう。なぜか孫の話が少ないのは意外。
会社の頃の話もまず出ない。まして仕事の話が出ることはまれだ。働いた場所も、仕事の中身が違うので共通項がないせいかと思うが、40年近く働いた割りには楽しい思い出が少ないに違いない。仕事となれば、きついのが当然だから自然であろうとは、自分に問うてみて納得する。

宴も酣になって話が脱原発に及んだ時、官邸前のデモに参加した人が二人いたのには吃驚するとともに感心した。しかしあんなことではダメだ、効果は期待できぬ。俺は安保の時には、国会議事堂に突入した。結果はあのザマだ。オスプレイ阻止なら基地の滑走路に横臥すべし。何によらず国内の沖縄差別は我慢ならん。などと息まく者もいて焼酎がかなり廻ってきたのか、座がいっとき盛り上がる。なに、まだまだみんな元気だと感心する。
今年は欠席だったが、昨年Gさんが、今朝庭のコスモスを見たら涙が出たと言い、ワシは故郷が富岡町だと呟くのを聞いた時は、彼が福島出身と知っていてもまさか富岡町とは思いもよらなかったので、一瞬みな唖然として言葉を失った。
特別会員の女性3人は4歳若いこともあるが、定年60歳まで働いていただけあって、総じて元気だ。今年は念願だったアウシュヴィッツに行ってきましたと、さりげなく言う。たしか昨年はブータンへ行ってきたと、言っていたと覚えている。

男性軍は、後期高齢者一歩手前、その立派な予備軍だが、花の70代ともいう。元気を出さなきゃと、1年後の再会を祈念しつつ、昔よくやった一本じめで締めて散会した。
帰り道が目黒のドレメ学園通りなので、服飾学院生たちの弾けるばかりの若さが夜眼に眩しい。

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