ワイエスファミリーの水彩画(3/4)ー第3世代 ジャミー・ワイエス [絵]
ジャミー・ワイエス(James Browning Wyeth 1946-) 。アンドリューワイエスの次男で末子、NCワイエスの孫。ワイエスファミリーのサード ジェネレーション。
1946年、ペンシルバニア州ウイルミングトンでアンドリュー&ベッツィ・ワイエス夫妻の次男として生まれた。Jamieジャミーは愛称。ジェイミーとも。アンドリューの長男(ジャミーの兄)はアートディーラーとなる。
13歳で学校をやめ、午前中は家庭教師がアカデミックな勉強を、午後は画家の伯母キャロリンについてドローイングの基礎を学ぶ。父A・ワイエスがNCワイエスから絵を学んだ環境と似ているのが面白い。
1968年メイン州モンヘイガン島に家を建て、夏の間移り住んで島の風景をモチーフに制作する。この年フィリスと結婚。
1986年、NC、アンドリュー、ジェイミー3代の作品による「An American Vision: Three Generations of Wyeth Art」展が、ブランディワイン・リバー美術館の企画により、全米の美術館を巡回、さらに日本、ロシア、イタリア、英国でも開催された。
祖父、父から受け継いだDNAによる描写力か。ジェイミー・ワイエスは、父と同じように大自然を観察し、動物、鳥類、田園風景、そして人間をリアルに描いている。
よく父アンドリューの作品と較べられるが、父のストイックでともすれば暗い雰囲気に対して、ジェイミーのそれは、熱く明るい絵のように見える。
血や恵まれた環境を云々するのは野暮というもので、現代アメリカ美術界を代表する画家の一人であることは疑いなかろう。
ジャミー ワイエスの絵を水彩を中心に見る。
「J.F.ケネディJohn F. Kennedy 」(1967 Oil)ジャミーは肖像画で世に出た感じ。ほかに「アドルフ ヌーレエフRudolf Nureyev 」(1977 油彩)など。ヌーレエフは天才バレリーナ。またアンディウォーホールとはお互いの肖像画を描きあっている。
「命綱 Lifeline 」(1968 Watercolor 以下=w )バックの山の暗い色は父アンドリューの色。
「Slayton House 」(1968 w)これも父の絵の雰囲気。
「Cooling Off 」(1970 w)「涼む」というより「暖を取る」か。
「モンヘガンのハロウィンHalloween, Monhegan 」(1972 w )誰でもバケツに目が行く。枯れ草はセピアかバーントシェンナか。それに何を混色しているのか。
「階段 Steps 」(1972 w)画集のtechnique にはWatercolor とあるが、油彩のような迫力。ジャミーの絵は、絵の主役がはっきりしているものが多い。それでいて背景がそれを引き立てるべく丁寧に描き込まれる。階段は子供の遊びのためか、大人の遊びのためか。
「New Shoot 」(1973 w)父の絵と見間違う。
「Giant Dryads」( 1979 w)巨大なキノコ。dryadは木の精。
「走る豚 The Runway Pig」( 1979 w )ジャミーには豚の絵が多い。「Portrait of Pig 」(油彩1970)など。 豚の肖像とは。
「ジャミーワイエスの肖像 Portrait of Jamie Wyeth」( 1976 Andy Warhol )マリリンモンローや毛沢東などのポートレートで有名なA.ウオーホルによる。
「The Stray」 (挿絵 1979)
「The Stray」物語はジェイミーの母のベッツイー・ジェイムズ・ワイエスが書いている。ジェイミー・ワイエスがイラストを描いた。隔世遺伝。
「The Pickup 」(2008 Oil )近年の水彩画はほとんど無い。油彩ばかりなので1枚だけ。、
ジャミーの水彩画も透明か、不透明かあるいはテンペラかわかりにくいが、父のそれによく似ていると思う。しかし最近の絵は水彩画が少なく、父から離れようとしているのか油彩画が多いようだ。画風も少しく異なるようにみえる。
「And then into the Sunset」( 2007 oil )
「Monhegan's Schoolteacher」( 2008 oil) など。
関係ないが、自分より6歳下で現在63歳だから画家として働きざかりか。もちろん子供がいればもう孫もいて良い年齢である。孫や子、彼らについて、あるいは子供達が絵を描くかどうかなどの情報は残念ながらない。
次回は、A・ワイエスの姉、その夫や子供達の絵 を。The artistic bloodline (アーチストの血統)、華麗なる一族の絵を。
1946年、ペンシルバニア州ウイルミングトンでアンドリュー&ベッツィ・ワイエス夫妻の次男として生まれた。Jamieジャミーは愛称。ジェイミーとも。アンドリューの長男(ジャミーの兄)はアートディーラーとなる。
13歳で学校をやめ、午前中は家庭教師がアカデミックな勉強を、午後は画家の伯母キャロリンについてドローイングの基礎を学ぶ。父A・ワイエスがNCワイエスから絵を学んだ環境と似ているのが面白い。
1968年メイン州モンヘイガン島に家を建て、夏の間移り住んで島の風景をモチーフに制作する。この年フィリスと結婚。
1986年、NC、アンドリュー、ジェイミー3代の作品による「An American Vision: Three Generations of Wyeth Art」展が、ブランディワイン・リバー美術館の企画により、全米の美術館を巡回、さらに日本、ロシア、イタリア、英国でも開催された。
祖父、父から受け継いだDNAによる描写力か。ジェイミー・ワイエスは、父と同じように大自然を観察し、動物、鳥類、田園風景、そして人間をリアルに描いている。
よく父アンドリューの作品と較べられるが、父のストイックでともすれば暗い雰囲気に対して、ジェイミーのそれは、熱く明るい絵のように見える。
血や恵まれた環境を云々するのは野暮というもので、現代アメリカ美術界を代表する画家の一人であることは疑いなかろう。
ジャミー ワイエスの絵を水彩を中心に見る。
「J.F.ケネディJohn F. Kennedy 」(1967 Oil)ジャミーは肖像画で世に出た感じ。ほかに「アドルフ ヌーレエフRudolf Nureyev 」(1977 油彩)など。ヌーレエフは天才バレリーナ。またアンディウォーホールとはお互いの肖像画を描きあっている。
「命綱 Lifeline 」(1968 Watercolor 以下=w )バックの山の暗い色は父アンドリューの色。
「Slayton House 」(1968 w)これも父の絵の雰囲気。
「Cooling Off 」(1970 w)「涼む」というより「暖を取る」か。
「モンヘガンのハロウィンHalloween, Monhegan 」(1972 w )誰でもバケツに目が行く。枯れ草はセピアかバーントシェンナか。それに何を混色しているのか。
「階段 Steps 」(1972 w)画集のtechnique にはWatercolor とあるが、油彩のような迫力。ジャミーの絵は、絵の主役がはっきりしているものが多い。それでいて背景がそれを引き立てるべく丁寧に描き込まれる。階段は子供の遊びのためか、大人の遊びのためか。
「New Shoot 」(1973 w)父の絵と見間違う。
「Giant Dryads」( 1979 w)巨大なキノコ。dryadは木の精。
「走る豚 The Runway Pig」( 1979 w )ジャミーには豚の絵が多い。「Portrait of Pig 」(油彩1970)など。 豚の肖像とは。
「ジャミーワイエスの肖像 Portrait of Jamie Wyeth」( 1976 Andy Warhol )マリリンモンローや毛沢東などのポートレートで有名なA.ウオーホルによる。
「The Stray」 (挿絵 1979)
「The Stray」物語はジェイミーの母のベッツイー・ジェイムズ・ワイエスが書いている。ジェイミー・ワイエスがイラストを描いた。隔世遺伝。
「The Pickup 」(2008 Oil )近年の水彩画はほとんど無い。油彩ばかりなので1枚だけ。、
ジャミーの水彩画も透明か、不透明かあるいはテンペラかわかりにくいが、父のそれによく似ていると思う。しかし最近の絵は水彩画が少なく、父から離れようとしているのか油彩画が多いようだ。画風も少しく異なるようにみえる。
「And then into the Sunset」( 2007 oil )
「Monhegan's Schoolteacher」( 2008 oil) など。
関係ないが、自分より6歳下で現在63歳だから画家として働きざかりか。もちろん子供がいればもう孫もいて良い年齢である。孫や子、彼らについて、あるいは子供達が絵を描くかどうかなどの情報は残念ながらない。
次回は、A・ワイエスの姉、その夫や子供達の絵 を。The artistic bloodline (アーチストの血統)、華麗なる一族の絵を。
2014-06-02 07:18
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