ヒマラヤユキノシタ(ベルゲニア) [自然]
散歩道ばたの家の庭に植えられていたピンク色の花が前から気になっていた。
先日やっとググって名前が分かった。ヒマラヤユキノシタ。
ヒマラヤはさておき、ユキノシタはやや意外だった。ユキノシタは、天ぷらで食べると美味しい山菜のイメージが頭の隅にあったからだ。
ヒマラヤユキノシタ(Bergenia stracheyi)はユキノシタ科ヒマラヤユキノシタ属の植物で、園芸用に栽培される。
その名の通り、ヒマラヤ山脈周辺(アフガニスタンから中国にかけて)の原産。
常緑多年草で、葉は長さ10-20cm、幅10cmほどの楕円形で、らせん状に茎につきロゼットをつくる。桃色の花が春に多数、咲いてきれいだ。耐寒性が高く育てやすいとかで、よその庭で育てられているのを良く見かける。ヒマラヤユキノシタ属には10種があるという。
なお、ロゼットとはタンポポなどのように地面に葉が張り付き茎が見えない状態のこと。
春寒やピンクヒマラヤユキノシタ
下町に咲けどヒマラヤユキノシタ
井戸端に咲けどヒマラヤユキノシタ
ヒマラヤユキノシタとユキノシタの違いなどネットの説明は次のとおりだ。
ヒマラヤユキノシタは、早春のまだ寒さが残る時期に、やさしいピンクの花を咲かせ、花壇を明るく彩る。革質で厚みのある楕円形の大きな葉を地面に張りつくように広げ、どっしりとした安定感もある。太い根茎が横に伸びて樹木のような形になり、年数を経るごとに風格も増す。エレファンツ イヤー。(象の耳?)このヒマラヤユキノシタは、民間薬で虎耳草(こじそう)と呼ばれ、葉を天婦羅にして食べることができるユキノシタの仲間である。ユキノシタの方が人によく知られているのではないか。
同じ仲間でしかも似た名前を持つが、両者は葉も花も増え方も全く異なり類似点はあまりない。
例えばユキノシタはイチゴのように匍匐枝(走出枝)で増えるが、ヒマラヤユキノシタは挿し木で増やすなど。
ユキノシタは田舎でも見た記憶がある。
何となく好きな花の一つだ。こちらの方のネットの説明はおおよそこんな具合である。
ユキノシタ(雪の下、虎耳草、鴨脚草、鴨足草、金糸荷、学名Saxifraga stolonifera、英名Strawberry Geranium)は、ユキノシタ科ユキノシタ属の植物。別名、イドクサ、コジソウ。
山野の岩や石垣などの湿地に生えるユキノシタ科の常緑多年草で、
観賞用に庭にも植えられる。
六〜七月、花茎から多数の五弁花を開く。花弁の上三枚は小さく淡紅色で濃い斑点があり、下二枚は白く大きく垂れる5弁花なのが特徴である。下2枚の花びらだけが大きいので目立つ。
葉は、丸く厚みがあり縞模様がある。葉も茎も毛を帯びる。
細い枝を伸ばした先に、新しい株を作って繁殖する。春の山菜として食されるほか、薬用にも使われる。
民間療法では、からだのむくみ、胃もたれ、下痢、火傷 中耳炎などに効用あるとか。
ドイツ名のユーデンバールト(ユダヤ人のひげの意)、英名のマザー・オブ・サウザンス(子宝草)は、同様に糸状に伸びる走出枝に由来する。
中国植物名にもなっている虎耳草(こじそう)とは、葉の丸い形や模様がトラの耳を連想させるから名付けられたと言われている。日本の地方により、イドグサ、ミミダレグサという方言名もある。
ちなみに俳句では「鴨足草」と書いて「ゆきのした」と読ませることが多いという。初めて知った。なぜ鴨足が雪の下か?水の下じゃないのか。とは野暮か。歳時記では夏の季語。
天麩羅は舌に熱々ユキノシタ
遠き日や井戸の周りのユキノシタ
ユキノシタ虎耳ヒマラヤ象の耳
ユキノシタ毛がありヒマラヤ毛なし草
ユキノシタ科ユキノシタ属の中に多年草で花期が9月~11月のダイモンジソウ(大文字草)という花があるそうだが、見たことはない。
写真では本当に美しい大の字で興味深い。形状はユキノシタの花に似ていて、およそヒマラヤユキノシタとは似ていない。
ユキノシタの花の上の三枚の花びらのうち、2枚が白くなって手を広げてくれれば、見事な大の字になるのだが。
ユキノシタダイモンジソウにあと一歩
雪の下大文字草紙一重