SSブログ

ヘラオオバコ(箆大葉子) [自然]

団地の庭は花壇も庭木の植栽もあるが、そうでないところも広く種々の雑草が生えている部分もある。定期的に庭師が入り雑草は電動草刈機で刈られてしまうがすぐ繁る。

そこには雑草と一緒に夕化粧、ムラサキツメクサ、白ツメクサなどの花々が咲いていてきれいだ。

見ているとその中にあれ?これは何?という草が花をつけてたのでググった。地味で秋草の風情である。

検索結果はヘラオオバコだった。オオバコは良く田舎で見て知っていたが、知る前は全くオオバコと繋がりを感じなかった。

 

5170E3DD-EC51-4052-9674-A2DE70E1DF52.jpeg

ヘラオオバコ (箆大葉子)は、オオバコ科オオバコ属の植物である。ヨーロッパ原産の雑草で、日本では帰化植物であるという。

葉が箆の様に平べったいのでオオバコとは区別される。

オオバコより葉は大きく花茎も高いが、オオバコの特徴である踏みつけ耐性はない。

(へら)は靴ベラや箆鹿(ヘラジカ)の角の様に平べったい形のことだが葉の形状がヘラ状だという。葉は目に入らなかった。

言われてみれば花茎がひょろっと伸びて長いところは違うけれど、花自体はオオバコの花に似ていると後から気付いた。

 

オオバコ(大葉子、車前草、学名:Plantago asiatica)はオオバコ科オオバコ属の多年草。高地から平地まで、道端などによく生える野草で、地面から葉を放射状に出して、真ん中から花穂をつけた茎が数本立つ。葉は薬草として利用され、漢方薬でも使われている。中国では車前草(しゃぜんそう)という。スモトリグサ(相撲取り草)なる別名もあるとネットにある。

 

26FF66FA-171B-497B-A54D-A27A63651031.jpeg

大葉子は踏みつけに強く、人などがよく踏む道端などの場所のほか校庭や公園などでもよく見られ、草丈が高くなる草が生えないような場所を選んで生育する。何と踏みつけが弱い場所では、高くのびる性質を持たないので、他の草に負けてしまう。ここにも植物の生き残り戦略があってびっくりする。

 

和名の由来は、葉が広く大きいことから「大葉子」と名付けられたと一般にいわれるが、当て字だとする説もある。

自分は長いこと、間違って頭の中で大箱という漢字をあてていた様に思う。

地方により、別名ガエルッパ、ゲーロッパ、オンバコともよばれ、弱ったカエルをこの葉陰におくと元気になるという俗説からカエルバともいわれる。

中国では車前草と書き、「車前(しゃぜん)」は漢名で、人や車(牛車・馬車)が多く通る轍(わだち)によく生え、踏みつけに強いからこの名がついたというからオオバコの踏み付け耐性は古くから注目されていたのであろう。

小さい時、おできの膿を吸い出すのにこれを使った記憶がある。確か温めて柔らかくして母が患部にあてがってくれた。

田舎ではゲンノショウコやドクダミも陰干して軒に吊るされていたが煎じて飲んだ記憶は残っていない。オオバコは何故か微かに覚えているのは薬効があったのだろうか。草むしりをするときのこの草の手強さも覚えている。

田舎ではケェルッパと呼んでいた。

 

変種に唐大葉子(トウオオバコ)、西洋大葉子(セイヨウオオバコ)、蝦夷大葉子(エゾオオバコ)、蕾大葉子(ツボミオオバコ)などがあるらしい。

 

D720860C-268B-4719-80F6-6687C3D6F87F.jpeg

ネットでミズオオバコ(水大葉子)というのも出てきたが、これは別種(トチカガミ科)で紛らわしい。

 

  踏み付けに強い大葉子弱い箆(ヘラ)

  花帽子箆大葉子風に揺れ

  道端で踏み付けられしけえるっぱ

  踏まれても踏まれてもなおけぇるっぱ

  踏まれても平気の平左ケェルッパ 

  遠き日のおできの治療蛙っ葉


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。